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2011年11月25日 (金)

アニメ「THE IDOLM@STER」#21 「まるで花が咲くように」

 前回、765プロの全員の団結により劇的な復活を遂げた千早。次回予告だけでは詳細を予想することは出来ませんでしたが、千早が更なる飛躍をしてくれることは信じて疑いませんでした。

 そんな気持ちで向き合った今回のエピソードは、冒頭から週刊誌の表紙を飾る千早でスタート。そこには独占インタビューにて真相を激白するといった見出しが出ており、そのインタビューを担当したのが善澤記者であることが分かり一安心。千早のゴシップ記事の混乱後、クローズドだった定例ライブでの復活を経て、正式に混乱を収める為に赤羽根プロデューサーが動いたとのことで、その的確な判断に拍手! そして、辛いことに向き合って壁を乗り越えた千早にもエールを!! 今回のゴシップ記事については善澤記者も許せなかった様で、そのジャーナリズムも拍手! そして、千早を含めて765プロオールスターズが出場する「idol JAM」という大衆を前に唄う完全復活への追い風となる舞台も整った!!

 そんなアバンタイトルを経てオープニングの「CHANGE!!!!」。前回無かっただけなのに、随分と久し振りに感じるなぁ…と思って観ていたら、「♪立ち上がるSTREET」のところで唄っていた千早のシーンが変わっている!! 光に向かって優しい表情で唄っている千早の姿にもう涙する私(笑)。こういう細かい配慮がなされている作品に悪い作品は無いと信じている私は、アニメ「アイドルマスター」の成功は約束されたも同然。

 善澤記者の記事を見た黒井社長は「全てオジャンだ!」と激高。765プロへの妨害工作に自ら動き始めることに。

 そして迎えた「idol JAM」の本番当日。765プロの控え室にはメイクさんが来ない状況に慌てる面々が。赤羽根プロデューサーが確認を入れると、765プロの名前でキャンセルの連絡が入ったからとのことで、黒井社長の仕業にしては細かい妨害ですが(笑)、もうなりふり構って居られない状況なのかもしれませんね…。そんな中、春香がみんなに提案します。「メイクさんが居なくても、みんなでやれば大丈夫」と。そんな姿を目の当たりにする赤羽根プロデューサーと目を合わす春香。ここでのアイコンタクトが台詞の代わりなっている演出は素晴らしい! 春香が積み重ねた、赤羽根プロデューサーも含めた765プロのみんなとの絆があるからこそ活きる演出だと思います。もう「キャプテン翼」における大空翼であり、「美少女戦士セーラームーン」における月野うさぎであると強く感じています(笑)。

 そんな裏ではまだ黒井社長の妨害工作の仕込みが続けられていました。今度はミキサーさんを取り込んでいるところを見ると、どうやら普通にステージをこなすことは困難になりそうですね…。千早の完全復活を阻むなんて!!

 そんな風に思っていたら、そのミキサーさんが765プロの控え室へ。765プロ用の音源データが飛んだとのこと。「なので、出番を飛ばすしか方法が無い」と言うミキサーさんに赤羽根プロデューサーは懇願します。「今日は千早にとって大事なステージなんです!」と、CDで持って来ていた予備音源も出して、その復旧作業を促し見守ります。その必死な様子に気まずい様子を見せるミキサーさん…。
 必死で頑張る赤羽根プロデューサーと思いを同じにする765プロの面々。やはり「千早にちゃんと歌える機会を」という思いで、復旧までの時間をどうにか稼ごうとステージ構成を全員で考え始めます。美希の提案で「生っすか!?サンデー」のライブ版をやろうと意見が一致。そんなみんなの様子を見て一人悩む千早。そんな様子を見た春香が千早を促します。「考えがあるなら言って」と。千早はみんなに自分の想いを伝え、勿論全員快諾! 音源が無くたって、千早は歌える。それは、観ている私も含めて全員が知っていること。そこに小細工なんて必要無い。想いのまま全てを歌声に乗せて羽ばたけば良いのです。そんな千早や春香をはじめとする765プロオールスターズの姿を見て「とうとうここまで千早が輪の中に入る様になったんだ」とちょっとじぃ~んとしました。特に、ここで千早に声を掛けた伊織や貴音、あずさの優しさも素敵でした…! そんな素敵なシーンを彩った「relations」のピアノアレンジも印象深く刻まれました。

 ステージではジュピターが「恋をはじめよう」を唄い、会場を盛り上げていました(曲終わりのバク転は無く、ジュピターステージのダンスシーンは端折ったことが伺えます(笑))。そのジュピターと入れ替わる様に千早がステージへ。すれ違いざまの千早の表情は映さなかったものの、冬馬の反応でそれが分かる様な演出も心憎いですね。この時点で冬馬がアイドルとして本気であり、他のアイドルの実力をちゃんと感じられる奴だと分かります。私の中で、初めて冬馬を「アイドル伝説えり子」における阿木星吾と同じなんだな、と感じられた瞬間です。

 ステージに立った千早を迎える会場は、色々な感情が渦巻いていました。そんな中、千早が唄い始めようとした時に蘇るのは、もう辛く悲しい思い出ではなく、「約束」で新たに塗り替えた仲間との絆、純粋に歌を楽しんでいた幼少の頃の気持ちと優の笑顔。もう、千早に恐れるものはありません。

 そんなステージで千早が何を唄うのか。もうこれしかない!と思っていた「眠り姫」!! 私はこれだけでちょっと目頭に来てしまいました。前回、千早の復活には「眠り姫」が使われると予想していたところ新曲の「約束」が流れた訳ですが、「眠り姫」という歌の価値は今回の演出での使われ方の方が絶対に活きますね。

 アカペラで唄い始めた「眠り姫」は、この歌のイメージを際立たせます。そして、演奏に頼らない千早の歌声が場内に響き渡り、聴いている観客を飲み込みます。それは、ミキサーさんも同様。そして、ジュピターも同様。ミキサーさんは「何やってんだよ、俺!」と黒井社長との取り交わしを破って最高のタイミングで伴奏を乗せてくれました(この演出は「きらりん☆レボリューション」の最終回で唄われた「はぴはぴ☆サンデー」と同じ! ある意味普通に唄うよりも高い効果を演出してくれた黒井社長に感謝?(笑))。ジュピターは黒井社長へ強い抗議をし、ここでも駒扱いをする黒井社長に冬馬がキレる! 北斗と翔太になだめられ、「潮時だ」と事務所を辞めることを言い放つジュピター。特に引きとめもせずにその場を後にする黒井社長は、どことなく寂しそうだったのが印象的でした。
 堂々と「眠り姫」を歌い上げた千早は、会場に来た人に温かく迎え入れられ、それを舞台袖で見守った765プロの面々、特に春香は表情で語ってくれていたのも目頭に来たポイントでした。

 そして、会場を去ろうとする黒井社長の前には高木社長の姿が。その対峙する二人のバックには、765プロオールスターズとジュピターの大きな看板があり、ライトアップされた看板に対比する様に二人の影が映る「陰と陽」をも語るこの場面は、言葉は少なくてもしっかり印象に残るシーンでした。
 「idol JAM」が終わって撤収準備をする赤羽根プロデューサーの元にこれまでの事を謝罪しに来るジュピター(っていうか冬馬)。他の事務所でまだアイドルを続ける意向ということから、今度は正々堂々と実力を認め合った仲として、ステージで存分に戦って欲しいものですね。

 「idol JAM」の打ち上げとして、高木社長の行きつけのお店へ向かうことになった一同。案内されたお店は、舞台にジャズセッションが可能なセットが置かれたジャズバー。しかし、そこには黒井社長と善澤記者がカウンターに並んで酒を酌み交わす姿が。伊織が噛みつきそうになるも、千早がなだめてそのまま入店。高木社長は黒井社長の隣へ。赤羽根号に乗っていた面々はテーブルへ。そこに登場するのは…小鳥さん!? ピアノへ合図を送り、歌い始めるのは「花」!! この歌はちょっと思い入れが強いこともあって前奏で既に泣いていた私(笑)。その歌をバックに、昔話に興じる高木社長と黒井社長、善澤記者。小鳥さんも含めて若かりし頃、一緒に収まった写真が映し出されながら、思いを馳せるその姿に、私はあれこれ想像するよりも先に「色々あってもこうして話し合える関係でいるのは素敵なことだな」と、ちょっと目頭が熱くなる訳でして…。黒井社長がした卑劣な行為は勿論許されることではないと思いますが、こんなシーンを見せられると、やり方に問題があるだけで悪い人じゃないと感じさせてくれました(それは善澤記者も言っていましたね)。ゲームの中ではとことん小物な感じのする黒井社長に、このエピソードで人間味を感じた様に思えます。小鳥さんが唄っている途中に到着した律子号に乗った面々も、その光景には驚いた様子。まぁ、当たり前ですよね(笑)。

 お開きになった後の帰り道では小鳥さんの意外な一面についての話がなされ、そこから「アイドルって何?」という話へ展開。この流れもまさかの「アイドル伝説えり子」! それぞれの幸せ、それぞれの想いを胸に。みんなが思い描く未来はどんな未来なのでしょうか…。クリスマスムード一色の街が、そんなみんなを包んでエンディングへ。

 エンディングは「空」。もう、「花」が来たのですからコレしかありません。小鳥さんの事務員としてのサポートに立ち回る日々を映しながら、妄想の日々ばかりが取り沙汰される(笑)小鳥さんの、魅力ある一面を描き出してくれていました。

 今回のスポンサーコールは千早、「NO Make!」の案内文は小鳥。本エピソードを代表する二人ですから当然の人選ですね。

 「NO Make!(PW:MIRAI)」は「あまとう?(伊織/雪歩/真美)」「大人になるということ(やよい/亜美/律子)」「たどり着きたい未来(あずさ/貴音)」の3本。ゲームではお馴染みの「あまとう」こと天ヶ瀬冬馬のあだ名を巡る話や、何を食べたら素敵な大人になれるか?ということで、やよいが口にした食べ物は…?とか、お姫ちんが泣き虫であることを垣間見れる話など、小粒な素敵エピソード満載(笑)。聴ける環境にある人は是非!

 次回は「聖夜の夜に」。 もう、ゲームの様に賞レース的なものは存在しないのが確定した訳ですが、今回のエピソードを観ている限り、アニメの物語は春香の視点での着地になりそうな気がします。後4話はどの様に構成されるのか。タイトルからしてクリスマスのエピソードでしょうから、小休止的な可愛らしい話になるかもしれませんね(って、構成的にそんな余裕は無いかな…)。もう「メリー」か「神さまのBirthday」が流れることが確定している気もしますが(笑)、来週も楽しみです。

 にしても、今回は予想していた部分も多いのに、構成の上手さが際立っていたと感じるのは前回同様。もっと小粒なエピソードだと思っていただけに、ちょっとやられました。

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コメント

アイマスの中で話が一番濃い?千早だけあって、かなりの話数を使って作り上げましたね・・・。
予告で千早が復活している様子は分かっていましたが、さらに1話を使って流れを綺麗に纏め上げるのは感動でした。
それだけでなく、春香さんの活き活きとした姿や、今まであまり無かった(意図的?)メンバー全体との絡みで、ようやく765プロが本当に一つになれたように感じました。

ライブではまさかのアカペラ・・、そして狙ったかのような伴奏・・・。歌い始め、そして歌う姿も綺麗で、もう出るのは涙だけ。。


ジュピターは直接の絡みが大きくなることも無く解散?してしまいましたが、最後のやり取りはこれまでの印象を一気に変えるレベルになってた気がします。
黒井社長も、素晴しい悪役振りでしたね・・・。


小鳥さんの流れで再び「アイドルとは何か」という問い。最後辺りで、全員の答えがもう一度改めて聞けそうな気がします。

投稿: トウカ | 2011年11月25日 (金) 21時32分

>トウカさん

 今回のアニメ版「アイドルマスター」は、物語の構成として話の厚みがキャラクター毎に異なる中で描く対象も多い中でとても上手く描けていると感じています。急いだり詰め込んだりした感覚もなく、溜めるところは溜め、盛り上げるところは盛り上げる。2クールという、全体尺の中で大したものだなぁ…と。

 961プロと雌雄を決する様な構成でないことがハッキリしている今、これからの残り話数で何を描いてくれるのか。1クール目であれだけ盛り上げた前半戦に負けない盛り上がりと感動に期待したいところですね。

 次回はラストに向けて大切なエピソードになると思います。最終回はきっと桜が咲き誇る春、正に”春が香る”風景の中、1年で大きく成長した春香をはじめとする765プロオールスターズの微笑む姿に涙することになると信じています!

投稿: こうたろ | 2011年11月26日 (土) 11時34分

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