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2010年12月 3日 (金)

【終了報告】ソラトロボ それからCODAへ 20101203

Dscf2687 2010/12/03 「ソラトロボ それからCODAへ」終了。

 最終セーブ:20:34
 レベル:14
 ハンターランク:10

 プレイ時間が見られないと思っていたのですが、セーブデータをロードする際に確認出来ました。体感時間とあまり差は無かったみたいですね。

 ということで、所感を残しておきます。

■物語

 イヌヒトとネコヒトが暮らす浮遊大陸「シェパルド共和国」。様々な依頼を受けて報酬を得る「ハンター」である主人公のレッドと妹のショコラ。ある日、ハンターの仕事として普通に受けた「重要ファイルの奪還」という依頼が、レッド自身の過去や共和国の起源を知ることになる大きな事件に繋がって行くことになる…という簡潔に言うとそのくらいに集約されてしまう物語です。

■プレイを終えて

 壮大な物語ではあるのですが、割とコンパクトに纏まり過ぎている印象がありました。恐らく、ゲームとして親切過ぎる部分が緊迫感を演出し切れず、キャラクターの掘り下げも手応えを感じるレベルまで至らなかったからかな…と思います。
 プレイの基本としてはメインストーリーを進めながら、合間合間にクエストをこなすというオーソドックスな構成。クエストには物を探したり集めたりするもの、人を探すもの、闘技場的なもの、レースもの、退治ものなど色々あるにはあるのですが、大別すると「アクションゲーム」か「お使い」しかありません。しかも、特に頭を悩ますことなく指示された場所に行って「!」の付いているキャラと話すだけで進行を完了してしまう(途中戦闘などを挿むことはあるが)ので、割と淡々とこなしている印象だけが残ります。一方、アクションゲーム系はと言えば、操作系の難しさであったり、マップの意地悪加減であったりがクリアの敷居を上げてしまっている部分も大きく、気持ち良さよりも苛立ちが上に行ってしまう事も多く、バランスの悪さも感じました。
 メインストーリーは、会話を読み、アクションステージ(ダンジョン)に入り、敵を倒しながら(戦略は殆どなく、敵を掴んでボタン連打で持ち上げて放り投げるのみ)、仕掛けをクリアして、ボスを倒したら1話が終わるという流れ。これを第一部10話、第二部10話の合計20話分こなすことでエンディングに到達。1話平均が1時間前後なので、最終セーブが20時間程度であることを考えると、やはり「サクサク感」よりも「物足りなさ」が上回ってしまいました。宣伝文句として「構想10年、制作3年」というのが謳われていましたが、それを聞いてしまうと余計に「それでこれだけ?」と感じてしまいます…。世界観、キャラクター、彩る音楽など個人的には全く文句なく、高いレベルで纏められていると感じるだけに、このボリューム感だけが実に勿体ないと思います。

■DSである必要性

 プレイをし終えて、プラットフォームがニンテンドーDSである必要性を感じませんでした。寧ろ、PS3やXbox360、Wiiの方が良かったのではないか?と思うくらいでした。音響が良くなれば臨場感や高揚感は増すと思いますし、画面が広くなり緻密な世界観の描画が可能になれば、ゲーム画面だけでなく途中のビジュアルシーンも上下分割されることによる視点の置き場に困ることがなくなり(下画面に字幕が出ている中、上画面で演出されてしまうと視点を定められない。折角の映像も真ん中が抜けてしまうのは痛い)、より世界に気持ちを投影することが出来たのではないかと思うのです。先に挙げたボリューム感の問題も、DSがライトユーザであることを想定してなのではないか?と考えてしまいます。全体的に過度の親切を感じてしまう(行先が常に示されているだけでなく、次に何をするべきかの回答まで出ている印象。開発が同じサイバーコネクトツーであることからも、「.hack//Link」と色々な部分でダブッてしまう。アクションも結局はずっと同じことの繰り返しになってしまうのも似ている)のです。もう少し歯応えのあるアクション、もう少し頭を使わせるクエストがあっても良かったのではないかと。

■システムの甘さ

 用意されていたのに一度も使わなかった、愛機ダハーカMk.IIの別タイプ開発(タイプチェンジ)。そして、レッドのトランス能力。結局、ダハーカのカスタム(攻撃力と防御力、持ち上げる力をメインに上げ、速さをちょっと上げたくらい)をするだけで特別困ることなくクリアまで漕ぎ着けてしまいましたし、ボス攻略も敵の攻撃パターン(隙の出来るタイミングや攻撃サイクル)を読むのみだったので、終盤でも追い詰められることすらないボスの存在に寂しさを感じることも…(苦笑)。逆に苦労したボスは面倒な攻撃サイクルを持つものだけ。
 それと「探索アクション」ということで、ロボであるダハーカに乗ったり降りたりすることで、色々幅の広がりを見せるかと思いきや、仕掛けを解くのに面倒なだけ(例えばエレベーターを動かすのにいちいち降りてスイッチを押さなければならない等)というのも甘さを感じた部分。もっと「必然性」を感じさせて欲しかったところです。

■苦言(?)以外のこと(笑)

 音楽を担当しているのが福田考代さん、主題歌はLieNということもあって、音楽によってはとても「.hack」のシリーズを彷彿させるものがあります(笑)。世界観との親和性は高く、元々作品が持っているポテンシャルを更に上げる効果を生んでいると感じます。オープニングテーマ「それからCODAへ」、エンディングテーマ「Re-CODA」はアニメーション映像ともマッチしており、第一章と第二章のオープニングアニメーションが異なるという拘りも相まって強く印象に残りました(オープニングは独特の拍子であったことも印象に残った要因ですね)。
 エンディングを迎えて、限定版付属のサウンドトラックを聴いたのですが、DSの内臓音源ではなく原曲(?)での収録であることはとても嬉しかったものの、全て2ループせずにフェードアウトする短い収録である上、曲数も全曲でない(半分くらい?)しか収録されていないのは頂けません。しかしながら、オープニング、エンディングはフルコーラスであり、挿入歌の「流れ星☆キラリ」がコンサートバージョンで収録されているのは大満足(笑)。
 クリア後、冒険の続きを行うことが出来、平和になった世界でハンター稼業を継続出来るというのは良いかな…と思います。一応、クエストが順次配信されており(現在3つ)、登場キャラクターの掘り下げも行われていたりしているので、今後どこまでフォローしてくれるのか楽しみにしています(といっても、所詮はクエストレベルなので、30分もかからないイベントではあるのですが…。まぁ、長ければ良いという訳ではないのでこんなものでしょうか)。

 第二部の最終話は最終ステージに突入してボスと戦うだけと言って良い構成で、しかも3Dシューティングになっているのは笑ってしまいましたが、まぁ色々詰め込んだことには敬意を表したいところです。ただ、先に述べた通り、色々な要素が機能しきれていない様に感じてしまうのは惜しい点ではあるのですが…。
 キャラクターは総じて好感が持てたので、掘り下げによる厚みを増してくれれば嬉しいですね。まぁ、最も気に入ったフロマージュは、プレイ中に関連クエストが1つあったので良かったですが(笑)。地味にココナもお気に入り(もしかして、本質的に私はアイドル好きなのか?(汗))。

 それでもプレイし終えて、登場キャラクターの台詞が色々と印象に残っていたり、レッドとエルの絆の深まり方だったり、素直に響くものはありました。「作家性」とまでは行かないまでも、センスの良い作品だとは感じています(だからこそ余計に据え置き機でプレイしたかったと思ってしまう)。
 永い時を生きて来た人とその瞬間瞬間を全力で生きた人との対比や、共に同じ時を歩んで行ける嬉しさ、仲間との繋がり、想いの享受などは奇しくもこれからプレイする予定の「テイルズ オブ グレイセス エフ」にも通ずるところがあるのも不思議な縁を感じました(笑)。

 色々と書き殴ってしまいましたが、初めてゲームショウでトレーラーを観た時に感じたものと本質的な部分にブレが無かったのは良かったです。再三言っている通り、これでボリューム感があり、キャラクターの掘り下げがもっとなされ、システム周りももう少し洗練してくれたら確実に名作になれた様な気がします。この辺りは好みもあるでしょうから、気になっている方々には先ずは触れてみて欲しい1本です。

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