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2011年12月16日 (金)

アニメ「THE IDOLM@STER」#24 「夢」

 観ているこちらにも重い感情がのしかかる引きとなった前回から1週間。我々の愛する春香が笑顔を取り戻すことを信じて待った1週間。見守ることしか出来ない私たちは、春香の強さと765プロの絆の力を信じるだけ。

 幼少の春香が舞台の上で真っ暗な客席に向かって夢を語るシーンから始まった今回。それがミュージカル「春の嵐」の台詞の一部にリンクしたものだと間もなく分かり、状況的なものも含んで春香の迫真とも言える演技に驚愕する美希。一命を取り留め、脳波にも異常が無く、後は回復に向かうだけという赤羽根プロデューサーの事故後の経過も映され、春香を気遣う765プロの面々ではありますが、「プロデューサーの為、ファンの為に」とみんな忙しい日常へ戻って行きます。それでも、海外レコーディングから戻った千早は春香の落ち込み様が気になる様子。「何か力になりたい」と思っているのが強く感じられ、でもどうしたら良いか分からない…。そんな千早と春香の関係は、本当に「絆」で結ばれているよなぁ…と、これまで積み重ねて来たことも感じながら見守る私。

 日を追うごとに新春ライブへ向けての合同練習への参加者は減り、最後は春香自身も参加出来ない状況になる多忙ぶり。そんな中、春香はミュージカル「春の嵐」の主役の座を射止め、辛い出来事が知らぬ間に功を奏した格好になったことではありますが、本気で挑んだ美希をも諦めさせるくらいの気迫(というよりも、悲壮感や絶望感でしょうね)が今の春香にあったことが分かります。
 主役を獲った春香ではありますが、新春ライブのことをずっと気に掛け、みんなからの「参加出来ない」との連絡メールに、寂しさで一杯。そんな春香が、連絡メールの流れで見た赤羽根プロデューサーからの「新春ライブ、がんばろう!」メールに、一つの決意をします。

 現在、765プロのプロデューサー業務を一手に引き受ける律子に「全部の仕事を休んでライブに集中したい」と無茶な提案をする春香。困惑する律子の背後から「我儘だ」と迫る美希。「春香はアイドル、楽しくないの?」と言われ、その引きつり気味の笑顔を指摘された春香は、自分でも気付いてしまいます。「今のアイドル活動が楽しくない」ということに。「楽しかったのに、いつからこんな風になったんだろう…」と涙が溢れだす春香。春香自身が何をしたいのか。どうなりたいのか。それは春香自身が向き合わなければならない問題。その悩みを聞いて一緒に解決の道を探すのは、周りの仲間の役目。今回のエピソード「夢」はそこを描くであろうことは、この時点でハッキリと確信が持てました。

 春香がしばらく休養を取ることになった一方で目の前の仕事を懸命にこなす他のメンバー達。真、やよい、雪歩は携帯電話のサービスのCM撮りで「Honey Heartbeat」を披露。その撮影スタッフに「良いものが出来そうだ」と褒められた中、「そういえば天海さんは大丈夫?」と尋ねられるも、明確に回答出来ない3人。その様子にスタッフさんは「別々に仕事していたら個人の状況なんて分からないか」と言われてハッとする3人。他の場所でも伊織とあずさが「これだけ活躍出来ているのだから、765プロに拘らなくても大丈夫」と言われていたり、律子も「自分たちの仕事を一生懸命やっているのだから仕方がない」と忙し過ぎる状況に打つ手無しの様子。そんなみんなの様子を横目に、千早は春香のことを一人気に掛けているのが分かり、春香に大きく救われた千早が心から春香のために自分に出来ることを探している様子にグッと来ました。

 仕事を休んでいる春香は自宅で一人考えます。「どうしてアイドルになりたかったのだろう…」。何もしていない様子を心配した春香の母親(演じているのが、半場友恵さんというのもちょっと感慨深い)は、気分転換に外の空気でも吸って来たら?とお遣いを頼みます。「i」のピアノアレンジが、そんな春香の気持ちに沿った感じで印象に残りますね。
 お遣いに出た春香が通りがかったイベント会場近くで機材搬入などをしていたのは…何と冬馬!? 春香に気付いた冬馬が「売り込んでいる中で休みなんて優雅なもんだな」と相変わらずの口の悪さを披露するも、「暇なら俺たちのライブに来い」とジュピターのチラシを春香に手渡し、「今は小さなハコしか用意出来ないけど」と一緒に創るスタッフの顔が見える今の環境に、信頼を築いて行ける環境にとても充実した様子。765プロの「絆」や「団結力」に一目置くようになった冬馬は「直ぐに追いついて見せるからな!」と、かつてのライバルは大手事務所を辞めて大きく羽ばたこうとしている感があって、とても嬉しい気持ちになれました。スタッフはジュピターも大事にしてくれたんだなぁ…と。

 別の場所では千早がいち早く、目を覚ました赤羽根プロデューサーとの面会を果たしていました。それは勿論、春香の為。ひいては765プロの為。千早はどう話したら良いか分からない中、「いつも一緒にいた、ある家族がみんなバラバラになってしまった」と例え話を切り出しました。家族関係が悪かった千早が、家族の例え話をすることに胸が熱くなります。その言葉一つ一つに、春香が、仲間たちの姿が投影されており、話している内容を聴くだけで目頭が熱くなります。これは千早だからこそ語れたことであり、そのことは22話のクリスマスパーティの時に明らかでしたし、この経過で千早編の本当のエピローグを迎えた様に思えます。
 どうしたら良いかを相談した、千早に対する赤羽根プロデューサーの回答は「大丈夫。みんなも同じように思っている。それが家族というもの」。そのパーフェクトコミュニケーション振りに泣きそうでした…っていうか泣いている私(笑)。更に「家族なら、思っていることをちゃんと伝えなきゃ」とボーナスまで付けてくれ、もう春香以外のメンバーは大切なことに気付いてくれるのは確定したも同然! この場面、何も言わない小鳥さんが地味ながらも素敵な演出でした。

 社長にまで掛け合って、スケジュール調整を果たして合同練習に集まった765プロオールスターズ(春香除く)。そこで、千早がみんなに春香が何を感じ、何を悩んでいたのかを伝えます。一人遅れて来た美希は「生っすか!?サンデー」の後番組のオファーがあって、その話で遅れたと明かし、更には「迷子になるから断った」と付け加えます。美希は常に思うが儘に走り続けていたものの、それは帰る場所があってこそ。そこに気付いた美希や、千早の話を聞いて「変わらなきゃいけない事」「変わって欲しくない事」が何かに気付いた他メンバーは、これまで日々の仕事に追われるだけであった日常の中に一番大切なことを見つけました!! バックに流れていた「まっすぐ」も的確な演出で印象深く、シチュエーションは全く異なるものの、やはり「アイドル伝説えり子」の息吹を感じてしまう私。

 後は迷っている春香が立ち直るだけ!ということで、場面は春香に。公園で幼稚園児が大勢で歌の話をしていたところに通りがかった春香は、その様子にほんの少し笑顔。その春香を見付けた園児が近づいて来て、春香に歌を唄ってくれと引っ張り込みます。一緒に「自分REST@RT」を唄う中、春香が自分の想いと向き合います。小さい頃の自分がアイドルになりたかった理由、その根幹には「みんなで楽しく」がありました。春香がずっとずっと拘っていた「みんなで一緒に」、困っている人に笑顔で手を差し伸べる春香の思いは「楽しく」、そんな事がハッキリ分かった途端、本当の意味で春香の全てを抱きしめられた様な気がして目頭が熱くなりました。そんな気持ちを包み込む新曲「さよならをありがとう(作詞・作曲・編曲:橋本由香利)」は、私にとっての「笑って! part.II」(笑)みたいな位置づけになることを確信。この歌は、春香だから伝えられる歌になっている様に思えました。

 春香は幼少の頃の自分の気持ちを連れ、仲間との絆を深めた場所を一巡り。その時々の事を思い出しつつ、春香がいつも「みんなで」と言っていた事が逆にみんなの負担になっていたのではないか?と思い悩んだ結果、自分の根幹にある気持ちに辿り着いた春香が出した答え(それが1個のキャラメルに込められている演出は良かった!)。そして、考えるよりも早くみんなの元に帰れる場所である事務所へ駆け出します。あっさり復活した様にも感じますが、私はこれで良かったと思います。くよくよしないのが春香の良いところですから。

 ”一人はみんなのために。みんなは一人のために。”

 時を同じくして春香の為に集まった他メンバーは事務所に集結。事務所からの生中継で街頭テレビに新春ライブの告知を敢行するという力技発動(笑)。そんなみんなの想いがちゃんと春香に伝わったのか、その映像をちゃんと観ることが出来た春香。「あれ、一人足りないぞ」「足りないのは…春香!」「いつもの場所で待ってる!」と、もう職権乱用とも取れなくもない(笑)映像に、悩みを吹き飛ばす春香! そんなやり取りのバックで流れるは「まっすぐ」!!! もう泣くしかありませんでした…。

 そのまま突入するエンディングでは、これまでの仲間たちとの軌跡を映しながら、最後は1話の本編最後の春香の「夢…ですかね、小さい頃からの」に繋いでおり、もう20話のラスト並みに泣き続けている私。それは偏にエンディングテーマ「まっすぐ」に思い入れが強くあることも手伝った結果でしょうね。最後に事務所に辿り着くシーンは、オープニングのラストカットに繋いでいる(プロデューサーは居ないけれど)というのがまた心憎い演出。最後にサブタイトルを出して終了という、エンディング後にサブタイトルが出るという初のケースにはちょっと驚きました。

 「まっすぐ」は、私が「アイドルマスター」というコンテンツに思い入れるきっかけになった大切な歌。奇しくも2日前に最近Xbox360版の自分のプロデュースを録画して纏めたDVDを観て、その時の想いと共に(10アイドル達成時の)エンディング曲「まっすぐ」を聴き、「765PRO ALLSTARS版が聴きたいよなぁ…」と思っていた私の小さな夢が叶ったと分かった、今回のエンディング。正に最高の場所に流れた名曲です。今まで私の中にある思い出にアニメの物語も加わるなんて、もう最高の贅沢です。後はいつかライブで「まっすぐ」を聴けたら…(3周年の時聴いているのに、印象が薄いので…(汗))。

 今回のスポンサーコールはあずさ、「NO Make!」の案内は社長。
 「NO Make!(PW:HARUKA)」は、「あなたの代わりに(1)(小鳥/やよい/響)」「あなたの代わりに(2)(小鳥/真)」「あなたの代わりに(3)(小鳥/プロデューサー)」の3本。プロデューサーの手術が終わった後、意識が戻らない間、みんなに不安を与えない様に笑顔で嘘をつき通す小鳥さんの小さな奮闘と、意識が回復したプロデューサーの小鳥さんに対するパーフェクトコミュニケーション振りを堪能出来る今回の3本もやはり必聴の素敵エピソードでした。

 来週はいよいよアニメ「アイドルマスター」の最終回。サブタイトルは「みんなと、いっしょに!」。流れた映像はパシフィコ横浜であろう舞台のみ。復活した春香と絆を強めた765PRO ALLSTARSの前に敵はありません。最高の舞台、最高の笑顔で迎える2nd.ライブ「いつまでも、どこまでも!」と、春香が用意したクリスマスプレゼントの行方を見届けるだけです!(後は「見つめていたい」が歌として披露されるか否か…でしょうか。赤羽根プロデューサーに贈る歌みたいな位置付けとか?)
 放映日は祝日とはいえ出勤になる可能性も捨て切れませんが(汗)、そんなの関係なしに最初で最後のオン視聴を決行しようと思います!! 泣いても笑ってもラスト1話、大いに楽しみましょう!!!

 ”ひとりでは出来ないこと。仲間となら出来ること。”

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コメント

30秒予告とあいまって、ある意味20話より暗い内容になっていましたが、春香さんの締めということで不安は無かったですね。

春香が主役に決まりましたが、演技をしてる美希と、まさに自分を現している春香とでは気迫が違ったのでしょうね。こちらは繰り返されるたびに痛くなりますが・・・。


事務所を移り、再始動のジュピターがちょっとしたキーパーソンとして出ましたが、ここは少し疑問が残りました。
春香との面識は2話でのぶつかった所と、14話での通りすがりしかないですし、
ゲームとの展開と違ってIA大賞を目指してのライバルでもありません。かと言ってアニメの中でジュピターが言い合ったのはPとだけです。
 ゲームをしている人には分かるかもしれませんが、冬馬は「一人で十分」「団結なんてくだらない」とは言ってないんですよね。二人と仲が良くなさそうな描写もありませんでしたし。
励ましの言葉?をかけてくれた分には良いのですが・・・。


春香に一番支えられ、そして隣で見てきた千早には春香の戸惑いが薄々と感じていたようですが、悩みを聞けずにいる所でPに相談できるというのは、地味に素晴しい成長かと。そしてパフェコミュ。


と言いつつも、なんだか春香さんは自力で回復してしまいました。
「自分の言葉が負担にならないかなって」という返答に「大丈夫。信じてるから」というのは、多少ともあっさり(強引?)な気もしましたが、春香さんはいつまでも暗く居れるような子でもないので、無難に締めたなという印象でした。


次回は安心のライブ!
といいつつも、何の曲を出してくるのかという不安もありますが・・。
きっと皆で歌う新曲がくるので、そしてその曲はゲームにもくると思うのでワクワクしながら待とうと思います。

次回予告のPの声が入ってるところにちょっとだけ感動。

投稿: トウカ | 2011年12月16日 (金) 18時47分

>トウカさん

 ジュピターの件は、トウカさんのご指摘もごもっともですね。私は映像として語られた内容以上のことを補完して見ているからか、特別疑問が浮かぶことはありませんでした(寧ろ、もう出て来ないと思っていたので嬉しかった)。「2」の春香のエピソードでは冬馬とガッチリ関わることもあって、個人的には楽しめたという観点から良しとしています(笑)。

 春香はある意味自力で復活したに近い感覚でしたが、皆と共通の認識・意識を持てたことは大きいと思うので、これからの765プロは色々な面で困難や苦労も生じるでしょうけれど、皆で力を合わせて乗り越えてくれる。そんなことを感じさせてくれる回答が24話で得られたと私は感じています。千早編は本当の意味でこの24話で終了したと言えそうですね。本当に丁寧に描いてくれたと思います。

 いよいよ最終回! 全力で2nd.ライブを堪能しましょう!

投稿: こうたろ | 2011年12月19日 (月) 15時22分

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