PSVita「Dokuro」発売
私にとっては急に耳に入った情報で、何も期待していなかったPSVitaソフトの1本。しかしながら、制作がゲームアーツだと聞いて黙っていられる程ゲームアーツに興味が無くなっている訳ではないので即予約。
予約した後で詳細を調べた訳ですが(笑)、見た目、内容、値段それぞれは合格。体験版も配信されるということではありましたが、予約してしまった手前、新鮮な気持ちでプレイしたいということもあって発売日まで何も情報を得ずに過ごし、とうとう発売日を迎えました。
私は価格が安いとは言え、どうしてもパッケージの無いダウンロード版を選択する気になれない為、迷う事無くパッケージ版を選択(…って、PSVitaのパッケージはダウンロード版との値段の差異を感じられない寂しいものではありますが…)。
早速、プレイしてみましたので所感を残しておこうと思います(ステージ4まではクリアしたので、そこまでの所感となります)。
ゲームの基本は横スクロール型のアクションゲームで、操作は方向キーにプラスして、攻撃ボタン、ジャンプボタン、特殊アクションボタンの3つ。その他、チョークチェンジ(Lボタン)と変身ボタン(Rボタン。前面/背面のタッチでも可能)という、慣れてしまえば然程難しくない操作系です。
自分の分身のとなるドクロを操作し、捉われた姫を城の外まで脱出させてあげるのが基本です。その中で、姫は何もしなければ一定スピードで右側に移動し続け、段差がある場合はジャンプ、飛び降りが出来ないので止まる、敵が近づけば逃げる…といった行動を続ける中、自分は姫が安全にポイントまで歩ける様に、トラップ解除やギミック操作して導くことになります。
面が進むにつれて、ドクロの変身(ドクロモードは敵を倒せないが(殴って遠ざけることは可能)二段ジャンプが出来る、イケメンモードは敵を倒せるが二段ジャンプ出来ない。でも、姫を抱っこしてちょっとした段差を下ることが出来る(高すぎるとダメージ))や、フロント画面にタッチして描くチョークアクション(白チョークでロープを具現化出来たり、赤チョークで導火線を具現化出来る)などを徐々に覚えて行けるので、プレイ前にマニュアルを見て「色々あって覚えられない」と思った人でも大丈夫なレベルだと思います(つまり、そのまま始めても大丈夫)。
1ステージは10面から構成され、各ステージには1つのコインが配置されています(コイン取得有無はゲーム進行上は関係なし。トロフィー等には関係あり)。プレイ感覚とステージ印象は「風のクロノア」+「悪魔城ドラキュラ(特に「ギャラリーオブラビリンス」)」を感じました(姫が勝手に進むという仕様は「シャドーウォーカー」にも通ずるところがあるかな…)。ステージラストにはボスが居る場合もあり、新たなギミックなどはステージ中だったり、ボス戦中であってもヒントパネルが振って来たりするので比較的理解しやすく進められると思います。
ステージ4までをクリアした中で感じたのは、
- 雰囲気(グラフィックや音楽)は良い
- 基本の操作性も悪くない
- 頭を使わなければならないパズル要素の強いステージも多く、なかなか歯応えがある
- それでもステージ4で急激に難度が上がるのは如何なものか。少しずつ学習しながら、自然と高度なことを気持ち良くこなせる様になって行くのが「楽しさ」の基本だと思うものの、このステージ4はその点をまるで無視した上昇振り…
- △ボタンでリトライになるボタン配置、PSVitaのレイアウトだと○ボタン押下時に△に触れてしまうことがあり、良い調子で進んでいたところでリトライが実行されてしまう事が何度もあってかなりキレた(これがステージ4の最中に頻発したので余計にイライラが募った)
- 攻撃ボタン(□)と特殊操作ボタン(○)を区別している必要を殆ど感じない(同時に使う局面は無いので、□ボタンだけの使用であれば、△ボタンに触れることも無いと思う)
- ドクロ/イケメンのチェンジにフロント・背面のタッチを使えるというのは、然程利点を感じない(PSVitaを持っている時、不意に背面に触れてドクロに戻ってしまったり、背面に触れたままになっていてフロントタッチしてもイケメンになれなかったりと、シビアな面では不確実過ぎる)
ということです。良い面は良いと素直に思うものの、操作系にいくつかの難を感じて「昔のゲームアーツなら、こういう点も感じなかっただろうな…」と、些細な部分に拘りを感じない仕上がりはちょっと残念に思いました…(そういう意味では「シャドーウォーカー」からの進化が見て取れない)。それでも、価格の安さとそこそこのボリューム感を考えれば、コストパフォーマンスに優れた良いゲームと言えるのではないかと。
今のゲームアーツには「技術力」はあるかもしれませんが、「芸術力」の構成要素の中で、操作系や全体の仕上がりとしての詰めの甘さを感じます。以前は操作系だけで感動出来ていたくらいなので、そこはもっと本気で挑んで欲しいと思います。名前だけのゲームアーツであって欲しくないですからね。
クリアまではやり続けたいと思いますが、今回の感想で感じたことが覆ることはないので、後は如何に楽しさを積んで行けるか、という点を楽しみにプレイしたいと思います。台詞の音声が無くても、人語でなくとも感動したアクションゲームの私の中での代表格である「Nights」と「風のクロノア」に少しでも近づける感動があることを楽しみにしています。
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