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2011年10月28日 (金)

アニメ「THE IDOLM@STER」#17 「真、まことの王子様」

 とうとう監督イチオシの真が主役のエピソードがやって来ました! 脚本や演出、絵コンテは別の方が担当しているものの、アニメ「アイドルマスター」自体が錦織監督の代表フィルムとなる訳ですから、このエピソードは別の意味でも重要でしょう。前回若干のパワーダウンも感じられたフィルムの出来は如何に?!

 ということで、変な勢いが付いた状態で観た16話に比べ、そういう気分的影響が少なく済んだ17話は極端に盛り上がるエピソードでは無かったものの、とても真らしい素敵な仕上がりを見せてくれました。「アイドルマスター2」に準拠しながらもゲーム本編よりも愛のある仕上がりで、終盤はちょっとグッと来ることがありました(16話は1つもグッと来る箇所が無かった)。

 主婦や学生に大人気!となった真は、女の子でありながら、凛々しい風貌もあって女性から「王子様」と慕われるアイドルで、事務所に入り待ちが出る程に。そんな真がアイドルを目指した理由の根幹に父に「男」として育てられた反発や、本質的に可愛いものが大好きであることから「可愛い衣装を着たい」という気持ちが強く表れており、月刊LaLaLaで連載中の少女漫画のシチュエーションにも憧れている描写(漫画の登場人物であるヒロイン、王子だけでなく、暴漢、馬までも自ら演じて読む姿)は、真というアイドルをとても上手く表現していたと感じます。その会話の背景でテレビCMに出る真の凛々しさを重ねることで、”真自身が思い描く夢”と”世間が見ているアイドルとしての自分”とのギャップをハッキリ映した上でそこに悩んでいることも明確にした流れも自然でした。後ろに白いPS3ならぬPSB(?)が置かれていたり、PS3版の発売日に合わせたお遊びも忘れていませんでした(笑)。

 しかし! ここでまさかの千早に纏わる演出挿入。千早の携帯電話を鳴らす主は「如月千草」…? 表情を曇らせて外に出る千早。本当にちょっとずつ千早の演出群は引っ張りますね。この流れだと後半の山場の1つ(前半で言うところの美希と同義)になりそうですね。もう本当に楽しみに待つしかありません。

 話を戻し、真はテレビ番組の収録へ。どうやら今日はプロデューサーを独り占めだそうで。それを羨ましがる春香でしたが、この辺りの会話など赤羽根プロデューサーとアイドル達の距離感は絶妙。これが「アイドルマスター」の世界観ですよね。
 で、真がゲストに呼ばれた番組は「王子様の昼下がり 特集・イケテル貴公子大集合~!」。と正に主婦層に受けそうな番組(笑)。ゲストは他にもジュピターや、筋肉…って! それはそうと、ジュピターを警戒する真に冬馬が収録中に口撃。それに熱くなってしまった真は収録中なのに大声で反論。何とか誤魔化して切り抜けるも、961プロが要注意であることには変わらず、挑発に乗らない様にプロデューサーにも注意を受ける真。収録後、再度鉢合わせるジュピターにまた挑発され、先日の響のこともあって「汚い事をしているのはそっちだろ!」と怒りが収まらない真を制止する赤羽根プロデューサー。そこに登場する黒井社長。ここでのやり取りの中、黒井社長登場前に赤羽根プロデューサーが言った言葉に反応する冬馬が描かれており、ここは地味に重要な演出。今後、ジュピターが黒井社長のやり方に気付く切っ掛けの1つになるかもしれませんからね。

 真の怒りの矛先は、ガンシューティングゲームへ(ゾンビものでしたが、筐体横にはそのまま「タイムクライシス4」と書かれていました(笑)。それはそうと、ゾンビの動きが随分と細かくて、こんなところにも力が入っていたのは驚きました)。なかなか上手い赤羽根プロデューサーに共感を持った瞬間です(笑)。そんな”男の子”の面を垣間見た真は、PuriPuriというブティックに立ち寄ってミニスカートにチェンジ! 赤羽根プロデューサーを遊園地デートへ誘います。ここに流れて来る「自転車」は素晴らしいタイミング!(先週の「TRIAL DANCE」とは大きく違います(爆)) 歌をバックにジェットコースター、お化け屋敷、コーヒーカップなど遊園地デートを満喫する真と疲れて行くプロデューサーが微笑ましく描かれ、良い感じに纏めていましたね。鬼退治ゲームの最中の会話、そこで獲得した大きなクマのぬいぐるみ。この後、これらがキチンと活きるのもエピソードの完成度が高く感じられる要因の1つになります。

 普通に楽しんでいる真の様子を見付けた女学生。しかし「堂々としていれば気付かれない」という真の言う通り、特に騒がれることもなくスルー。恋人同士に見えるか?などの赤羽根プロデューサーとの会話、その後の暴漢に絡まれる女学生を助けに入ろうとする真、間に割って入る赤羽根プロデューサーとその顛末。この辺り本質的にゲーム本編と似ているのに、何故か今回のエピソードの方がしっくり来ます。これって脚本や演出の違いから来るものなのでしょうか。とにかく、本当に細かい気遣いが活きている様に思いました。恐らくゲームが真視点でしか描いていないことに対し、今回は「真が持っている自分の夢」がありつつも、それを見ているファンの皆が持っている「真に対する想い」に対しても触れているというのが大きな違いかな、と。そこで真がそれを理解し「ただ自分の想いを貫くだけで可愛さを求める」のではなく、キチンと「アイドルとしての菊地真」を見詰めたことが素晴らしい。それを締める演出の最後としてメリーゴーラウンドで、真をエスコートして馬車に乗せる赤羽根プロデューサーのパーフェクトコミュニケーション振りはちょっと胸が熱くなりました。ここで流れていた「CHANGE!!!!」のインストがまた強力で、主題歌が持つメロディラインの効果は抜群だということを改めて感じました。

 事務所に帰って来て、出迎える美希や亜美、真美。この出迎えるメンバーもとても上手く選出したと思いましたね。赤羽根プロデューサーを色々な意味で「特別」と思っているメンバー3名ですから(笑)。だからこそ、「デートして来た」と堂々と言う真の発言に驚いて、赤羽根プロデューサーに詰め寄る流れがとても活き活きしていました。美希の発言の迷い方などちょっと面白かったです。

 後日、「ぴったんこカンカン」ならぬ「ぺったんこランラン」へ収録に行く真。「王子様大集合!キラキラ笑顔百連発!」という、「またこんな仕事」と言われてしまう様な番組ではありましたが(笑)、真の成長を感じられたエピソードを締め括るのは新曲「チアリングレター」(作詞:mft/作曲:MIKOTO/編曲:梅堀淳)! これがまたとても良い感じで、錦織監督渾身の絵コンテ、原画が光るフィルムも手伝って素晴らしい結びとなりました。最後がガラスの靴で終わる部分も凄く良かったと思います。

 スポンサーコールは勿論主役の真、「NO Make!」の案内文はあずさ。
 「NO Make!」(PW:HIME)は、「恐怖のメール(春香/貴音)」「ニアミス(雪歩/響)」「大人の魅力(やよい/あずさ)」の3本。それぞれ、割と珍しい組み合わせながらも、本編とリンクしていて面白いものでした。春香は亜美から、やよいは真美からそれぞれメールを貰い、真とプロデューサーとのデート速報にどう反応するのか、それぞれの捉え方とその近くに居た貴音やあずさの反応などが聴きどころですし、鬼退治ゲームの近くで雪歩と響が収録をしていたというのも(自販機を蹴飛ばしていたのはもしや…?)、上手い配置ではないかと。今回、本編に出ていないメンバーも多い「NO Make!」なので、少しずつ成長しているのを感じられるショートエピソードなのは嬉しい限りです。

 次回は「たくさんの、いっぱい」。見る限り竜宮小町中心のエピソードの様ですが、もう18話ですからね。律子がアイドルに戻る切っ掛けになる回だったりするかもしれませんね。ラストに向けての積み重ね・仕込みもそろそろ終盤。どんな物語が展開されて行くのか、やはり楽しみなのが悔しいです(笑)。

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コメント

前回とは打って変わって素晴らしい回でした。というか、原作(2)より素晴らしい出来なのでは・・?(2はMA2のドラマパート等でも、真王子分が足りなかった!)

それにしても王子は、女装で可愛い、男装で普通に格好良いという素晴らしいキャラですね。
「可愛くなりたい」から「夢を与える」への推移が綺麗に書かれていて、さらにEDの波打ち際での白いワンピース・・・。
ギャップ?と言ったら本人に失礼かもしれませんが、この王道な組合せが一番似合うのは真かもしれませんね。


Pのイケメン振りも極まってました。。。
あとは、春香さんが丸かった様な気がしないでもないです。

投稿: トウカ | 2011年10月28日 (金) 15時54分

>トウカさん

 何だか16話がかわいそうになるくらい、17話は良いエピソードでしたよね。私もゲームよりも圧倒的に良かったと感じました。真の気持ちを大切にしながらも大事なことに触れた赤羽根プロデューサーも完成度を上げるのに貢献していましたし、メリーゴーラウンドに結ぶ演出も印象深かったです。勿論、錦織監督がしっかり真の本質を捉えたエンディングのカット演出も外せませんね。

 前回に引き続いて961プロが絡む場面も多くありながら、本編観終わった時にその印象があまり強くなかったのも特筆したいところかもしれません。

 春香はいつも色々な表情を見せてくれるので、丸さはあまり気になりませんでした(笑)。

投稿: こうたろ | 2011年10月31日 (月) 19時19分

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