アニメ版「かなめも」全話視聴完了
AT-Xでたまたま放映されているのを少しだけ観たり、番宣の「だいじょうブイ」がとても印象的だったことで、DVDレンタルで観始めた「かなめも」。ようやく最終巻がレンタル開始され、全話観ることが出来ました。
既に原作は3巻まで3周くらいは読んでいるので、数ある「まんがタイムきらら」系の連載作品の中では結構気に入っている部類に入るのですが、その中でアニメ化されたのは「ひだまりスケッチ」くらいしか無かったので、この「かなめも」がどの程度の仕上がりを見せるのか、楽しみではありました。
結論から言えば、全13話の中で良くまとめてくれたと思います。
原作ベースに、原作では描いていない「美華の過去に絡むエピソード(犬)」「かながおばあちゃん子であるエピソード(お祭)」「かなが来る前の専売所のエピソード(まりも姉さん)」という部分が肉付けされ、かなの「必要以上に頑張る」「ふいに襲われる寂しさ」を少し強い加減で表現しつつ、かなが「前を向いて歩く」ことを気を張らずに出来る様にちょっと成長する、という構成は良かったと思います。
原作で良いと思う話が無かったり、逆にオリジナル話があったり、と原作モノに良くある展開ではあるのですが、13話という限られた尺の中でアニメーション作品としての「テーマ」を描くのに必要な措置だったと感じられ、最後を日記の話に持って行くのはとても上手かったと思いました(EDテーマ「YAHHO!!」への繋がり方も良かったです。作品観てからこの歌の印象アップ(笑))。ここは原作でも作品の本質に絡む話だと思っていたので、制作サイドの選択は個人的にとても良かったと思います。脚本担当者が全員女性だったことも作風に影響しているかもしれませんね。
ちょっとかなの空回り加減が騒がしい気もするのですが、だからこそふと過ぎる寂しさが際立っていたことを考えると、アニメとしては丁度良いのかもしれません。また前半こそ過度のサービスカットが目立ったものの、後半はそれ程でもなくなったのは良かったです。
個人的にとても印象に残ったのはキャストの完璧さと背景美術の綺麗さです。キャストは個々の役者をあまり感じることなく役として聴けましたし(特に堀江さんと広橋さんには驚かされました)、背景美術はとても丁寧で作風にもマッチしており、比較的良く知っている御茶ノ水近辺なだけに、良さ強くを感じました。
エピソードで一番感心したのが4話。この回だけ異様に「アイドル天使ようこそようこ」の様な演出に溢れており、独特で楽しかったです。5話のお風呂のシーンも、よくある「体にタオルを巻いて入浴」ということを一切せずに描ききったことは凄いことだと思います(サービスカットという意味あいでないからこそだと思う)。
残念なのは学校での話が殆ど無かったこと。でも、最終回でエア自転車レースの話が入れられていたので満足度は高いです(笑)。
新たな映像作品を殆ど観なくなった私ではありますが、地味ながらも丁寧に作られた感じのする作品は後からでもこうして出逢い、視聴完了することが出来ることを考えると、追いかけずとも好みの作品には間違いなく辿り着くものなのだということを改めて感じました。自分で能動的に観る分、このくらいが今の私には丁度良さそうです。
| 固定リンク
「アニメ・コミック」カテゴリの記事
- 「『響け!ユーフォニアム』公式吹奏楽コンサート~北宇治高校吹奏楽部 第4回定期演奏会~【関東公演】(神奈川)昼の部」参加(2020.01.13)
- 「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル」両日参加(2019.10.20)
- 「響け!ユーフォニアム 公式吹奏楽コンサート ~北宇治高校吹奏楽部 第3回定期演奏会~」神奈川公演 昼の部参加(2018.09.30)
- 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』フィルム&コンサート 参加(2018.07.01)
コメント