【終了報告】英雄伝説VI 空の軌跡 the 3rd. 20100708
密かに(?)ずっとプレイしていた「英雄伝説VI 空の軌跡 the 3rd.」。ようやくエンディングを迎えることが出来たので、感想を書き殴っておきたいと思います。
■プレイデータ
プレイ期間:2010/05/04~2010/07/08 25:28
最終セーブ(ラスボス直前):66:56
幻影城構成パーティ(記載レベルは最終バトル前。幻影城突入時は全員130前後):
- 右門:ジン(Lv139)、シェラザード(Lv.139)、アガット(Lv.140)、ティータ(Lv.140)
- 左門:ミュラー(Lv.141)、オリビエ(Lv.141)、レン(Lv.141)、ジョゼット(Lv.141)
- 正門:リシャール(Lv.137)、アネラス(Lv.137)、ユリア(Lv.137)、クローゼ(Lv.138)
- 大門:ケビン(Lv.141)、リース(Lv.141)、エステル(Lv.140)、ヨシュア(Lv.141)
■はじめに
「ファンディスク」という話を友人から聞いていたこともあり、それ程「期待外れ」という感覚は無いものの、いわゆる「サードチャプター」として受け留めた場合の「期待外れ」感は確かにあります。だからこそ「TC」ではなく「the 3rd」という名前になっているとは思いますが、であるならば下手に「3」を含めないで欲しいと思う反面、続いている部分もあるので「the 3rd」の名前は苦肉の策の様にも思えます。
物語として前作である「空の軌跡SC」の半年後を描いたものではありますが、どちらかと言えば「描き切れなかった物語を補完する」という意味合いが強く、「the 3rd」としての物語はちゃんと存在するものの、プレイヤーが強烈に惹き付けられるものでは無い(と感じる)ので、「the 3rd」としての構成要素をそのまま使うならば、本編、サブエピソード、ミニゲームを分けて楽しませてくれた方が集中出来る分、「the 3rd」の物語として楽しめたのではないかと思います。ただ、「扉」として登場する各エピソードを経た上でのキャラクターの言動も一部存在していることを考えると、結局は現状の構成が最良なのかな…とも思うので、プレイヤー全員の満足度を最高にするのは難しそうですね。
基本的に「空の軌跡FC、SC」の舞台となったリベール王国(厳密には模した世界)が舞台なので新鮮味は殆どなく、本筋を進めて行く中で断片的に登場する数々のエピソードは、各キャラクターにスポットが当たっているものの、その時代背景がFCより前もあればSCより後もある為に纏まりが無く、その割には印象の強い物語が描かれる為に「the 3rd」としての物語が希薄になってしまい、プレイヤーが「何を楽しむか」によって評価も全く異なる作品になるだろうと思いました。
■戦闘システム
戦闘システムとしてFC、SCと大きく変わることは無いのですが、ターン中のATボーナスとして増えた「DEATH」「VANISH」「GUARD」は個人的には更に運で左右する要素が強くなってしまうことから止めて欲しかったです。特に「DEATH」と「VANISH」は最悪で、前者は即死(スカルペンダントが無いと防げない)、後者は1ターン強制除外+EP0(防げない)のでとにかく戦略が滅茶苦茶になるだけで、こちらの有効度よりも迷惑になることが多くて本当に嫌でした(GURRDも地味に嫌)。ただ、FC、SCに比べると属性に左右されることも多く、効果覿面のアーツなどを使用すると戦局が大きく変わることも多く、これは良し悪しがあるなぁと。ボロボロだったり楽勝だったり、割と極端な気がしました。状態異常やステータス変化に関しては、全体的に強烈に「酷い」と感じるボスや敵が居なかったので、それは若干物足りなさがあったかもしれません(その割りには1回コントローラを叩きつけましたが(笑))。個人的に嫌だった「死に際の爆発で広範囲巻き添え」をやって来る敵が少なかったことは良かったです。
戦闘、地図データ、キャラグラフィック等のかなりがこれまでと変わらないことも新鮮味が無かった要因。これまで登場した遊撃士や王国軍の猛者共、執行者を相手にした戦闘はスリリングな面もありますが、楽しいというか、難度が高いというか、特別に嬉しさを感じるには至らなかったです(初対戦した顔ぶれならまだしも、本編でも戦った奴が出て来ると面倒に感じてしまった時点で駄目かな…。それでもカシウス戦や黒騎士戦はBGM効果もあって気持ちが高揚しました)。恐らく、物語として盛り上がっているものが無いからなのだと思いますが、立ちはだかる理由も、それを突破して得るものもあまり無いことがFCやSCの時に感じた手応えを少なくしてしまった原因かな、と。
■エピソード
個々のエピソード(ティータの家族、クローゼとユリア、オリビエと鉄血宰相、アネラスとリシャールなど。サブストーリーとしても「幸せの石」や「早すぎた親心」(特にこちら最重要!(爆))など)は悪くないと思うものの、殆どのエピソードがボタンを押して勝手に進むものであったり、移動するだけだったりするので「ゲームをプレイしている感覚」というものが無く、それはそれで不満でした(操作できるものも、特別自分が操作したいと思わないエピソードで振られてもなぁ…と)。
ミニゲームも、釣り、ポーカー、クイズと山猫号の3Dシューティングしかなく、どれも「オマケ」レベルの中途半端感が強く、ボリューム感の少なさを無理やり補った様に感じてしまったのも残念ではありました。
個人的に結構「う~ん」と思ってしまったのはギルバートの存在。はっきり言って鬱陶しいだけで、メインストーリー上絡んで来る必要性も感じず、最後まで馴染めませんでした(最後の見せ場的展開も、結局ギャグ展開してしまい、これがまた鼻に吐く…)。
■レシピ
レシピも今回は殆ど使用しませんでした。というのも、レシピを覚えて作成、という流れではなく殆どが「食べて覚える」というものだったので、「どこかで使うタイミングがあれば」と思っていたところ、最後の方まで本当に使用しないでいた為、扉を開く為に片っ端から食べて覚えたからです。更に、基本的に石碑で回復が出来てしまうことや、いつでも拠点に戻ったりも出来る為に料理に頼る必要性が殆どないというのも大きな理由の1つですね。大皿料理の使い勝手がちょっと悪かったり、ダンジョン攻略に苦労することが殆ど無い上に、頻繁に石碑が出て来るというのも、「攻略甲斐が無い」と感じさせられてしまう原因なのでしょう。その分、気兼ねなしにアーツやクラフトを使えるので、「the 3rd」が目指したのは、きっとそういう方向なのでしょうね。
■経験値稼ぎ
最終ダンジョン前に行ける様になる「深淵」は、「効率良くキャラクターを育てられる」ということで用意されたダンジョンなのは良いのですが、道中が単調で階層を重ねても配置されている敵が異なるくらいで大きな差が無いので、面白さを感じるよりも作業感が強くなってしまったのは残念でしたね。「キャラクターを育てる」という観点から言えば、各階層毎に居るボスを倒しても、メンバーを変更したい場合は最初の階層からやり直しになってしまう為、最初に攻略したメンバーで最深部まで行くことになり、それ以外のメンバーは本当に「レベル上げ作業」として潜るだけになってしまうというのはちょっとなぁ…と思いました。何より、最深部に到達して出くわしたボスの酷いこと(苦笑)。辿り着いた時のパーティは、ケビン、リース、ティータ、アガットで、全員Lv.135超え状態。なのに、CP200のSクラフトでダメージを与えられるのはアガットだけ。しかも1/3程度までしか減らせず、CP100溜めて再度発動してもダメージすら与えられない始末。仕方が無いので一旦退却し、唯一の頼みであるアガットに、超闘魂ベルトを着け、修羅と必殺の理のクォーツをセット、防御を外してとにかく現状装備で攻撃力だけを上げる形で再戦し(それでもSTR3000弱)、ドラゴンダイブ×2回で撃破という、戦略も何もあったものではない、FCからこれまでずっと続けて来た戦闘の中で一番くだらない戦いで、個人的には呆れてしまいました…(苦笑)。しかも、倒した後、そこに石碑も無いので、最深部にあった扉を開く為にまたここまで地道に来なければならなず、他のキャラを育てながら来るにしても、面倒この上無く、かなり腹が立ちました。また、この「深淵」自体、ラストダンジョン前のレベル調整用として用意されたダンジョンなのは良いとして(最深部に行っても一度戻るとボスが復活しているのがその証。ゼムリアストーンを人数分入手可能にしているのは良し。私は普通にクリアしただけなので4つ持っていただけ)、そこでのプレイを強制させるバランス(の割に、特別全員のレベルを上げなくても幻影城に行ってからで十分間に合う…(苦笑))、「the 3rd」の物語として、第7話にてようやく乗って来た感覚に水を差す様な展開は個人的に×。この辺りはもう少し気を遣って欲しかったです。まぁ、レベル差が30あっても1時間もプレイすればほぼ追い付けるくらいではあるので、その点はシステムに感謝ですかね(これを前提に強制されている感もありますが)。ちなみに、最終ダンジョンである幻影城に行けば嫌でも上がるので、130前後のレベルがあれば、十分だと思います(ゼムリアストーンでの最強武器があれば尚楽)。
■ラストダンジョン
最終ダンジョンとなる幻影城は、16名のメンバー全員を4つのパーティに分けて攻略するという総力戦。ここに到達する前のアルセイユ号の飛翔から到達までは音楽効果もあって気持ちを盛り上げてくれました(ギルバートについては、まぁこんなものかな…と)。
4つに分けたパーティは、それぞれの扉に付けられたルート名だけで何が起きるかを予想して組む訳ですが、これがまたSC時の執行者戦と同様、誰を何処に連れて行くかで台詞が異なり、それはボスに辿り着いてから初めて「あ、○○を連れて来れば良かった」と思うのは相変わらず「う~ん」と思ってしまいます。わざわざやり直す気にはなれず(最初に4つのパーティを決める為、1つ目がビンゴだったとしても、2つ目でアウトだった場合、1つ目からやり直しなので、どうにもならない)、その点は皆が等しく楽しめる様な配慮があっても良いのではないか…と(まぁ、周回プレイなり、パーティ組み替えての再攻略だったりを前提にしているのでしょうから、それはそれ良いのかもしれませんが)。
■ラストバトル
幻影城を4組のパーティで周るのは全くと言って良い程に問題もなく、ほぼ順調に踏破。特別凄い仕掛けだったり大規模なマップでないこともあって、各組30分から1時間もあれば最終地点に到着出来るのは、サクサク感はあるものの最後の割にはあっけないかな?という気持ちにもなりました。「空の軌跡」はシリーズ通して割とこんな感じなので、特別良し悪しを語るものではありませんが。
4組それぞれが最終地点の到着した時点でボス登場!…というところで一旦お預けになって次のパーティに移る演出は、個人的に大絶賛(笑)。最初に同時に扉に駆け込んだことからしても、同時に進んでいる感が出ていた様にも思えることは大事なことであり、それを感じさせてくれたのは良かったです。…と言いつつ、よくよく考えるとボスを4連戦することになる…ということなのですが(笑)。
4組のパーティは途中で組み替えが出来ないことを覚悟し、それこそ装備品ですら拾ったもの以外は装備を替えられないくらいの気持ちで臨んだこともあり、それはそれで良いのですが、各門の中間地点でまさかの石碑登場…。敵を倒すとセピスの大盤振る舞いだったのはこういうことなのか、と。でも、アクセサリーや食材は購入出来ないという、微妙な敷居の上げ方はどうかな…と。どうせなら石碑でなくHP・EPの回復のみだけでも良かったのでは? 折角、深淵で準備を整えさせる流れだったのですから、そのくらい突き放してくれても良かったと思いました。
で、ボスの連戦。右門、左門、正門が連戦で三戦終了後に1回セーブが出来、最後の大門のボス戦となり、それを倒すとエピローグ、エンディングとなります。最初の三連戦は思ったより苦戦せず、三戦で40分(右門8分、左門12分、正門20分くらい)という感じ。感覚的にパーティバランスはあまり良いとは言えませんでしたが、こんなもんかな…と。それでも右門パーティのジン、シェラザード、アガット、ティータは自分が一番使いやすいバランスのパーティだった様に思います。
ラストは想定しないくらいに苦戦。たっぷり1時間は戦いました(汗)。というのも、ケビン以外誰も即死以外の状態異常を防げない装備で(笑)、もう気絶と凍結にかなり危険域まで追い込まれました(BGMが2回くらい変わった)。回復した矢先にやられ、鉄壁防御付けた矢先に消されるという後手後手な状況を強いられた、強烈な全体攻撃により2名戦闘不能になったり本当に厳しい戦いでした。ここで、ようやくアーツではなくアイテム類を使うことによって形勢逆転(笑)。最後はケビンのボウガン(通常攻撃)で仕留めました。属性単位の柱を全滅させてから、本体の属性変化に対応した攻撃を与えれば然程難しくはない戦闘なのだと思いますが、危険な状態に居る時にはそんな余裕が無かったのが、私が苦戦した原因ですね。是非、アクセサリ装備は熟慮を重ねてください(爆)。
エピローグは上手く纏めたと思います。ケビンとリースの物語の一応の完結として「いつか、辿り着く場所」というのが最終章のタイトルになっている意味をしっかり感じ取る事が出来たのも胸を熱くした理由ですが、何よりこの「the 3rd」の存在意義の一番の理由はレンの存在だと思っています。SCでの経緯を前提にレンの過去を扉にて体験させ、最後はエステルがレンに伝えたかった言葉を伝えさせる為に用意した舞台が「the 3rd」だったのではないかと。勿論、ケビンとリースの物語にも意味はあるのですが、やはり「空の軌跡」という物語は、「エステルとヨシュアの物語」であり、積み重ねた時間もあって、エステルがレンに語りかけた言葉1つ1つの持つ重みと想いは、とても胸を熱くさせられました。このシーンを観る為に「the 3rd」をプレイしていたんだと思わせるくらいです。
全編通しての物語を楽しむ作りになっていなかったことが、日々のプレイ時間を多く重ねさせなかった要因となり、結果的に大ボリュームであったSCよりも、プレイ時間が短い割にはプレイ期間が倍近くになってしまった「the 3rd」ですが、こうして無事にプレイを終えられ、素直に「良かったな」と思えたのが何よりも嬉しかったです。
どう繋がって行くのか分かりませんが、9/30に発売が決定した続編「零の軌跡」への準備もこれでほぼ完了。後は、発売済のドラマCD群を聴いて待ちたいと思っています。
…「零の軌跡」発売に向けてPSP版「空の軌跡」をいつプレイするか、という話はまた別の物語ということで(笑)。
…あ、裏武術大会(ハード、ナイトメア)をプレイするのを忘れてた(爆)。
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