劇場版 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS
公開日前日にTV総集編のBlu-rayを鑑賞し、勢いがついたら初日に鑑賞しようかと思った「劇場版 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS」。しかしながら、勢いがつくどころか盛り下がってしまい(汗)、まぁそこまで急がなくてもいいや…ということで公開から1週間経ってようやく鑑賞することが出来ました。
公開劇場数が少ないということもありますが時間によっては混雑している様で、私が観た回もほぼ満席。作品人気の高さを改めて感じました。
今回の劇場版はゲーム本編で言う「凛ルート」を映像化したもので、TVシリーズが「セイバールート」の映像化だったことを考えれば正しい選択だったと思います。私はゲーム本編をプレイしていないということもあって、知識としてはTVアニメ全24話+α程度しかないのですが、結論から言ってしまえば想像以上に良いフィルムでありました。ただ、107分という短い時間の中で数十時間に及ぶゲームのシナリオを描ききらなければならない為、必然的に取捨選択を要することとなり、その点においては観る人の構え方によって評価が分かれそうなフィルムであるとも感じました(ある意味淡々と進んで行く進行だったり、恐らくゲーム本編中にあるであろう細かい演出やエピソードが描かれていなかったり)。
私は「セイバールートとの比較」「アーチャーと士郎の激突」を軸に観ていましたが、これが功を奏したのか、見所満載で満足度も高く、展開の速さが逆にテンポ良く感じ、息をつかせぬ展開と緊張感を上手く演出出来ていた様に思いました。本当の序盤から飛ばしまくるフィルムというのも珍しいかもしれませんね。だからこそ最悪でもTVシリーズの展開や作品のディテールをある程度把握していないと観るのが難しい作品になっているとも言えるかな、と。
冒頭の「体は剣で出来ている」から始まるアーチャーの呪文が今回の劇場版の全てを表していると思いますし、アーチャーと凛やセイバーと士郎という組み合わせがありつつも、主軸はアーチャーと士郎であり、凛とセイバーが契約を交わすといった”夢のシチュエーション(笑)”もあったりして、個人的には見所だけで出来ている1本でした(他にもセイバーが消える瞬間があっけなかったり(汗)、ランサーの見せ場が沢山あったり(笑)と本当に盛り沢山)。特に、アーチャーと士郎の想いと想いのぶつかり合いは、「ガングレイヴ」や「スクライド」にも負けないものを持っていると感じるくらいにのめり込みました。対ギルガメッシュ戦において士郎が使った「無限の剣製」のシーンも大いに盛り上がり(士郎が「I am the bone of my sword…」と言い始めた時、背筋に来まくりでした(笑))、エピローグのアーチャーの描写、凛との会話、そしてそれを全て受け止めるエンディングテーマ「Voice~辿り着く場所~」は、100分もの本編の余韻を味わえるものでした(士郎の生き方の果てにアーチャーが居ること、そしてそのアーチャーの想いすらも超える士郎の意思と選ぶ道の先にあるもの。そんな事を思いながら聴くと胸が熱くなります)。TV総集編「reproduction」が残念な出来だったこともあって、この劇場版も心配になっていた反動からか、本当にこの劇場版は文句無しの出来だったと私は感じました。
内容だけでなく、スタジオディーン制作の驚愕の映像美と名場面を十二分に盛り上げる川井憲次氏のオーケストラサウンドも素晴らしく、それら全てが高いレベルで結実したからこそ完成したフィルムになったと思います。
So as I pray, unlimited blade works.
ということで、私的には大満足の1作となりました。もう1回くらい観ても良いかな。
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