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2011年9月18日 (日)

蛍火の杜へ

Dscf2950 全くこの映画の情報を知らずにいた私ではあるのですが、たまたまタイミング良くこの映画を知っている友人と逢う約束をしていた中で、観に行こうという話になり急遽行くことに決めた「蛍火の杜へ」。公開日翌日のレイトショーに行って来ました。

 事前にシネ・リーブル池袋のサイトで情報を確認すると、前売はしないものの当日朝から全ての上映回についてのチケットを販売するということでしたので、上映館が少ない上、公開間もないということから、レイトショーとは言え直前に来たら入れない可能性が高いと判断し、開場前の8:15頃に現地入り。20名ほどが既に並んでいましたが、余裕の状態。開場まで30分くらい待つのは問題ありませんでした。時間が迫って来ると来場者も増えて来ましたが、初回上映である9:10を観に来ている方が多く、レイトショーのチケットは余裕で確保。

 レイトショー上映の集合時間10分前に会場に着くと、既に「全ての回におけるチケット販売は終了」と書かれている札が出ており、早めに来場してチケットを確保して正解だったな、と思いました。私はそこそこ家から近いから良いものの、これが遠方の方であれば、時間の使い方が難しいよなぁ…と感じる部分も(先日の「テイルズ オブ カフェ」の様な感覚)。

 予告編(「とある飛空士への追憶」と「餓狼」の2本)を流した後、本編上映開始。44分という短い本編で、どの様な物語で魅せてくれるのでしょうか。

 スタッフは「夏目友人帳」を担当されている方々で構成され、シリーズも好評を得ているだけでなく、私にとっては「恋風」や「地獄少女」など、美術や和のテイストの表現が非常に長けていると感じる、大森貴弘監督作品という部分が興味を持たせてくれました。

 6歳の頃、夏休みにおじいちゃんの家に遊びに行った際、近づくなと言われていた山へ一人で遊びに行った主人公である蛍。結果的に迷って泣いていたところを助けてくれたのが、狐の面を被った青年ギン。人間に触れると消えてしまうというギンと、その時まだ6歳の少女であった蛍との出逢いがもたらす、切ない恋模様。一言でいってしまうと、そんな物語ではありますが、短編ながらも急ぎすぎることもなく、ひたすら丁寧に的確にギンと蛍の気持ちを育んで進む演出で構成された1本になっていたと思いました。

 毎年夏にしか会えないギンと蛍。蛍は6歳から16歳まで毎年毎年夏にギンに会いに行くも、自分の視線が上がって来ているのに対し、ギンは見た目が変わらない。妖怪ではないものの、人ではないその存在に惹かれている蛍の心情。それに対するギンの心情。触れたくても触れられない二人の気持ちを積み重ねて、訪れる突然の別れ。その別れは逆に初めて二人が本当に触れ合う初めての瞬間でもあり、そのあまりの突然さとあっけなさは、正に言葉を失いました。もし、その時に別れが来ずとも、結果的に時間が二人を分かつことになったことは明白であり、永遠の時を生きたかもしれない中で、消え逝く瞬間に最高の幸せを得たギンと、ギンへの想いと触れられないという葛藤の中で10年間闘って来た蛍の気持ちを思うと大変切なく、映画を観ている時に感じる感情よりも、噛み締めて後々感じる感情の方が大きかったです(その為、観終わるまでに、あまり気持ちが揺さぶられることがありませんでした)。物語を言葉に説明して感じる内容よりも、台詞や映像に表れない行間部分が圧倒的に多い映画というのも、この映画の持つ独特のものかな、と思います。

 映像として、物語として好き嫌いの分かれそうな作品かもしれませんが、この結末に何を感じるのかで印象は変わる様に思えます。その瞬間瞬間が掛け替えの無いものであったことが感じられていたならば、この最後こそが二人にとって最高の幸せだったのかもしれないな、と私は感じています。

 派手さは全くありませんが、映像にも音にも拘りを感じる丁寧な創りは誰もが認めるところではないでしょうか。ひと夏の終わりに、とても素敵な物語を味わえたかな、と思います。

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