アニメ「THE IDOLM@STER」#07 「大好きなもの、大切なもの」
描くべくして描かれた高槻家の日常。そんなやよいを中心にしたエピソードをあの舛成監督が絵コンテを担当してくれた第7話。先週、次回予告を観て「泣ける話の予感」と言っていた私ですが、観てみた結果は「温かい話」であって、郷愁感とも似た空気、的確な演出に目頭が熱くなった想像の上を行くエピソードとして完成されていたと思いました。
先週が竜宮小町の鮮烈なデビューを描くものだったので、その勢いを敢えて止めてやよいのエピソードを挟み込む流れは、やよいを囲う面々で最も仲良しの伊織の優しさや賢さなどをしっかり描く役割だったり(ただの記号的キャラではない、しっかりとした核を持っていることが伝わったと思います)、竜宮小町のプロデューサーは律子であっても、我らがプロデューサーも「765プロの仲間として頼られる存在でありたい」と思っていることを伝える役割だったり、エピソード価値は高い回であったと感じています。
もう古き良き”昭和”の風情を色濃く残す高槻家までの道中の描き方からとても「舛成テイスト」が炸裂していた様に思えます。先日「宇宙ショーへようこそ」を観たから余計にそう感じるのかもしれませんが、細かいところまで気を遣って描かれていたと感じます。スーパーの風景、買い物の仕方、エコバッグを使用しているところは勿論、高槻家に行ってからの、台所や居間の感じ、テレビの上の置物(特に東京タワー)や写真、家族団らんの雰囲気、弟妹たちの描き方など細かく観れば観るほど心が震えます。
食事の準備をしている間に流れた「キラメキラリ」と、やよいの弟妹と遊んでいる響や伊織の表情や動きも抜群で(縁側を背景に踊るシーンは、キチンと「キラメキラリ」のダンスをトレースしていました)、長男である長介の気持ちの揺れ動く様、やよいのお姉ちゃん振りも隙無く描いているのも舛成テイストの賜物かと(後は”泣き方”ですかね(笑))。個人的にはやよいの悲しそうな顔は極力描かず背中だけで演出しているのが、物凄く心に響くものでした。その分、やよいが満面の笑みを浮かべているシーンは「これでもか!」というくらいのアピールで印象深く描いており、キチンとそういう演出を支える伊織や響、プロデューサーの配置も文句無しでした。最後に高槻家の朝を映し、母親や父親の存在を描いた上で長介の想いも受け止めて、”家族”をとても意識させて流れるエンディング「おはよう!朝ごはん」の繋ぎ方や見せ方も自然でした。ともすれば「アイドルマスター」という作品であることを忘れるくらいの演出群でした(笑)。舛成監督に担当して頂けて、本当に良かったです。
それと、今回エピソードは「アイドルマスター2」のやよいでパーフェクトエンドを迎えた流れとリンクすると感じる部分もあり(やよいの感じている寂しさだったり、みんな呼んで高槻家にてもやしパーティを開く辺りは特に)、家族の絆だけでなく仲間との絆も強くなって行く流れを思うと、それだけで胸が熱くなります。
そんな思いを増幅させるが如く、BGMは相変わらずのピアノ系アレンジが印象的かつ効果的に使われており、今回は「THE IDOLM@STER」が初使用。以前使用された「i」もポイントを押さえてドラマを彩ってくれました。
途中まさかの「やき肉マン」のテレビ放映と、エンディングで「やき肉マン」のヒーローショーに参加している高槻家の様子が出て来るとは思っていなかったので、そこもある意味”見所”と言って良い部分かも。尚、「やき肉マン」が出て来たと言っても、エンディングはREM@STERではないので念の為(笑)。でも、しっかり串田アキラ氏は出ています。
今回のスポンサーコールはやよい、「NO Make!」の案内文は真。真の方は「ん?」と思いましたが、実際に「NO Make!」を聴いて納得(笑)。
「NO Make!」(PW:KAZOKU)は「やよいのお財布(やよい/響/伊織)」「TVを見ている春香と雪歩(春香/雪歩)」「TV放送後の反省(真/伊織)」の3本。やよいが首から下げているカエルの財布「ベロチョロ」を巡る漫才(笑)、”ヘルスポット”を熱弁する雪歩(笑)、執事の背負い投げを伝授して欲しいと熱く語る真(笑)など、本編が感動的な分、どちらかと言えば楽しい方向に振られた今回。それぞれのキャラクターを彩る内容は、聴いて損の無い内容だと思います。
次回は「しあわせへの回り道」ということで、あずさがクローズアップされる模様。その流れで真や美希にもスポットが当たりそうなので、やはり来週も楽しみだと思えるのは凄いかも(笑)。
今回、初めて観終わって直ぐ2回目を観始めている自分が居て驚いています。ちなみにCMは第四弾になりました。声を聴いてもピンと来ない私でしたが(これまでは即答出来たのに…)、どうやら竹達彩奈さんらしいです(沼倉さんとのラジオ繋がりなんですね。だから響贔屓なんですね)。まぁ、「たまゆら」の楓役しか知らない私ですから知らなくて当然でしょうか。私も声優さんに疎くなったものですね…(笑)。
その他では、もう早々と映像メディアの第2巻のCMが流れていたのが気になるところです。一応、噂では知っていましたが、「グラビアフォーユー!」は映像メディア同梱になるのですね。となると、Xbox360版は無し…かなぁ…。
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コメント
やよいの代名詞である家族がテーマの回ということで、兄弟姉妹をどう描くかを楽しみにしていました。
単に、賑やかで仲の良いのを見せるのではなく、絆の部分をよく見せてもらったとこや、世間知らずな様で、伊織の言う事には関心してしまいました。
テレビの上のカエル7匹+お玉じゃくしに和んだり、
ナンバープレート く 00-72
スタッフの意図を感じたり・・・。
投稿: トウカ | 2011年8月19日 (金) 18時55分
>トウカさん
今回は脚本的にも演出的にもかなり自分好みで、「やよい愛」は当然としても「伊織愛」もなかなかのものでした。
毎週、見事な程に細かい部分まで気を遣っていると感じるアニメ版「アイドルマスター」。まさか7話終了時点で、ここまで楽しめるものに仕上げて来るとは思っていなかっただけに、今後も裏切らずに走り切って欲しいと思わずにはいられません。
今回の7話、既に3回観ているというのが自分でも驚きです(笑)。
投稿: こうたろ | 2011年8月19日 (金) 21時33分