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2010年9月23日 (木)

【終了報告】テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX 20100922

Dscf2597 9/22、「テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX」のエンディングを迎えることが出来ましたので、所感を綴っておこうと思います。

 「テイルズ オブ ファンタジア クロスエディション」を終えてから約1ヶ月。思ったより時間が掛かってしまいましたが、サブイベント関連(というより、全精霊を使役する為に世界や時代を奔走したこと)が、エンディング到達を遠のけていた要因なので、こうしてエンディングを迎えた今、1周目にしてはそこそこ丁寧にプレイしたかな?という満足感を得ています。

■最終ボス直前セーブ

 プレイ時間 52:19 ディオ Lv.124
 総エンカウント数 1633 最終グレード 3279

■味わった物語は

 「テイルズ オブ ファンタジア」の正統な続編である本作は、主に「ダオス」の行動理念を掘り下げる為の物語として位置づけられていると感じました。勿論、クレス達のその後の物語も併せて味わうことが出来るので、より深く「テイルズ オブ ファンタジア」の物語を楽しめ、直前に「クロスエディション」もプレイしている事もあり、改めて「テイルズ オブ ファンタジア」の魅力に触れられた様な気がします。
 勿論、主人公として設定されたディオとメル、育ての親であるエトスとの関係の描き方や課せられた試練や重く圧し掛かる事実は、印象に残るものはあったものの、物語が大きく広がって行くのが一般的な物語なのに対し、本作は大きく広がることなく、淡々と試練をこなした先がそのままラストに繋がってしまう為、思ったよりも盛り上がりが小さかった様にも感じました。それでも、エンディングの柳沼和良氏のイラストを見ながら奥華子さんの唄う「rebirth」を聴いていると胸に去来するものがあり、プレイ出来たことを素直に良かったと感じることが出来ました。

■基のゲームボーイ版と異なる部分

 基のゲームボーイ版は途中までしか進めていないので、そこまでの感じと手元にある攻略本をざっと見ての比較では、

  • ダンジョンは自動生成でなくなった。その代わり、2Dで味わった「ファンタジア」の世界観が3Dで味わえるという新鮮味がプラス
  • ディオとメルの家が「なりきりハウス」から、「エトスハウス」に変わった(育ての親がプレイヤーではなくなったので)。それ以外のダンジョンも名前が全て変わった(逆に「ファンタジア」の世界に即したものになった)。存在している場所などはほぼ同じ
  • ディオとメルに性格のパラメータが無くなった。それに連動して、クルールの変態もなくなった
  • コスチュームを自ら合成して新たなものを作る「オーダーメイド」が無くなり、条件を満たすことでいわゆる「合成された」コスチュームが入手出来る様になった(従来の「じんせいけいけん」というパラメータも無くなっている)。
  • 「たのまれごと」という要素は全て「サブイベント」となり、その内容も殆ど変わった(「ティアの花」の様に同じものもある)
  • 「テイルズ オブ ヴェスペリア」での要素(うさギルド、うしにん&ありじごくにん、おしゃれギルド、追憶系ダンジョンの仕様、ナム弧島の感じ、スキルや料理、ワンダーシェフなど)がかなり反映されている
  • 戦闘システムが完全に変更となり、2D系LMBSの最新版が実装されている(MPの代わりにチェインキャパやオーバーリミッツ等が進化したEBGが導入されている。敵も鋼体を持っていたり、ガードブレイクや攻撃の相殺など、結構凝っている)
  • クレス達時空戦士が同行し、自分で操ることも出来る為、なりきり士としての「クレス」などが無い(元々はディオ、メル、クルールのパーティで固定されていた)。また、なりきれるナムコ往年のキャラに違いがある(ギルやカイは無いが、塊魂の王子やアイマスの天海春香が居る)
  • 語り部的な神の声に代わりエトスが加わっているので「~ふしぎふしぎ。」という特徴的なテキストが殆ど無い(但し、スキットにおいてこのフレーズが生きているものもある)

 というシステム周りに関する部分が殆どで、物語の軸は大きくは変わっていないです。勿論、新規キャラクターも存在するので、それぞれの役割がある分、枝葉は追加・改変されていますが、「なりきりダンジョン」として伝わるものは同じなのではないか、と思います。

■キャラクター

 追加となったロンドリーネは、ダオスを掘り下げる為に用意されたキャラクターということもあり、ロンドリーネ単体としての魅力は描ききれて居ない様な気もします。ただ、ダオスの側面を描く意味では傍らで見ていた女性という存在はプラスに働いていたとは思うので、概ね良かったと思っています。
 また、「クロスエディション」をプレイした時にも感じた「藤林すず」の存在の希薄感は、「なりきりダンジョンX」をプレイすることで無くなり、寧ろ「ファンタジアのパーティ」としてキッチリと存在出来る様になっていたのは良かったと思います。逆にその位置にロンドリーネが収まったのかもしれません。
 「なりきりダンジョンX」の後半(挿入歌「羽」が流れ、1回目のエンディングが入ってから)、時空戦士を集めはするものの、それはエンディング到達に必須ではないこともあり、後半のイベント画面には常にロンドリーネが出ているのですが、パーティとしてロンドリーネを使わないでいると、イベント画面にだけ出で来る感じが違和感となっていたのも否めないので、この辺りは連れている全員を出すなどもう少し気を遣ってもらっても良かった様に思えます。
 総じて「ファンタジア」に登場した面々が、物語後にどんな生活を送っていたかを見れた事は(それが後付だったとしても)良かった事ですし、ゲームボーイ版から見て自分の代わりとなったエトスの存在が、物語のドラマ性を上げることにも一役買っていたと思うので、色々と制限のある中でみんな魅力的に描かれていたと思います。
 それと、タンスである「アルベルト」の存在。これはちょっと苦笑モノの存在だったとは思いますが、後半に入って物語のシリアス度を増せば増すだけ登場しなくなるので、その点はこちらの気分に影響しなかったので良かったです。序盤でチェスターの妹であるアミィの話に及んだところは、ちょっと度が過ぎるだろ…と思ったので、その点はホッとしています。アルベルトだけは、追加された個性としてあまり好きになれなかったですね。

■グラフィック

 総じてとても綺麗だったと思います。特に「ファンタジア」の世界観を3D描写してくれた他、同じ町や村、ダンジョンの構成・仕掛けもほぼ同じだったので、マップを周りながら懐かしさも一緒に味わえるのは特筆したい部分です。そしてその場面に流れる音楽も「ファンタジア」を尊重しているのも、私にとってはプラスでした。
 そして、一番特筆したいのは、ドット絵のキャラクターです。もう本当に細かく気を遣ってドットを打ってあるのが分かるくらい、生き生きと、愛らしく描かれていたと思います。これは、スキットでの色々な表情がドット絵にも受け継がれている感覚とでも言えば良いのか、特にディオとメル、エトスはドット絵の芝居と声優さんの演技で惹き込まれるものもありました。

■音楽

 これまでも書いた通り、基本となる「テイルズ オブ ファンタジア」を大事にしており、「なりきりダンジョンX」としての物語以外の、「ファンタジア」の世界は全て同じBGMが流れます。アレンジを最小限度に抑えたそれら「クロスエディション」は耳に心地良く響いて来ました。逆に「なりきりダンジョンX」としてのBGMが少ない印象もあるのですが、メインテーマのインストや奥華子さんの唄う3曲の位置づけや存在感はしっかり響くものがあったので、中途半端に楽曲が多いよりも、的確に必要なだけの音楽が存在していた今回の方向性は個人的に良かったと思います(要は使用されている楽曲数を競う必要はなく、確かな効果を味わえる厳選された楽曲さえあれば良いということです)。

■戦闘

 2DテイルズのLMBSは極端に我慢を強いられるか、爽快だけれども適当にやっていても勝ててしまうといった両極端なシステムだったと思うのですが、今回の「なりダンX」に搭載されたXAR-LMBSはそれぞれの良さを上手いバランスで調整しつつも、爽快感を更に増したシステムになっていたかな、と感じました。簡単は簡単、手軽は手軽な中に、属性や鋼体により単純にゴリ押し出来ない面もあり、EBGを如何に保ちつつ仲間との連携をしてコンボを繋いで行くかを楽しむ、ちょっとした戦略性も失われていない。秘奥義も比較的ガンガン撃てるのも良いですね。
 そうかと言って、敵もそこそこ嫌らしく、集団でボコられる、魔術を連続で食らうということも日常茶飯事です。特に両側挟まれた上体で連続物理攻撃を受けたり、トラクタビームを連続で食らってお手玉状態になったり、攻撃を攻撃でガードされたり、ガードもブレイクされるシステムは一辺倒でない楽しさを味わえたと思います(勿論(?)、相応の苛立ちも(笑))。
 そして大きなポイントとして、ディオとメルは「なりきり士」ということからも、一人の操作で色々なタイプのキャラクターを楽しめること。主人公は大抵接近戦系のキャラですが、時には魔法使いになったり、時には召喚士になったり、弓使い、色モノ等、癖のある操作感を1人の中で楽しめるのは新鮮でした。これまで好んで使っていたタイプでないものを使うことで新たな楽しみを覚えたりしました。

Dscf2596 最終決戦やその直前の戦闘は物語の根幹になるので詳しくは触れませんが、全精霊契約の旅に出ていた自分のレベルが高過ぎて、強烈な手応えを感じない状態で終わってしまったのは残念な部分も。それでも「コイツ…!」と思う嫌らしい技も使うし、順当レベルで戦ったら結構な苦戦を強いられたに違いありません。
 私が最終決戦に臨んだパーティは写真の通りなのですが、ディオとメルがもう影も形もありません(爆)。1周目からこんな遊びをしているのも、ある意味この作品の「良いところ」なのかもしれません。ちなみに「塊魂」の王子は、囲まれた時の王子ターンは凄い威力ですし、春香の秘奥義も地味に効きます。すずの手数とミントの回復があれば、かなり戦えました。にしても、今回の私のキャラクター使用率がクレス8%、チェスター4%、ロンドリーネ5%と酷い有様です…(汗)。

■その他

 タイアップとしてガストの店舗が登場するだけでなく、レシピとして最高性能且つ使い勝手の良い「チーズINハンバーグ」が登場するのは、コラボの方向としては良いと思いました。レシピの効能も「イノセンス」の「まンカんぜんセき」の様な酷いものではないですし(笑)。
 エクストラコスチュームとして、「テイルズ オブ グレイセス」のアスベル、「.hack」のカイト、「アイドルマスター」の春香、「塊魂」の王子、ワンダーモモやバキュラなど、個人的に馴染みの深いものも多く、それぞれの操作感が2Dテイルズの中でもキッチリ表現されているのには驚きました。ワンダーモモや春香の秘奥義も、違和感無い出来で感心(笑)。
 サブイベントも色々遊び心のあるものも多く、今回の「なりきりダンジョンX」の作風に合ったものに仕上がっていました。小ネタ的に色々な作品の台詞や状況も入れられており、ちょっとしたアクセントになっていたと思います。個人的にはナム弧島の「タルロウX」のダンスの先生の喋りはツボでしたし、「うさギルド」のネタも楽しめたし、「ファンタジア」といえば「ナンシーさん」も後世に伝説で残っているし(笑)、765プロの社長は舞い込むし、グレードショップでは小鳥さんがしゃべっているし、ウンディーネは相変わらず眠りを妨害されて怒り、戦闘して「許してたもれ」だし(笑)、本当に細かいところまで楽しんだ様な気がします。ここ最近の「テイルズ オブ」は、次に待っている作品が無いからからファーストプレイで結構遊べている様に思えます。

■キャストの皆さん

 ディオ役の斎賀みつきさん、メル役の阿澄佳奈さんを始め、エトス役の田村ゆかりさん、ノルン役の伊藤美紀さんはそれぞれの役を存分に演じきってくれたと感じています。斎賀さんのここまで少年らしい演技を聞いたのは初めてかもしれませんし、阿澄さんの13歳という微妙な年頃の女の子を演じるバランスは、新しい発見が出来た様に思えます。田村さんもエトスの「自分が何物か」という視点と「ディオとメルの親」という視点がそれぞれ演技に現れており、だからこそ奥華子さんの唄うエンディングテーマ「rebirth」の歌詞が響いて来るのだと思うので、役割をキッチリ果たしたと言って良いと思います。伊藤さんのノルンはなかなか難しい存在であったと思うのですが、その距離感というか冷たさと温かさのバランスを上手く表現出来ていたと感じます。クルールとのダブルキャストも上手くはまっていたと思います。
 新たに加わったロンドリーネ役の喜多村英梨さんも、「ファンタジアチーム」の輪に加わる苦労はあったと思うのですが、クレスやミント、アーチェとチェスター、クラース、すずという面々に上手く溶け込んでいた様に思えます。ただ、パーティに出たり入ったりすることもあって、直接的な芝居の絡みが少ないこともあり、客観的に見てもロンドリーネという難しい役を良く演じきったと思います。勿論、初代ファンタジアチームの皆さんも、当時の収録音声と違和感のない演技を聴かせてくださり、「全部録り直したのでは?」と思ったくらいです。派手さはありませんが、これって実は凄い仕事なのではないかと。

 色々書き殴りましたが、取り敢えず「テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX」をクリアし、来週の「英雄伝説 零の軌跡」の開始準備は整いました(笑)。でも、まだ「なりダンX」は遊びたいと思っているので、折を見て2周目とか遊べたら良いかな、と思っています。また、当時のドラマCD達もあるので、そろそろ「テイルズ オブ」ドラマCD祭を始めようかな、という気持ちになりました(笑)。

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