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2011年3月 4日 (金)

【報告】「アイドルマスター2」 1ユニット目プロデュース完了総括

 昨晩、「アイドルマスター2」の初回プロデュースを完了しました。プレイ記録ではなく、ゲームの所感として残しておこうと思います。

■先ず私の中の「アイドルマスター」の位置づけから

 「アイドルマスター」はアーケード版リリース前に知り(窪岡俊之氏の活動状況を探している中で偶然見つけた)、リリース後は筐体の前まで行ってプレイ中の人達やライブモニターを見ているだけで、実プレイはXbox360版から。
 Xbox360版は予約して発売日に購入し、試行錯誤を繰り返してプレイ。想像していたよりも真面目なゲーム性に驚きました。オーディションでの対戦もなかなか熱く、ビジュアルも楽曲も素晴らしい。「完成され過ぎない、プレイする側が自分で楽しみを見付ける」という一種古風な本質を持ちつつも、最新技術が実装されていることに「流石はナムコ!」と、「真アイドルマスター」の称号を得るまでプレイ。全アイドルをプロデュースすることで観られるスタッフロールでの”アイドル全員からのお礼”にとても感動し、そこからこの「アイドルマスター」というコンテンツに対する思い入れが強くなりました。
 その後に発売された「L4U!」「SP」「DS」と、ゲームとしての「アイマス」は全てプレイし、音楽CDもラジオ系、ドラマCD系以外は全て購入。ダウンロードコンテンツも自分が欲しいと思うものを選んで購入。特集された雑誌や関連ムック類は基本的に購入するも、グッズ類はそれ程集めておらず(カードゲーム類はノータッチ。フィギュアもちょっとだけ)、ニコニコ動画などでの投稿映像や同人誌などにも興味はなく、基本はゲーム中心の人間です。
 サンライズ制作のアニメ「アイドルマスターゼノグラシア」も肯定派であり、2010年9月18日の「決起集会」においても、ジュピターの登場も予想の範疇で肯定派。勿論、プロデュース出来ないメンバーが居るのは残念に感じたものの、素直に「2」の発売日を楽しみにしていました(署名運動なども起きていましたが、内容が腑に落ちないものだったので参加はしていません)。
 初ライブは3周年記念のパシフィコ横浜。「ゲームでの楽曲が聴けるなら」くらいの気持ちで臨んだものの、私自身が過去に参加したどのライブも勝てないくらいに私の中で大ヒット! そこからは毎年ライブにも足を運ぶ様になりました。でも、イベント類にはあまり行かなかったりする、普通に「アイドルマスターというゲームが好き」な人間です。
 キャラクターは割と等しく好きですが、物語として一番好きだった「高槻やよい」が筆頭に挙がることが多いです。キャストの皆さんもそれぞれに魅力があって好きです。恐らく全員揃っての「チーム感」が最も愛している要素かな…と。

 そんな私が感じた「アイドルマスター2」を以下に綴ります(…って、前置き長!(汗))。
 見出しの横に前作を100pts.とした場合の今作の評点を付けてみましたので、ご参考まで。

■グラフィック (160pts.)

Dscf2757 これは初披露となった5周年記念ライブで観た後、公式サイトやXbox Liveで配信されたものを散々観て来たこともあって、製品版に強烈な驚きを感じることは無かったのですが(笑)、ゲームとして普通に表示されている各所に目を向けると、前作よりも圧倒的に綺麗になっている事を感じます。そういう気持ちで再度ステージ上のアイドル達を観ると、前作よりも本当に圧倒的な存在感があることに驚かされます。衣装や肌の質感、キャラクターの表情の多彩さ、陰影の自然さ、ステージの空間演出とライティングやスモークなどの効果(船上ライブやオペラホールは特に圧巻)、バーストアピールのキャラクター毎の演出。本当に文句無しで、前作が霞んで見えるくらいです。同じハードで動いているソフトとは思えないという印象もあるくらい。技術の進歩も勿論あると思いますが、これは創り手の拘りや愛情が無ければ、このレベルに結実しない様に思えます。髪の毛の動き、指先の動き、目の潤み、頬を伝う涙…、本当に圧倒的な進化です。

■サウンド (110pts.)

 先ずゲーム中のBGM関連は新曲があまりなく、その殆どがリミックス的なアレンジ曲であり、前作をプレイした身としては安心して楽しめる半面、新しいゲームをプレイしている感覚が減ってしまっているのも事実。個人的にはもっと新鮮味が欲しかったです。
 次に音響。これは前作と比べて最も進化した部分の1つだと思っています。ステージでの残響、外での環境音など5.1chの効果はとても高くまとめられていたと感じます。
 最後は歌。「2」を名乗る以上、完全新曲が半数以上だと思っていたので、殆どが既存曲であったのは残念の一言。但し、新曲の出来は流石の一言。予約特典の「Little Match Girl」はダンスも完成されていて、とても素晴らしいです。このレベルの楽曲が今後も隔月程度でも良いのでリリースされてくれると嬉しいのですが…。収録曲も人気が高く、ノリやすい楽曲ばかりなのは良いのですが、折角の「2」を名乗った以上は過去の資産の比重は大きくしないで欲しいなぁ…と。

■システム (130pts.)

 前作を基本に据えながらも、完全に新規となったシステムではありますが、何となく感じる「詰めの甘さ」というか、「敢えてガチガチにしないフリーダムさ」というか、そういうところは前作同様だと思いました。例えば朝の挨拶でのやり取りで、アイドルの意気込みとそれに対するプロデューサーの回答のチグハグさや、親切な様で不親切なメッセージ周りの操作(飛ばせなかったり、勝手に進んだり、不要だと思える選択を求めて来る)といった、長く遊ぶからこそ、痒いところに手が届いて欲しいと思う部分があったのは残念。
 シミュレーションとしては、前作の対戦要素を基準とした中に構築されたものとは異なり、地域毎のファン人数、CDランキングへの反映させる為の注目度やリリース週に向けての販促に加え、その下地となるコミュニケーションやレッスンのバランス、チームとしての調和を考える必要があるという、前作よりも十人十色となりそうな、四人五脚感のあるものに仕上がっていると思うので、前作よりは作業感が減ったかな?と(前作は単純にオーディションに勝つだけでファンを獲得出来てレベルも上がり、その総人数でアイドルランクが決まりましたから、今作は地域性が出た分、圧倒的にやる事が増えた)。
 ステージも、オーディション、ライブ、フェスとそれぞれの特色と役割を持っており、特に今作はフェスが前作のオーディションと同様の位置付けとも言えるかと。アピールとボルテージゲージの関連性と思い出アピールやバーストアピールを放つタイミングの攻防など、現時点では一筋縄では行かないものと感じています。
 レッスンはとても単純化して、やりやすくなったので個人的には良いと思います。ある意味作業なので、ここが難しいとどうしても面倒に感じますから。苦手な人用に”ちょー”シリーズも用意されているので、殆どのレッスンでパーフェクトレッスンが狙えると思います。でも、もう少し手応えがあっても良かった様にも思う自分も居るので、この辺りは何とも言えないところです。
 営業は前作と殆ど同じですね。しかしながら、全体的に選択する回数が少ないかな?と思う部分と、種類が少ないのでは?と思う部分があり、何となくのパワーダウンを感じることも。もし、これがDVDという容量的な問題に起因するものであるならば、ディスク枚数を増やしてインストール前提としても、もっとボリューミーに作って欲しかったな…と。
 ロードやセーブは文句無し。インストールせずとも快適です。また、ステージのフォトやビデオが「SP」の様に沢山保存出来る様になったのは嬉しいところ。というより、前作のフォト5枚、ビデオ1本というのが異常ではないかと(笑)。
 難易度に関しては私としては丁度良いくらいです。前作は対戦しないと完全に作業のゲームだったので、試行錯誤がまだまだ必要な本作は、現時点ではキャラクター人数分は十分楽しめるであろうと思っています。

■ストーリー (100pts.)

 まだ1ユニットしかクリアしていないので前作と比べるには早過ぎるかな…ということで同点。今回プロデュースしたのは貴音がメインの物語なのですが、個人的には特別文句を言うレベルではなく、普通に楽しめました。思っていた以上に不思議な要素も強い物語ではありましたが、「SP」の頃から「ん?」という不思議な要素を匂わせていた貴音ですし、それが彼女の魅力でもあると認識しているので、個人的には及第点。何だかネットで騒がれている「枕営業」とか「電波系」とか、そう感じることは私は何も無かったです(選択肢に因るのかもしれませんが…)。まぁ、元々前作もこの自分が扮する「プロデューサー」の言動は「おぉ!」と思うものもあれば、「何それ?」と思うものもあるので(例えばギャグ要素を入れる間の悪さなど)、良くも悪くも「変わらない」という感じが現段階ではあります。今回、貴音という新キャラでのプロデュースだったこともあり、前作のキャラクターを中心に据えたユニットでなかったので、良く知っているキャラをプロデュースした時に何を感じるのか。その時にまた綴ってみたいです。
 次に竜宮小町と律子プロデューサーの存在。結局「初期のライバル」というには活躍が少な過ぎる上、早々にIA大賞を諦め、私の指揮下に入ってしまう様な流れは個人的に×ですね。どうせなら、IA大賞直前のフェスでぶつかるのは竜宮小町であるというシナリオがあっても良いのではないか、と思うのです(その点、そういうドラマの描き方は「SP」や「DS」の方が上手かったのでは?)。律子が「プロデューサーになるのが夢だった」と言っている重みが描き切れていないのも残念な部分。ただ、律子が竜宮小町をプロデュースしている中でも、残った765プロのメンバーを気に掛けている姿勢などは通じるものがあったので、もっとしっかり描いてくれたら良かったのに…と。これは律子だけでなく、竜宮小町メンバー全員に言えることです。驚くほどにチョイ役で終わってしまったのが残念。
 それから小鳥さんですが、各種説明に奔走してくれる存在として大活躍でした(笑)。まぁ、小鳥さんの立ち位置を考えても仕方が無いとは思いますが、ちょっとふざけすぎかも…と思わなくもありません。でも、ちゃんと存在感はあったのは凄いです。
 そして、ジュピター。これまた竜宮小町以上にチョイ役とも言える存在。先ず、天ヶ瀬冬馬はちょくちょく出て来るものの、その他のメンバーが全く出て来ない上、ジュピターとして登場するのも41週目ですから、ライバルとしての実感が湧かない。「憎むくらいに本気で挑んで欲しいから」ということで男性アイドルを投入した割には、その役割を担えていない様に感じます。普通に「同じ頂点を目指すライバル」として描き、切磋琢磨しながら本気の勝負を繰り広げるシナリオの方が魅力を出せたのではないかと。プレイを終えて、ジュピターの面々は憎むどころか、「けっこうイイ奴じゃないか」と思う方が大きかったのは、個人的に良かった部分ではあるのですが。「最強のライバル」として設定された割には、パラメータ的な強さ以外を感じることが出来なかったのは勿体無いな、と。
 「DS」や「SP」と同様、大筋としては一本道ではありますが、その過程は人によって異なると思いますし、キャラクターの組み合わせによっても随分変わると思うので、「一本道=楽しみの幅が狭い」ということにはならないのではないか、と感じます。でも、「物語性を重視するゲーム」であるならば、「DS」くらいにドラマチックに作ってくれても良かったのになぁ…とも思います。キャラクターの内面の掘り下げ方や、キャラクター同士の喧嘩なども含め(幸い、私のユニットは喧嘩には至らなかったですが)、そういう要素はあっても良かったと思っていた(高みを目指す上での本音での衝突は必要だと思う)ので、色々ゲームとしても冒険した要素には納得しています。
 ジャンケンや演技当てなどのミニゲーム的要素や、ステージ前の掛け声も、前作の様なランダム要素で無くなったのは嬉しいところです。ここは、クリア後に単体で遊べる様にしてくれれば良かったのに…とか思います(笑)。

■S4U! (80pts.)

Dscf2756 前作のファンディスク的位置付けでもある「L4U!」がそのまま搭載されたのかと思いきや、何とも中途半端な印象を受けるシステムでした。楽曲、ステージ、コーディネートを自由に組み合わせられるというのは良いのですが、パート分けが出来ない、それに合わせたカメラワークの指示が出来ない(写真を撮る為に自分でタイミングを合わせて動かすことは出来る。これは本編でのステージ本番中も同様)というのはちょっと残念。
 また「おまかせシャッフル」(要は全てランダム)というのが搭載されているのですが、これをBGVとして連続再生される様なモードとして機能してくれれば、デモとして終日流しっぱなしにすることも出来るのに…と強く思いました。応援モードは…無くても問題はありません(笑)。

■DLC (100pts.)

 今後どの様なものが用意されるのか分かりませんが、第一弾として配信された衣装や楽曲は文句無し。アイテム類は好みによりますし、メールアドレスが倍の値段になったことなど(写真付きメールが来るから、と理解)の不満はありますが、クオリティの高さは今回も健在なので、今後を楽しみにしています! とにかく新曲をもっと沢山聴きたいですね。

■総合的に

 「2」というナンバリングタイトルが5年の歳月を経て発売となった事を考えると期待が大き過ぎた為か、「2」というよりは「1.5」くらいに感じてしまう自分が居ます。しかし、それは裏を返せば前作までの「アイドルマスター」という要素がキチンと残っているからに他なりません。前作の何をもって「アイドルマスター」とするのかはプレイした人それぞれで異なると思うので、これは私の感覚でしかないのですが、それは「プロデュース期間で一喜一憂した”生”の思い出が積み重なって行くことで、感覚的なリアルが生まれることに起因する、用意されたものでない人それぞれに訪れる感動」だと思っています。プレイするユーザーの数だけ物語がある(勿論、途中の営業や強制イベント的なものは同じかもしれませんが、その順番やユニットの状態や構成キャラ、衣装や曲など違う部分が殆どではないかと)。そういう感覚部分は何もブレていません。寧ろ、前作のままと言っても良いのかもしれません。そういう意味では紛れもなく「アイドルマスター」だと思います。
 勿論、先に述べた通り、「2」という冠に相応しいゲームに仕上がっているか否かという部分はあるかもしれませんが、少なくともシミュレーションパートは完全新作になっているのに、対戦要素が無くなっていても作品の根幹を成す要素が変わらない(フェスが対戦の代わりを担っていたり、レッスン、営業という要素の感覚や評価を得てTV出演するという流れは同じ)ということを考えれば、「アイドルマスター」である以上は今回のシステム周りの改変で十分「2」を名乗っても良いのではないか?と思わなくもありません。
 まぁ、理屈はどうあれ楽しんでいるのは事実ですし、周回プレイもしますので(実績1,000は狙いたい)、今後もプロデュース業を楽しんで行こうと思います。

 長くつらつら書きましたが、要は自分で楽しみを見つけてプレイすれば良いだけのことです(笑)。ネット上に転がる一部の情報で判断するのも自由ですが、それでは勿体無いかな…と素直に思えるくらいのソフトには仕上がっていると思います。

 ここまで目を通して頂いた方々に、何か伝わるものがあれば幸いです。

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