NANOHA The MOVIE 2nd A's
TVシリーズは観ていたものの、特別思い入れや入れ込みということも無く今に至っている「魔法少女リリカルなのは」。2年半前に1作目の劇場版「NANOHA The MOVIE 1st」を鑑賞しに行ったのも友人がチケットを余らせていたことと、知らない作品ではないことが理由だった訳ですが、今回も特別観に行く予定も無かった中、全く同じ理由で今回も観に行くことになりました。
前回の劇場版ではパンフすらまともに買えず、その購入対応を巡って劇場側に嫌な気分をさせられたことで、鑑賞する前に気分を害された記憶が強く残っており(苦笑)、今回も同じ様なことになるのではないかという引っ掛かりはあったものの、特にそういう思いをさせられる事も無く鑑賞に至れたことは良かったです。
既に観た友人を含む周辺の評判は上々だったものの、そういった期待や思い入れが強い訳では無い自分が何を楽しめるのか未知数なので、特にそういう状況を意識せずに観た結果、2時間半という決して短くない(寧ろ長い)上映時間を感じさせないくらいに楽しむことが出来ました。チケットを譲り受けた友人に「チケット代は1,000円で良い」と言われていましたが、観終った後「普通に楽しんだので満額で構わない」と言ったくらいです(笑)。
観て驚いたのは「バッサリと再構成したこと」と、作画の好き嫌いはともかく「物凄く力の入った映像」であったこと。元々「なのはA's」はTVシリーズ13本として結構な内容が詰め込まれていたので、前作ですらバッサリ切って小説で語られたエピソードを加えたりして構成したのに、それ以上の内容を持つ(語る内容にしても、登場人物の掘り下げるにしても)A'sがどの様に構成するのか?と思っていたところ、想像を超えた構成振りに本当に驚きました。
なのはとフェイトの再会の仕方、はやて周辺の描き方、リンディ提督の想い、リインフォースの描き方と、TVシリーズよりも描く内容をシンプルにした分、キャラクターを深めることにも成功した様に感じましたし、カットされた部分やその為に説明を変えざるを得ない部分でさえもプラスに働いた様に感じました。その事で本来「A's」が持っている本質的な部分が浮き彫りになって、2時間半という時間で物語に集中出来る劇場版だからこその緩急や勢いも手伝って、とてもエンターテインメント作品として良い仕上がりだったのではないかと。カメラワークもなかなか凝っていて、特になのはの一人称で映す戦闘シーンは、まるで3Dのシューティングゲームの画面の様でちょっと面白かったです(笑)。TVシリーズでも1つの盛り上がりポイントだったデバイスのパワーアップによるセットアップシーンの披露も、1人1人フルサイズという気合の入りようで、更にはリインフォースとのユニゾンによるはやての変身シーンまで付け加えて、これもある意味見所でしょう。個人的に色々と突っ込みたくなるシーンもありますが(笑)、そうやって気に留まることが映像に集中出来ている証拠ですから大したものです。
グッと来たシーンは少なからずあったものの、その多くがフェイトに関係するシーンだったのが自分でも驚きで(…と言っても、大剣&大鎌を振るったり、雷を使うキャラクターは好きな傾向はありますが(笑))、改めてフェイトの魅力に触れられた様に思います。それでも、やはり全編通してなのは達が小学3年生であることに違和感を覚えてしまう自分が居たりしますけど…(汗)。
最後はTVシリーズと異なり、2年後ということで小学生のまま幕を引いたので、次回作があるとすれば「StrikerS」ではなくその前のエピソードを初映像化するのかもしれませんね。また数年後に公開に漕ぎ着けた時は、また足を運んでも良いかな?という感想を持てたのは良かったかもしれません。
2年後の状況を映しながら流れる田村ゆかりさんが担当するエンディングテーマ「微笑みのプルマージュ」の作詞が松井五郎氏ということで、スッと入って来る詞が演出と重なって印象に残る歌でしたし、その後に流れる水樹奈々さんの歌う主題歌(…って、普通に田村さんの歌でスタッフロールでも良かった気がしますけれど)「BRIGHT STREAM」も、前作を踏襲した感のある良い歌で、これまたしっかりと締め括ってくれました。全体的に楽曲も豪華で、劇場版として盛り上げるのに貢献していたと感じました。
という感じで、想像以上に楽しむことが出来た今回の劇場版。映像メディアになった時にまた観てみようかな、と思います。
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コメント
なのはは、前作でも歌の導入が上手かったですね。
OPは水城さん EDは田村さん というのは無印から一貫してますね。
なにげに、なのはシリーズは曲が多いんですよね。ドラマCDに各キャラの曲もありますし。
自分は映画館が近くにないので行ってませんが、円盤が出たら買うつもりです。(前作はドラマCD付きチケットは買ったものの、住んでる県では放映しなかった。分かってて買いましたが。)
映像の間の事柄は、ドラマCDや漫画で描かれてますが、その辺りもしっかり映像化されたらいいなー とは思っています。
投稿: トウカ | 2012年8月 5日 (日) 16時26分
>トウカさん
トウカさんは「なのは」のコンテンツをそれなりに追いかけているのですね。私は基本的にTVシリーズを観ただけなので、設定や放映外のエピソードは全く知らないため、知っている内容が多い分楽しめる側面があるのはファンならではですよね。それでも、それらの情報が無くても楽しめる映像になっていたと感じる今回は、前作の映画より好みの仕上がりではありました。
主題歌や挿入歌は確かに一貫して色々ありますが、やはり劇中を盛り上げてナンボ、余韻に浸らせてくれてナンボ、という思いが私の中にはあるので、効果的にハマると一気に作品の株が上がります。歌が演出に組み込まれている作品を好むのは、特撮ヒーローモノでも同じだったりします(笑)。
トウカさんは映像メディアが発売されてから視聴されるとのことですが、その時はファンならではの楽しみ方で堪能して頂ければと思います。
投稿: こうたろ | 2012年8月 5日 (日) 18時35分