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2013年2月23日 (土)

b.order『三番目の恋人』観劇

Dscf4035 真田アサミさんを懇意にしている友人からのお誘いがあり、行く事に決めたb.orderの公演「三番目の恋人」。「行こう」と思った最も大きな理由は「真田アサミさんが主宰の一人を務めている」ということ。色々なことへのチャレンジをやめず、地道に沢山のことを糧にして来た真田さんの今に触れられる貴重な機会であると思っての観劇でした。

 会場となる「Theater & Company COREDO」は、乃木坂駅2番出口のすぐ脇で、”会場”というより”バー”という趣で、観劇に来たという感覚は全くありませんでした。入場券も正に”名刺”でして、入場して直ぐ正面がカウンター、奥の扉を潜ると直ぐ脇にはピアノ、部屋の中央に舞台となるテーブル2つ。それを囲うように観客席(といってもテーブル付が多数)が配置。部屋だけ見ると、観客席をも舞台の一部として構成するいわゆる「観劇」とは少し違った空気を楽しめそうだと直感。実際、どんな内容になるのかも全く分からないので、後は開演を待つしかありません。何よりも、「飲食しながら観劇できる」というポイント以上に「えっ!?」と思ったのは、そのメニュー一覧。「全品500円!」と書かれているのは良いとして、ソフトドリンクやシーフードカレーも同一価格!(笑) 昼食を食べずに来れば良かったかな?と思いつつ、折角なのでアルコールを嗜みながらの観劇と洒落込みました。

 開演時間が近づいて来る中、中央のステージに当たるテーブル周辺でテーブルクロスを掛けたり、コースターを置いたりしながら整えている人が一人登場。単なるセッティングをしているにしては「何故今頃?」と疑問を持つと「実はもう始まっている?」という確信めいたものを感じ、そのまま観劇モードへ突入。すると、準備が整ったのか、その整えていた人が口を開き冒頭の挨拶。あまりに自然な立ち振る舞いに、もう術中にハマったかの様にステージに飲まれている感覚がありました。

 間もなく始まった舞台は、バーを経営する店長とそのお店で働くホールスタッフ2名、その店長に背中を押されて結婚したという夫婦、以前そのお店にいた数年振りに会うスタッフの一人とその恋人の計7名が登場する、既に閉店してしまったお店に関わった人達が織りなす、ちょっとドタバタ感がありつつも大切なことが表現されているコメディ劇。

 全ては店長役である島田雅之さんに掛かっていると言っても過言で無かった舞台は、幅3m・長さ10mくらいの舞台を縦横無尽に使ったと言えるくらいにパワフルで、あまりに自然なやり取りが生む空気感、地の利というか店の利(笑)を活かした構成がテンポよく展開して行くことで60分という時間は全く感じさせないくらいに実の詰まった仕上がりで魅せてくれました。
 私が知っている役者さんは真田アサミさんしかいらっしゃらなかったものの(しかも、真田さんが登場するのは終盤なので最初はある意味拠り所が無い状態)、それぞれの役者さんの個性もあって惹き込みは早かったと思います(…っていうか、開演前からある意味惹き込まれていたわけですし(笑))。終盤はノリツッコミレベルのスピード感で怒涛の展開を見せる訳ですが、タイトルでもある「三番目の恋人」の意味が分かるシーンはしっかり時間を割き、最後の最後に「実は四番目だけれど」というオチも含めた、ちょっと意外な人間関係も含めて分かる気持ち良さなど、大掛かりな舞台や派手な小道具など何も無くても、本来人が持つ「表情」「身振り手振り」「声」だけで十分に演劇の面白さが分かるということを改めて感じられる楽しいお芝居でした。ライブと同じで、その大きさは関係なく、表現する側が何を伝えようとしているか、楽しんでいるかをノイズ無しに感じられるか否か。全てはその一点なのかな…と。

 真田アサミさんのお芝居を観るのは2007年の宇宙食堂「銀河系ホームレス」以来。あれから6年近く経ちますが、それまでの経験で培って来た様々なことが芝居を通して輝き放たれている様に感じた今回、友人がずっと応援している理由が分かった気がします。やはり、今も昔も「応援したい」と思う一番の理由は「人として」の魅力に尽きるのだな、と改めて実感した素敵な時間と空間でした。

 この空間を創り上げた全ての皆様へのお礼と、誘ってくれた友人への感謝を以って締め括らせて頂きます。お疲れ様&ありがとうございました。

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