ゲームアーツの新作「シャドーウォーカー」
Wiiは不定期に更新のお知らせが来ると、ディスク挿入口の周りが青く光ります。
その時、お知らせを見る他に、Wiiウェアやチャンネルの更新内容をチェックするのが習慣になっているのですが、今回チェックしたところ目に留まる新作ソフトがありました。
「シャドーウォーカー」。
制作が何とゲームアーツ! ガンホーの子会社になり、宮路洋一社長が退任してしまってから、私の応援していたゲームアーツの姿勢を全くと言って良いほど感じることが出来なくなったものの、それでも私が今「テレビゲーム」というものを趣味として持つに至ったきっかけの1つとなった会社ですから、応援したい気持ちは変わらず持っています。
で、ダウンロードして早速プレイ。所感を記しておきます。
■物語
主人公は木の妖精ルクスとその相棒ポポ。木の精霊であるルクスは、誰かの役に立てる木になる夢を持っており、立派な木になる為の修行をしていました。ある日、ルクスの友達のラックは先に木になる旅に出発し、その姿を見たルクスはいてもたってもいられず、後を追うように妖精の長の制止を振り切り旅立ちます。その中で、色々なキャラと出逢い、自分の夢についても向き合って行くことに…。
■ゲームシステム
ルクスの相棒ポポを操作し、光に当たると根を張ってしまうルクスの為に影を作って誘導し、ステージ上のゴールにルクスが到達するのを手助けをします。アクションテイストは強いものの、パズル的要素も含まれています。
ステージは基本的に1画面に収まる程度の広さで、面が進んで行くと色々なギミックが登場し、ステージ攻略が大変になって行きます。手順やタイミングが重要になるだけとは言え、見た目の印象よりも結構シビアなゲームです。
先ず、操作するのがポポで、柱に光を当てることで影を作り出すのですが、これが思った以上に操作し辛い。慣れの問題かと思ったのですが、ステージ20まで進んでも、急いで操作しなければならないタイミングだと直感的に操作出来ない為に失敗するので腹が立ちます。
次にルクスの行動。影の道を作れば基本的に勝手に進んでくれるのですが、来た道を勝手に戻ったりして、複数の道筋を作った場合に、思う様に行動してくれないのはイライラします(なので退路を消してやらなければならない場合も多い)。一応、ルクスを呼び寄せてある程度の方向を示してやることで少しは安定しますが、それでもこちらが影の準備をしている間に勝手に行動され、敵に当たって跳ね飛ばされミスになったりすると腹が立ちます。
作った影は時間が経つと消えてしまいますが、複数の影を作って渡らせる場合などはタイミングがシビアなだけに、影の作成・消去のレスポンスをもう少し良くして欲しいと感じることも多く、特に影を作る為の柱が沢山並んでいると、作りたい方の柱でない方が反応してしまったりするのは、マップ構成にも疑問が残りました。
マップは俯瞰視点ではあるものの自分でカメラを動かせないので、オブジェクトの配置がごちゃごちゃしていると後ろに道があるのか無いのかも分からなく、それが難度に影響するのは筋違いかな?と感じる部分もあります。
■ゲームとして
厳しいことも書いていますが、1ステージ毎にセーブされる手軽さや、ステージクリア後は残機がフルカウント(5つ)に戻ったりするというのはプレイしやすいので、その点は良いと思っています。ただ、ステージが進んで行くと、基本1画面でマップが複雑になる(=パズル要素やタイミングのシビアさが上がる)ということで、歯応えや楽しさを感じるよりも「面倒だ」と思ってしまうのは、何かがゲームの本質としてある「クリアした時の気持ち良さ」が足りないと思います。ゲームの質は異なりますが、印象的には名作「風のクロノア」を彷彿させるものがあっただけに、どうしても物足りなさを感じてしまいます。
■まとめ
Wiiウェアとして1000ポイントで購入出来る安いソフトではあるものの、そういうものであっても感心出来るゲームバランスと操作系、それら全てを総合した「感動」を創り出せるのが「ゲームアーツの仕事」だと思っているので、ゲームのセンスは悪くないと思うものの、やはり「昔のゲームアーツじゃないな」と感じてしまったのは残念です。
エンディングまで進めて何を感じられるか、もう少し付き合ってみようと思っています。
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