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2010年8月 7日 (土)

【終了報告】アイドルマスター ディアリースターズ 日高愛 20100807

 前回プレイしたのは2009/09/21という、発売してから直ぐにプレイしていたものの、ファーストインプレッションを得た後にそのまま放置してしまった「アイドルマスター ディアリースターズ」。「2nd Vision」の先鋒としてリリースされたこのソフトも「ニンテンドーDS」のユーザ層には合わなかったのか、ほどなくして値崩れを起こしてしまい、結局は新規ユーザをあまり増やすことなくその役割を終えてしまった様に思えます。

 「ディアリースターズ」が発売された日はPS3版「テイルズ オブ ヴェスペリア」など同時購入したソフトも多く、プレイするつもりはあったのですが、そのまま放置して現在に至っておりました。しかし、5周年記念ライブの興奮、発売されたコミックを読んでの高揚、何より「ディアリースターズの登場キャラが結構好き」ということを再認識し、発売後約1年経とうかというこの時期にプレイを再開し、ようやく1回目のエンディングに辿り着いたのでその報告をさせて頂きます(笑)。

■プレイ感

 プレイ感としては「簡略化されたアイマス」「ストーリー重視したアイマス」「アイドル目線のアイマス」というもので、これまでXbox360版、PSP版を経てDSをプレイすると、”満足度”よりも”物足りなさ”を感じてしまう部分が大きく感じられました。しかしながら、元々の「アイマス」という本来のゲームとはそもそも別物であり、アドベンチャーゲームとして素直に受け止めると、世界が同じであり、765プロの面々も登場して関係するドラマも味わえることは、本作の魅力としてキチンと機能していると感じられました。

■物語

 章立てられて構成されており、その都度区切られるのでストーリーにメリハリが出る反面、1つ1つの物語(章)は決してボリューム感のあるものではない為、さくさく進むのは良いのですがちょっと物足りない感じもあります(営業回数で言えば4つか5つくらいで1つの章が終わるくらい)。
 それでも、美希との直接対決、雪歩とのレッスン、春香からのアドバイスなどは、それぞれのキャラが語る言葉に、私自身がXbox360やPSPでプロデュースした時の色々な事を思い起こさせてくれるので、日高愛の目線を借りているものの、プロデューサーとしての別の感情が揺り動かされていることも多々ありました。ライバルとして登場した際も、美希を破って勝利を勝ち取ったTV出演で歌う「shiny smile」、雪歩を破って歌った「relations」、春香を破って歌った「キラメキラリ」は、その時々の日高愛の思いも自分とシンクロしていた様に感じられ、妙に自分で感動してしまうことも(笑)。
 日高愛の物語として、やはり一番の根幹にあった偉大なる母へのコンプレックスを乗り越え、自分自身の輝きに辿り着く流れは、結構楽しめましたし感動も出来ました。まさかの直接対決であり、最後の激突は個人的に大好きなシチュエーションだったので、目頭を熱くする部分もありました。母である舞がこれまで歩んだ道の全てを込めて表現する伝説の名曲「ALIVE」を愛は自ら選択し、自分の憧れであった母と真っ直ぐ向き合って自分の「ALIVE」を表現することで勝ち取った最後のライブは、そこで初めて「ALIVE」のライブシーンを観ることになることも手伝って、とても感動的なシーンとして印象に残りました。実はこの辺り、色々異なる部分はあるものの「アイドル伝説えり子」の数々の場面を思い起こしました。これは私ならではなのかもしれませんね(笑)。
 それと、オーディションは全勝したので気付かなかったのですが、攻略本を見てみると負けた場合のシナリオ分岐が色々ある様で、そちらを通るルートの方がストーリーとしても長くなるみたいです。基本的なバッドエンドが殆どなく、負けた分岐も含めて「サクセスストーリー」として楽しめる作りは個人的には嬉しい配慮ですね。オーディションに負けた、レッスンが上手く行かなかった、営業に失敗したなどでリセットやロードしてしまうよりも、こうした部分も「自分だけのストーリー」として楽しめる方が、より印象に残るものだと思いますし、通り一辺倒な攻略しか出来ないゲームより、余程プレイヤー側に遊び方を委ねてくれていると感じられます。色々な分岐を楽しんでみたいとは思いましたが、ルート分岐を管理する様なものがゲーム側にある訳ではないので、その辺りはアドベンチャーゲームとしては残念な部分もありますね。

■システム
 月曜から土曜までの毎日が活動であり(プレゼントが貰えるのは休養日である日曜日のみ)、レッスン、営業、オーディション、休みの中から選ぶ、というのは「アイドルマスター」の基本システムを踏襲してるものの、楽曲や衣装の変更は毎週月曜しか出来ない(しかも、基本的に何度でも出来る)、レッスンは3つしかない、営業中の項目選択に時間制限が無い(タッチイベントを除く)、アイドルランクは決められたタイミングで上がる(ファン人数を自分で集めて確認すものではない)、思い出数は章毎にリセットされる、規定の営業をこなさなければオーディションは受けられない(オーディションを受けたら章が終わる感じ)、オーディションは思い出を使用すること”しか”出来ず、30秒間でどれだけアピールが成功して勝率が高いかによって合否が決まる(ライバルとの駆け引き、審査員との駆け引きは一切無い)、といった違いがある為に、「アドベンチャーゲーム」ということを意識していないと「物足りなさ」に繋がってしまう内容ではあります。PSP版でも「アイドルアルティメイト」の頂点を目指す物語を、従来のシステムに乗せた形で楽しむことが出来ていたので、この辺りは比べてしまうと余計にそう感じてしまう部分と言えます。サブイベント(規定営業以外)やサブキャラ(社長やマネージャなど)はボイス無しですが、それ以外は殆どしゃべってくれるのは頑張った方ではないかと。
 逆に新たなシステム部分としては、特にTV出演時のカメラワーク設定が細かい他、ダンス内容を自分で設定出来ることが大きな違いです。しかしながら、ダンス設定はなかなか格好良く出来ず、変えても1~2ヶ所程度だったので、試みは面白いもののオリジナリティを出すのはかなり大変。
 DSはタッチ出来るインターフェースであることもあって、かなりの部分でペン入力が必要となるのですが、顔を動かす系統のイベントは非常にやり辛く、何を求められているのか良く分からない事も多かったです。ただ、レッスンにおいてはXbox360やPSPでやり辛かった歌詞レッスンや表現力レッスンが、タッチペンの効果でやり易いものになりました。
 「アイマスの肝」とも言えたオーディションは、DS版は周囲にライバルが存在していることにはなっているものの、相手の状況が見えない分、駆け引き的なものは全くありません。一応、「合格率」という形で状況は分かるのですが、合格率40%でも合格するので(このパーセントで落ちる場合もある?)、思い出を15くらい持っていれば十分足ります(高テンション時のパーフェクトコミュニケーションなら3回で貯められる)。私は決してイメージレベルが高くはなかったのでルーレットはバッドの方が多かったのですが、何とか勝ち進むことが出来ました。残り10秒の攻防は勝率に掛かる係数が1.5倍になるのでちょっと熱いです(笑)。
 DSでのタッチ全般に言えますが、動いているものを狙ってタッチする場合は軌道のほんの少し先をクリックすると当てやすいです。「ここだ!」と思うと反応しない場合も多いので要注意(っていうより慣れ?)。

■ライブシーン

Dscf2555 Xbox360版と比べるのは流石に可哀想ですが、PSP版と比べた場合にはそこそこ頑張っていると感じられるくらいのものではありました。アピールという要素はありませんが、カメラワーク的には凝っている部分もあって、自分の後ろ側からステージに向かって映すアングルなどは、客席で光るサイリウムや非常灯などが臨場感を味あわせてくれました(この瞬間に、初めてプロデューサー視点ではなく、ステージ上の自分視点としてのゲームであることを感じられた様な気がします)。
 選曲されているのも総数は少ないとはいえ名曲揃いなので、DSで楽しむ分には個人的に文句無しでした。折角「Live for you!」の様なライブシーンを自分で作って楽しむモードもあるので、ユニットが組ませられたりしたら、もっと楽しめたのにと思いましたね。

■総じて

 ゲームとしては比較的易しく、決して奥の深いゲームではありませんが、「アイドルマスター」の世界を手軽に楽しめるものにはなっていますし、インターフェースも扱いやすくまとまっていましたし、個人的には好感度の高いソフトです。765プロのキャラをプロデュースした事がある人であれば、そのキャラの台詞を聴くだけでも成長が伺えたりするので、プロデューサー視点でも楽しめるかと(笑)。春香の部屋に遊びに行くこともあったり、立場が変わったことによる新たな目線を楽しむことも出来ました。そして、改めて「ディアリースターズ」の3名(日高愛、水谷絵理、秋月涼)は完成度の高いキャラクターである様に思えました。何となく不憫に思えてしまう現状ではありますが、もっとファンが増えても不思議はありません。是非HD機での登場をお願いしたいところではあります(「2」に出ないでしょうか…)。
 まだ絵理と涼の物語も楽しめるので、これからも合間に楽しんで行ければと思っています(それ程プレイ時間が必要な訳ではないので手軽に遊べるのは魅力だと思います。回数重ねるとレッスンは単調に感じるかもしれませんが…)。

■プレイデータ

 最終イメージレベル:Lv.7(街で噂のアイドル)
 プロデュース楽曲:"HELLO!!"、shiny smile、relations、GO MY WAY!!、キラメキラリ、ALIVE
 ストーリー遷移:熱血タメ候補生の挑戦!→仲間?ライバル?同期と勝負→小さな騎士様→スターへの挑戦→思いがけない試練→新たな一歩→騒然!帰ってきた巨星→照らされたブリリアント・ロード→とどけ、愛の歌!

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