NANA MIZUKI LIVE CASTLE 2011 -QUEEN'S NIGHT-&-KING'S NIGHT-
今年1月に「オーケストラでのライブだから」ということでお誘いを受け、参加することが出来た水樹奈々さんのライブ。初参戦である私は水樹さんの歌を一部知っている程度の知識しか持ち合わせておらず、「参加者」というよりは「お客さん」的なスタンスで会場に足を運んだものの、結果的に「参加者」になって楽しむことが出来たという、予想以上の満足感を得ることが出来たライブになったことは記憶に新しいです。
これを機に毎回参加…ということは望まず、「また何かキッカケがあれば」というスタンスでいたところ、1年も経たないうちにまた参加する機会が巡って来ました。キッカケになったのは「東京ドームでの公演」ということ。しかも2Days! よくぞこの高みに到達したな、というのが正直な感想ではありましたが、あの広大な空間でどの様なパフォーマンスを披露してくれるのか興味は尽きませんでした。
ちなみに、2日目は「リスアニ!」のライブと重なっており、出演者に「アイドルマスター」の名前がありましたが、複数アーティストが出演するライブは思いを共有出来ない場合も多々ある(今回の出演者を見るとそれを強く感じてしまう)ので、敢えてそちらに参加しようという気持ちが湧き上がることはありませんでした(生バンドでの披露という部分では興味はありましたが)。
ライブ初日はここ最近業務的に立て込んでおり、あまり余裕が無い状況であったことも手伝って、ライブに向けての予習は当日に入ってから(汗)。しかも、職場から直行という、気持ちの切り替えも微妙という悪条件…。それでも折角手配してもらったチケットですから、無駄にしない様に自分なりに楽しまなければ!と心を決めて臨みました。
2日目は初日の反省を受けての参加だった分、気持ちの上では随分と余裕があり、最初から楽しむ気満々(笑)。前日の反省点がどのくらい活かせるかは不明ですが、楽しんでしまえば細かい事なんて関係ありませんよね?!
初日は開演約1時間前に東京ドームに到着。すると、周辺には人、人、人…。流石4万人もの人が1つの会場に集まるというだけありますね。しかもみんなテンションが高くて、この「東京ドームでのライブ」というものが如何に特別なものであるかを周囲から感じることが出来ました。そんな周囲のテンションに釣られ、少しずつ自分のテンションも上げられた様に思います。
会場に入り自分の座席へ。不思議とこの広大な会場に驚きはありませんでした。もう、1万人を超える規模のステージは、恐らく私にとって把握できない空間なのでしょう。横浜アリーナも東京ドームも私には違いが無いということですね(笑)。
そんな初日の状況とは丸っきり異なったのが2日目。実は「さぁ入場!」と思った時に気が付いた「…チケットが無い…(激汗)」ということ。開演定刻まで50分、もう迷っている時間も無いので急ピッチで自宅へ! 奇蹟の様な電車の乗継など色々な要素に恵まれて、無事に定刻前に会場に戻れて着席に成功!!(驚) いつも出掛ける前にチケットを持ったか確認するのに、この日だけは確認を怠ってしまったことや、「鞄は変えていない」という安心感と「余計な荷物は置いて行こう」と直前に鞄から物を出したということが重なって裏目に出てしまいました…(汗)。まぁ、それでも開演に間に合ったのですから、この事実は伝説化してまおうと思います。会場が東京ドームで本当に良かった(笑)。
で、気を取り直して(?)ライブそのものについてです。私の感想なんかでは伝わらないことだらけですが(実際に観て感じて頂くのが一番良い)、拙い内容であっても何かの力になるかも、ということで所感を残しておこうと思います。
12/3(土)に参加したライブの副題は「QUEEN'S NIGHT」(10分押しで開演)、12/4(日)のライブの副題は「KING'S NIGHT」(20分押しで開演)。結果的に、両方のライブに参加出来たことはとても意義がありました。集大成感(2つの公演で1つのライブになっている感じ)とでも言うのか、今の水樹さんが最大で最高のパフォーマンスで魅せてくれたステージは、両日共に3時間半にも及ぶ公演時間を全く長いと感じることもなく、一瞬たりとも飽きることすらないという構成は驚きに満ちていました。両日のセットリストは2/3くらいは同じ曲であるにも関わらず、曲配置が変わるだけで同じ曲でも全く印象が異なるという「構成の妙」を感じたことも特筆したい点ですね。にしても、今回は2日共攻めまくりのセットリストだったと思います(笑)。
ステージの演出については、着替えの合間に色々なPVを流しつつも、関連するバンドメンバーやダンスメンバーによるパフォーマンスで飽きさせない様な工夫をしており、「アイドルマスター」のライブの様に楽曲ノンストップ状況が続く訳では無いにしろ、ステージそのものはノンストップ状態に等しく、しかもそれが楽しいと感じるのは凄いことです。
ステージを支えるバンドやダンスもレベルが高く、これだけ大きな空間の中、しっかりとした存在感を出せていたと思います。縁の下の力持ちとは良く言ったものです。
ちなみに、1日目は一塁側33列、2日目は三塁側6列だったのですが、それぞれの位置で随分と視界が異なり、更には聴こえる音の感じも変わりました。体感的には6列目の方が音を真っ直ぐ聴けた分、とても聴きやすく感じました(33列目は聴きづらい部分も多かった様に思えます)。
会場が大きいということは、それだけ大きな事が出来るということ。逆に大きなパフォーマンスをしなければ観客の隅々まで折角のステージの色々な要素を届けることが出来ないということ。そんな大舞台をどの様に攻略するのか?というのは今回1つの見所であったと思いますが、ステージ正面に据えられた王宮が時にはスクリーンとして機能し、時にはネオンで魅せ、花火を打ち上げたりと仕掛け満載。レーザービームによる光の演出は空間の大きさを体感させてくれ、更には用意された気球やホワイトライオン、王冠などの乗り物類(笑)を駆使して会場に居る4万人もの観客に対し、一人一人と目を合せて歌声だけでない気持ちを伝える彼女の姿には、こちらも声援で返さなければ!と思ってしまいます。そういう見えないキャッチボールを経て1つになって行く会場を肌で感じられたのは、正に水樹さんの取り組み姿勢の賜物。そして、サービス精神の旺盛さ。「観客を楽しませよう」「一体感を得よう」という気持ちは最終的に「水樹さん自身が楽しくなる」為のエネルギーになって返って来る訳ですね。
一番感じたのは、水樹さんは本当に唄うことが好きで、楽しくて、そういう気持ちが全身から溢れていて、そしてそれが歌声に乗っているということ。聴き手である私たちはそれを受け止めたからこそ楽しくなり、負けない様に声援を贈る…という、ある種の永久機関が完成している訳です(笑)。
アンコール、ダブルアンコールまで含めて26曲にも及ぶ歌を披露したステージ。息を整える暇もないくらいに、常に唄い、踊り、着替え(笑)、走り回った3時間半。そんな体力や喉を使い切った後に最後は肉声での「ありがとうございました」。この声は、物凄く遠く感じるステージからハッキリと聞こえ、それは耳を通して胸にも届き、その体力や声量、通る声と歌に真摯に向き合う気持ちや感謝の心に触れ、改めて驚きと感銘を受けました。あの小さな体で表現したものは物凄い大きさだと思います。勿論、闘氣は”大豪院邪鬼超え”です(笑)。また、本当に「田村えり子」と「如月千早」が実在している様な、そういう感覚にも時折襲われるのが不思議でした(笑)。
今回、前回初めて参加した時と比べ、心構えが「お客さん」から最初から「参加者」でいた事が大きく違うことなのですが、それで初めて分かったことがあります。それは、「曲の理解やお約束ごとなど、どれだけ知っているかによって楽しさのレベルが変わる」ということ。それは分かっていたつもりなのですが、これまで参加したライブは「知らない曲というのが基本的に無い(単に聴いた事があるとかではなく、イントロクイズで全て曲名が出て来るレベルで参加している)」というものが殆どであり、知ったかぶり…というと言葉が悪すぎですが(笑)、そんな対応をしていてはちょっと勿体無いかな…と強く感じることになりました。でも、決して敷居の高いライブでは無いと思います。前回初参加した時も書きましたが、水樹さんの歌を多く知っているとは言えないこの私ですら満足出来る楽しさがあるのですから。
初日は気持ちの中に「アイドルマスター」が半分潜んでおり(笑)、ステージ上の水樹さんを観ながら、会場内の広がるサイリウムの光の海を観ながら、色々な面で「東京ドームでのアイドルマスターライブ」を想像している自分が居たりして、ちゃんとライブに集中して楽しんでいたものの、ちょっと申し訳ない気持ちもありました。
逆に2日目は初日の様々な反省点を踏まえ、(入場までにひと波乱があった事は良いスパイスになったと受け止め(笑))気持ちの上でもスッキリとして臨んだので、初日以上に楽しんだ様に思えます(かなり頑張っていたと自分で思います)。ようやく水樹さんのライブで”一参加者になれた”かな…と。
披露された楽曲の中で私が最も熱くなったのは「夢幻」と「純潔パラドックス」という、ある意味似た系統の歌(笑)。それと、水樹さんの色々な思い出が詰まっている「innocent starter」を聴けたことも強く印象に残っています。私にとってもこの歌は水樹さんの歌を気に留める様になった、強い印象を持つ歌だったので嬉しかったです。しっとり聴くタイプの歌は少な目でしたが(そういう意味では、前回参加したライブのセットリストの方が好み)、楽しさや一体感は格段に今回の方が上でした。ライブの規模は比較になりませんが、私の中では「アイドルマスター」のライブに負けない一体感を得られたのは大きな収穫でした。こうして順応できる様になったのも「アイドルマスター」のお陰ではありますが(笑)。
次に参加する機会があれば、その時はもう少し楽曲への理解は深めて臨みたいな、と。色々忙しかったとは言え、行く日の朝から聴き始めたくらいの不勉強さ加減では駄目ですよね…(汗)。それでも、私なりに楽しむ事は出来ましたし、記念すべき東京ドームでのライブの空間を一緒に創ることが出来たことは、良い経験になりました。1つの伝説が生まれた瞬間に立ち会えた訳ですからね。
今回のライブに参加して「水樹さんの人を惹き付ける力は本物だな」と強く感じました。そして、”人”としての部分もとても尊敬出来ることを改めて感じました。人間力の備わった”アーティスト”だからこそ、この2日間に渡る東京ドームでのライブを成功させられたのだと強く感じます。これまで「声優がアーティスト気取りでライブをやっている」とか周囲の風当りも強くあったと思うだけに(まぁ、少なからずそう思われても仕方が無い活動をしている人達も居るでしょうからね…(苦笑))、こうして積み上げて到達した高みで結果を残した事は本当に素晴らしいことだと思います。
素晴らしいステージを創り上げた全ての人たちに、お疲れ様&ありがとうございました!
■付録 教えてもらったセットリスト(流石に全曲知り尽くしている訳ではないので…)
【QUEEN'S NIGHT】 | 【KING'S NIGHT】 | ||
1. | BRAVE PHOENIX | NEXT ARCADIA | |
2. | ROMANCERS' NEO | Stay Gold | |
3. | TRANSMIGRATION | Silent Bible | |
4. | SECRET AMBITION | MASSIVE WONDERS | |
5. | 夢幻 | 深愛 | |
6. | POWER GATE | POWER GATE | |
7. | アオイイロ | アオイイロ | |
8. | POP MASTER | POP MASTER | |
9. | 7COLORS | 7COLORS | |
10. | Dancing in the velvet moon | PRIDE OF GLORY | |
11. | Inside of mind | Gimmick Game | |
12. | 迷宮バタフライ -diverse- | 迷宮バタフライ -diverse- | |
13. | 純潔パラドックス | 純潔パラドックス | |
14. | SCARLET KNIGHT | SCARLET KNIGHT | |
15. | PHANTOM MINDS | PHANTOM MINDS | |
16. | Synchrogazer | Synchrogazer | |
17. | WILD EYES | ETERNAL BLAZE | |
18. | UNBREAKABLE | Don't be long | |
19. | Stay Gold | ROMANCERS' NEO | |
20. | Tears' Night | UNCHAIN∞WORLD | |
21. | 残光のガイア | Orchestral Fantasia | |
22. | ETERNAL BLAZE | innocent starter | |
■アンコール | |||
1. | DISCOTHEQUE | アノネ~まみむめ☆もがちょ~ | |
2. | Take a chance | Song Communication | |
3. | Astrogation | Astrogation | |
■ダブルアンコール | |||
1. | あの日夢見た願い | SUPER GENERATION -MUSEUM STYLE- |
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コメント
水樹さんに関しては6年ほど前に知り、それ以降好んで聞いていました。最近はライブBDも買いました。
今年もCDを2,3枚買いましたが、曲風が変わった様な感じがして、少し興味が薄らいでた所です。
「声優が~」という事はよく思われてるかもしれません。最近は声優をアイドル風に売り出すやり方が目立ってきましたからね(事務所側も、声優側も売れたいのは同じでしょうし、仕方は無いのですが・・)。
人によっては、声優が勘違いしているのか、ファンが勘違いしているのかの際どい所まできていると思います。ですが、自分は水樹さんを安心して見ています、
元々が歌手志望で有りましたし、声優としても安定した演技や振る舞いだと感じています(某アニメのキャラソンでは、本気を出しすぎたようで、もはやキャラが消えていたみたいですが;)。
歌唱力に関しても文句の付け所はありません。前に、誰かのライブか何かの前座で歌ったときに、主役よりも観客を沸かしてしまったというのを聞いたときは納得してしまいました。
これからも、歌手として頑張っていってほしい人です。
声優としても・・ですが・・。
凄く盛り上がったようですが、自分はライブに当面は行きそうにありません。
元々が人ごみが好きではないですし、「一緒に盛り上がる」という行為にどうも乗り気がしない性格のようで・・・。おまけに東京へは片道3万orz+宿泊費・・
気が向いたら、東京ドームのBDも出ると思いますし、そちらで楽しませてもらいます;)
(ちなみに、アイマス6thライブのBDは予約しています。
投稿: トウカ | 2011年12月 6日 (火) 10時12分
>トウカさん
ライブに参加して楽しいかどうかは自分次第だと思うので、トウカさんが楽しめるライブもきっとあると思います。勿論、人が多過ぎたり遠征費がバカにならないなどの状況は、参加への障壁になるのは否めませんが…。ただ、今はライブの映像メディアで気軽に楽しむことは出来るので、そういう映像を観て体がウズウズするのを感じる瞬間があれば、是非何処かのタイミングで参加してみるのも良いのではないかと。その時は、ご友人など思いを共有出来る仲間が一人でも居れば楽しさも変わると思います。
私は「自分だけ(仲間内だけ)が楽しめれば」という考え方を物凄く嫌うので、そういう輩が目立つ様なライブには絶対に足を運びません。そういう意味でも、水樹さんやアイマスのライブは凄く紳士的な人の多いライブだと感じています。
水樹さんのCDやBDなどを欠かさず購入する様なファンではありませんが、声優として歌手として沢山のことを両立させて頑張っている姿には本当に驚かされますし、あの謙虚さと周囲への感謝の気持ちを忘れない人間性は、とても尊敬しています。これからもファンでなくとも声援を贈りたい人ですね。
アイマス6周年記念ライブのBDはご予約頂いている様なので、トウカさんが映像を観て何か心が動かされる瞬間があったら、当該ライブに参加した者の一人として嬉しいです。
投稿: こうたろ | 2011年12月 6日 (火) 12時52分