「.hack//Live劇奏」夜公演
「.hack」のプロジェクトが始まってから10年近く。シリーズ始まって以来初の大きな単独イベントが開催されました。「.hack//Live劇奏」と銘打たれたそのイベントは、ライブあり、朗読劇あり、トークありのあっという間の3時間でした。イベントとしては「テイルズ オブ フェスティバル」と似た構成ではありますが、同じバンダイナムコゲームスですし(笑)、安定した密度のあるイベントであったと言えるかと。
今回、昼と夜の2つの公演があったのですが、両方行こうと思わなかったので後ろへの時間的余裕がある夜公演を選択。ただ物販は朝から開始ということもあり、これまで「テイルズ」「アイマス」という2大コンテンツを体験して来た読み(笑)から、「念の為朝から行くが、昼の部開場ちょっと前の11:30くらいに現地。最悪でもパンフレットは売り切れないだろうからこれで大丈夫」というスケジュールで行動。11:20くらいに現地到着し、物販列に並んでから10分程度で順番が巡って来て、無事にパンフの確保完了。あまりに読み通り(っていうか、読み以下…)で肩透かし。これなら夜公演開場前に来ても余裕だったかも。
夜公演が開場してから30分くらい経ったところで再び会場へ。待つことなく入場して指定の席へ。諸注意の影ナレをカイト&ブラックローズ、開演直前アナウンスをトキオ&ハセヲが行い、それぞれ楽しませてもらったところで18:00ピッタリに開演。最近では押すことが当たり前になっている様なイベントが多い中、定刻通りに始まるイベントはそれだけで気分が良いです。
緞帳が上がり、既に舞台上にはバンドがスタンバイしており、開幕はLieNの「時の階段」のライブ! 「.hack//Link」のオープニングテーマでもあるこの歌は、初の単独イベントを飾るに相応しいものであり、私の予想を完全に(良い意味で)裏切ってくれたスタートでした。ヴォーカルである三谷さんの合図もあってのっけから客席はスタンディング。ヒートアップさせてくれました。
開幕曲が終わり、総合司会の浅野真澄さんが登場。間もなく朗読劇が始まりました。
朗読劇1つ目は「.hack//after2021」。「.hack//Link」のエンディングから1年経った2021年。フリューゲルから呼び出されたトキオ、彩花の2人がアカシャ盤を調査する中で過去に飛び、カイト&ブラックローズ、司、ハセヲ&揺光のそれぞれの想い、決意などを垣間見、消えてしまったと思われるアウラの影を見つける…というもので、「.hack//Link」をエンディングまでプレイしておくことによって味わえたものもちょっとあり、楽しめる内容でした。データの渦に飲み込まれた時に、会場の拍手の力を借りて、トキオが刻を超えて繋がったキャラクター達の助けを得て無事脱出するという、観客を巻き込むのも定番ではありますが良かったと思います。
引き続き朗読劇出演者である三瓶由布子さん、小清水亜美さん、杉田智和さん、櫻井孝宏さん、浅野真澄さん、斎賀みつきさん、相田さやかさんのトークショー。「.hackシリーズの思い出」という切り口からスタートした会話は色々な方向へ行ったものの(特に夜公演だからということで、話も”夜”な会話に及ぶこともあった(笑))、楽しい会話を堪能しました。
続いて朗読劇2つ目は「.hack//arena」。ここは昼公演とは違う演目とのこと(調べたら昼は「.hack//Long horn」という、トキオの角についての話だった様で、こちらも面白そうでした)。こちらの内容は、アリーナでのトーナメントで、実況がトキオ、解説がフリューゲルという時点で面白さが保証されていましたが(笑)、準決勝として「カイトvsハセヲ(卑怯なカイトに爆笑)」「ブラックローズvs揺光(一人掛けあいに爆笑)」「ハセヲvsAIKA(ハセヲのヘタレっぷりに爆笑)」と、それぞれ笑った最後、優勝者であるハセヲに対してトーナメントの主催者であったエンデュランスが登場することでオチを付けるという、美味しいところを斎賀さんが持って行く形となりました(笑)。
続いて「.hack//G.U.」組である、櫻井さん、斎賀さん、浅野さんだけ残って舞台準備の為の場繋ぎトーク。斎賀さんの男前なところについて話が(笑)。浅野さん曰く、「斎賀さんは女性だけど、二人きりになるとドキドキする」とのことでした。
準備が整ったところで再びLieNの登場! 歌ってくれたのは「やさしい両手」「優しくキミは微笑んでいた」の2曲。ある意味、この2曲を聴きにこのイベントに足を運んだと言っても過言でないくらいだったので、じっくり堪能させて頂きました。スクリーン上には、それぞれの曲が使用された場面の映像が流され、ちょっとだけ目頭が熱くなることもありました。
LieNのステージが終了した後、また舞台準備の為の場繋ぎトークを、浅野さんに加え、松山洋社長と内山大輔プロデューサを迎えて行うという、今回のイベントの目玉の1つと言える「新規プロジェクト報告」を場繋ぎにしてしまうことは驚きましたが、「.hack」最終章の中核となる「.hack//Link」の後に続く物語は、どうやら新作アニメーションとして作られている様子です。クオリティは高いものでしたので、正式発表を期待したいところです。気持ちとしては、「.hack」はゲームとしてけじめを付けて欲しいと思っているので、ゲームとしての情報が何もなかったのはちょっと残念。この発表の途中で「.hack//Link」のキャラクターデザインを担当した漫画家の喜久屋めがね先生を壇上に呼んだりもしましたが、特に何かある訳でもなく、個人的には割とどうでも良いサプライズでしたね。
そして始まるFictionJunctionのライブステージ!
「the world」「Liminality」「key of the twilight」「in the land of twilight, under the moon」「fake wings」「Obsession」を歌い(?)上げ、迫力のあるサウンドと素晴らしい歌姫たちの競演。今年の1月に「日本語封印SP」としてのFictionJunctionライブには怖くて(笑)行けなかったのですが、今回のライブで「日本語封印だろうと楽しめるのは間違いない」ということが分かり、「.hack」のサウンドトラックを生演奏で聴く機会に恵まれたことはとても嬉しく思います。今回のライブでは、貝田さんが比較的大人し目で、WAKANAが高音域で魅せてくれたのが印象深かったです(KEIKOもKAORIも素敵でした)。相変わらず是永さんのギターと今野さんのヴァイオリンには魅せられましたし、梶浦さんのMCも素敵でした。「Obsession」は原曲こそ石川智晶さん(というよりSee-Saw)の持ち歌ですが、FictionJunction用アレンジもなかなか聴かせてくれました。次の機会では「See-Saw」として参加してもらい、「edge」や「黄昏の海」「君がいた物語」なども聴かせて欲しいものです。
そしてYUUKAが登場。この1曲のためだけに登場するというのも何とも贅沢なことではありますが、だからこそパワフルに歌い上げた「Silly-Go-Round」は、FictionJunctionの4人の歌姫がコーラスに回るということもあり、何とも贅沢な1曲となりました。
パワフルなステージを終え、全出演者が勢揃い。出演者一同から一言ずつ頂いて本イベントは終了。総じて満足度の高いイベントとなりました(でも何だか物足りなさも残っているのは何故なのだろう…?)。終演アナウンスはトキオとフリューゲルで、終始自由過ぎる杉田さんに楽しませて頂きました(笑)。
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