« 【報告】テイルズ オブ ヴェスペリア(TOV)進捗 20080807 | トップページ | 【報告】テイルズ オブ シンフォニア(TOS)進捗 20080901 »

2008年8月31日 (日)

【終了報告】テイルズ オブ ヴェスペリア(TOV) 20080830

 8/30 24:20「テイルズオブヴェスペリア」終了。
 最終セーブ 96:21、Lv.76 エンカウント数1980

所感
○物語
 今回の主人公は親友フレンと共に騎士の道を歩もうと志し、騎士団の体質に嫌気がさして退団した過去を持ちます。気ままに帝都の下町で暮らしていたものの、ある日下町の生活の支えである水を制御する魔導器の核が何者かに盗まれてしまい、放っておけない状況ということもあり、魔導器を取り戻す為に犯人の足取りを追う主人公ユーリ。それが、彼の運命を、そして彼と出会う人々の運命も大きく変えて行くことになることも知らずに…。
 とにかく大ボリュームでした(人生初の100時間級RPGでした)。といってもサブシナリオをかなりこなしたからなのですが、それらを全くやらなくても初代「グランディア」並のボリュームはあったのではないかと感じます。それでも飽きさせない様に配慮された構成と、止め時を見つけるのが難しい部分もあるシナリオは良く出来ていたと思います。
 個人的にラストは、他の「テイルズ」よりもあっさり目だったのですが、余韻の響き方は最高潮でした。エンディングテーマに乗ってイラストとスタッフロールを眺めていると、冒険の日々が甦るだけでなく、そのイラストが後日談を含んでいるのですが、それがとても未来への希望に溢れていて、目頭を熱くさせました。これを書いている今サントラを聴きながら書いているのですが、また「じぃ~ん」と感動が甦って来ました。物語の途中で盛り上がる事は沢山あったものの、目頭にまで来ることは無かった本編ではありますが、エンディングの余韻はプレイした「テイルズ」だけでなく、「ルナ」や「グランディア」にも負けないものがあったと思います。
 それと、今回プレイして思ったのは第一作である「ファンタジア」へのオマージュ的なものが強い様に感じました。諸悪の根源だったり、自然と科学との反する存在との共存を模索する点であったり。それだけ「次世代テイルズの標準形」として力を入れた作品だったのかな、と思いました。

○キャラクター
 今回の主人公ユーリは、これまでプレイした「テイルズ」シリーズの中でも最年長ということもあり、最初から完成された人格というか信念を持っています。なので、物語のラストまで色々な事があっても、基本的には本人が何か変わるという物語ではなく、周囲や世界がユーリの行動に着いて来る・影響される、という方が大きいというのが、割と珍しいタイプだと感じました。それにしても、ユーリのに肝の据わり方には驚きでした(笑)。そこが魅力的でもありましたね。
 その他の主要なパーティメンバーも個性的で魅力に溢れていました。やはり、RPGは「仲間」の良し悪しで印象も変わるな、と改めて感じました。これまでの「テイルズ」と比較しても、負けていないパーティだったと思います。
 スキットが随所に入っていることや、各キャラの見せ場的なものもある為に、自分が選んで使っているキャラ以外のキャラの出番が少なくなってしまいがちになることを上手く抑えて印象付けしてくれたのも、シリーズを重ねた中での安心感に到達していました。
 役者として、鳥海浩輔、中原麻衣、森永理科、渡辺久美子、久川綾、宮野真守など、若手と中堅、ベテランを上手く配置したバランスは、これまでの「テイルズ」シリーズ同様、質の高い作品に仕上げるのに無くてはならない存在でした。

○システム
 私にしては初の「3D」だったのですが、プレイ感覚は3Dになっても2Dのそれとあまり変わらず、すんなりとプレイすることが出来ました。勿論、3Dになって戦略の幅も広がったのは間違いないのですが、最終的にはそれを無理に意識せずとも、戦い抜くことが出来ました。
 特筆したいのは、今回から追加になったフェイタルストライクです。ガードブレイク(上段、中段、下段にそれぞれガード耐久ゲージがあり、そのゲージを減らして無くす)後に攻撃を重ねることで出る魔法陣のタイミングに合わせてトリガーを引くだけなのですが、ザコ戦であればどんなに強い敵でも一撃で倒せるというもので、これが戦闘のスピード感と爽快感をとても増してくれていました。
 後半は「1ダメージ」というこちらの攻撃値を全て1にしてしまうスキルをわざわざ付けて、敵一体につきフェイタルストライクを決める戦闘ばかりしていました。そのままボス戦に入ってしまい、えらい目(ボスはフェイタルストライクを決めても倒せない代わりに大ダメージになるのですが、基本が1ダメージなのでフェイタルストライクを決めても100程度にしかならない…)にあったこともありましたが(笑)。
 スキルを覚えて組み合わせることで、キャラクターの能力が変わるのは面白いと思いました。これなら十人十色のキャラになるのではないか?と思います。
 オーバーリミッツ発動による奥義のバーストアーツや秘奥義なども、戦闘に華を添える存在として、威力と共に重宝しました。
 料理のシステムもこれまでの積み重ねで便利に使うと非常に効果的でしたが、今回色々な街に居るワンダーシェフを見つけるだけでなく、新料理を自分で開発(といっても、知っているレシピをある特定のキャラにマスターさせることにより、勝手に閃いてくれる)比重が高かったので、それは大変でした。「デスティニー(PS2版)」のフードサックの方がお手軽で性に合ってはいますが、これはこれで楽しいと感じました(過去「テイルズ」で一番料理をちゃんと使ったかも…(笑))。
 各ダンジョンについては、簡単すぎず難しすぎない、丁度良いものだったと感じます。イライラすることなく、楽しめました。これは、今回「ランダムエンカウント」ではなく「シンボルエンカウント」だったことが大きいと思います(仕掛けの謎解き中に急に邪魔されることが無いので)。
 ラスボスはかなり意外だったのですが、条件を満たすと3段階に変態します(通常は2段階)。今回、サブシナリオ攻略の関係上、かなり余計にレベルを上げたと思ったのですが、今回第3形態は2回敗退し、3回目でようやく辛勝(復活アイテム無し、復活魔法無し、戦闘可能キャラ2人。戦闘時間約30分)でした。
 ちなみに、最初は条件を満たさずにボス戦に突入してしまったのですが、第二形態までであれば一発クリアでした(笑)。

○音楽
 今回は、非常に印象深い曲が多いです。
 岩垂さんと比べると音楽の存在は控えめに流れることが多いのですが、印象に残る場面には印象に残る曲がちゃんと用意されているので、特にそれらの楽曲が良かったです。また、テーマソングのアレンジも大切なところで使われており、それもテーマソングへの思い入れを強めるのに一役買っていました。
 全体的な仕上がりは文句無しです。それはサントラを聴いてそう思うのですから間違いありません。某グランディアIIIは、岩垂さんの曲なのに、サントラ聴いても何も感じませんでしたから…(苦笑)。

○グラフィック
 流石に次世代機を標準に設計しているだけあって、ハイビジョン16:9で構成される世界は素晴らしかったです。
 「テイルズ」は基本的に固定カメラなのですが、歩きながらカメラが動いてくれる「トラスティベル」的なものなので、特に不都合はありませんでした(時々カメラを回したくなるのですが(笑))。
 ポリゴンで描かれたキャラは、アニメーションと同等のレベルだったのではないかと思います。藤島康介氏のキャラがそのまま再現されていたのは素直に凄いと感じました。
 フィールドも完全3Dで周るには十分な広さだと思います。物語中盤から世界への移動手段を手に入れるのですが、「あらすじ」システムもあるので、路頭に迷うことが無かったのも高ポイントでした。

○その他
 今回、オンタイムでやる初めての「テイルズ」ということもあり、これまで重ねてきた「テイルズ」のシリーズと比べ、圧倒的にサブイベントをこなしたのですが、これが圧倒的なボリュームだったということもあり、相当大変でした(笑)。
 沢山のサブイベントが同時に起こり、本編の進行においてそれも一緒に進むものだったりすると、何が何処まで進んでいるのかが全然把握出来ません。完璧に極めるのはとても難しいと思います。この辺りは9月中旬発刊予定の攻略本で楽しみたいと思います。

 「ヴェスペリア」は隠しダンジョンを1つプレイし残しているので、そちらを終わらせた後、「シンフォニア」に突入します。最新テイルズの後なので少々不安もありますが、これまでも十分歴史を戻っていた訳ですから、新しい「テイルズ」として楽しめると思います。

 Xbox360のハードを購入しても、今回の「ヴェスペリア」はプレイする価値がある、そう感じました。次世代機のRPGの標準、国産RPGの良さを高次元で形にしているソフトだと思いますので、未プレイの方は機会があれば是非!
 私の中では、「ルナ」や「グランディア」の代わりとなるRPGを探す旅(?)でしたが、今までシリーズを重ねて遊んだ「テイルズ」も、今回の「ヴェスペリア」で思い入れも出来て、その高みに来た様な気がします。

|

« 【報告】テイルズ オブ ヴェスペリア(TOV)進捗 20080807 | トップページ | 【報告】テイルズ オブ シンフォニア(TOS)進捗 20080901 »

テイルズ オブ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【終了報告】テイルズ オブ ヴェスペリア(TOV) 20080830:

« 【報告】テイルズ オブ ヴェスペリア(TOV)進捗 20080807 | トップページ | 【報告】テイルズ オブ シンフォニア(TOS)進捗 20080901 »