【終了報告】テイルズ オブ エクシリア2 (TOX2) 20130305
こうして「テイルズ オブ」の終了報告をするのは随分と久し振り。それだけでなく、「テイルズ オブ」関連の話題を出すのも随分と久し振りに感じてしまう程、動きが活発な「アイドルマスター」に圧されてしまっている感は否めませんが、私としては「テイルズ オブ」もマイペースに楽しんでいるのは間違いないので、負けない様に時折話題を挿んで行きたいと思います(笑)。
ということで、タイトル通りようやく「テイルズ オブ エクシリア2」のエンディングに到達することが出来ましたので(プレイ開始から2ヶ月半ほど)、その報告を挙げておこうと思います。発売日に購入していたものの、その1週前に発売された「アイドルマスター シャイニーフェスタ」のプレイの区切りがずれ込んで開始するのが半月くらい遅くなり、それからそこそこコンスタントにプレイし続けたつもりながらも、間を空けてしまった事が何度かあって、取り敢えずエンディングに到達したのが今、という訳です(途中、「カナンの地」に行ける様になってからも、クエストやサブイベント等を色々やっていたら更に1週間(時間にして5時間くらい)延びました(笑))。
3/5 23:25、「テイルズ オブ エクシリア2」終了。
最終セーブ位置:86:08、ルドガー:Lv.81、エンカウント数:2816
ラストダンジョン突入メンバー:ルドガー、エリーゼ、ミラ、ガイアス
※この世界を託すガイアスにミラを加えて、回復要員のエリーゼという構成
●全体感
取り敢えずエンディングを終えて感じたのは「勿体無い!」ということ。何が勿体無いかって、「素材は良いのに、遊ばせ方が悪いために食い付きが悪く、最後までプレイする人を選んでしまう」と感じたことに尽きます。
前作ではザッピング的にジュード編とミラ編を1本化してしまった方が絶対に良かったのに敢えて2つに分けてしまった為、片方だけプレイしても話が説明不足であり、ミラ編から始めようものならシナリオとしても気持ち悪く、更には片方だけプレイしてエンディングまで到達したとしても、もう一方のシナリオを遊ばせるだけのパワーが無いという「素材は良いのに調理に失敗した」感が強く残ったので、同じ轍は踏まない様にして欲しかったのに、結果的にはアプローチが違っても同じ感覚が残ってしまいました…。
前作のエンディングから約1年後の世界、エレンピオスがメインの舞台、リーゼ・マクシアとの統合に揺れる人々、クルスニク一族の存在と役割、正史世界と分史世界の位置づけ、前作のキャラ総出演&パーティーイン、…など魅力的な世界観を構築出来ているにも関わらず、それを素直に楽しませる方法(調理)に誤りがあったと感じてしまうのは実に勿体ないです。
固有ジャンルである「選択が未来を紡ぐRPG」とあり、台詞周りが変わるだけの選択や、シナリオ自体を左右する選択は確かにあったものの、それが直接プレイの幅を増やしたり楽しみを増加させた様にはあまり感じられなかったのも残念でした。ただ、自分の選択した道で未来が変わるということで分岐があること自体は「一本道」と言われる和製シナリオ系RPGの中で一つの方向性は示せていた気もするので、これは方法論は別としても今後も「選択」というものは活かし続けて欲しいと思いました。
前作というベースがあるからか、その「遊ばせ方」以外で目立った荒は殆ど無く、遊びやすいゲームではあったと思います。が、私はプレイ初日が11/23であったものの、半月くらい中断する事が何度かあり、強烈にゲームに引っ張られる事が無かったということを考えると、シナリオ系RPGとして重要な要素である「先が気になる」感は少なめだったのかもしれません。
●システム周り
続編ではあるものの細かく色々と追加や変更がなされていますが、プレイを終えてみれば然程の違いを感じることはありませんでした。「それはそれでどうなの?」と思わなくもありませんが(笑)、退化したと感じるものが無かっただけ良いと言えるかもしれませんね。
大きく違うのは「リリアルオーブ」から「アローサルオーブ」に変わったことですが、優先して覚えたいスキルを持つアブソーバーをセットして、フィールド上に点在するエレメンタルコアを取り続けて行くことで、スキル習得順を自分でコントロール出来る、というシステムは然程自由度が高いと感じませんでした。「リリアルオーブ」の方がポイントの割り振りを自分で決めている感覚が高かったので、個人的には成長させる楽しみが減った感じはありました。まぁ、難しい事を考えずにアブソーバーが吸収する属性を適当に変更しながらゲームを進めていれば、いつの間にか全員が標準的なスキルは全て習得出来ているというものなので楽は楽でした。逆に、スキルのセット枠を拡張するのがレベルアップではなく、キャラクター毎に決まっている特定モンスターの討伐数で拡張するため、モンスターを選り好みせずに戦う必要があって万遍なく底上げするのは割と大変でした(まだ満足行くほどスキルをセット出来ていない状態だったりします…)。
親密度という「テイルズ オブ シンフォニア」や「テイルズ オブ イノセンス」で導入されていた主人公と各キャラクターとの友好度を表すパラメータが導入され、それによってプレゼントを貰えたり、スキットが見られたりするのは個人的には良かったです。この親密度でシナリオが変わる訳ではないというのも気楽で良かった点で、私が真っ先にMAXになったのはエリーゼでした(爆)。ちなみに、この親密度がクリア後の隠しダンジョン「無明の霊異」に連れて行ける条件になっているので、プレイの仕方によっては条件を満たしていないキャラとの親密度上げに時間を費やす必要があるので大変かも…。今回、出来るだけ丁寧にプレイをしようと心掛けた為、然程時間を掛けずに(…って、それでも親密度上げは必要ですが、所持しているフレンドドリンクSで)全員が条件を満たせそうです。
ロングチャット中の選択肢が受け応えだけでなく、親密度にも影響する(マイナスになることは無いのは良かった)というのもちょっとしたお楽しみの1つでもあったので、これまでの様にただ見るだけで終わるチャットよりも、参加感があって良かったです。逆に、前作から問題のあったショートチャットは全く改善されておらず(汗)、突如始まるために途中で戦闘になってしまったり、別のイベントで上書きされてしまったり、ロングチャットの様に後々見直す事が出来ない為に、こちらで気を付けるしか策が無いというのはちょっとなぁ…と思います。また、同じことを何度も言うのは(依頼品がレアだから猫に頼もう、風が気持ち良い等)、かなり「またか」と思ったので制限して欲しかった(またはバリエーションを潤沢に用意して欲しかった)です。
ランダムトレジャーに関しては、前作の様に探すのに骨が折れる「アイフリードの秘宝」や「謎の宝珠」の様に、マップ上を事細かに調べ尽くさなければならない様なものも無かったために、気楽にフィールドを周れたのは良かったです。ただ、画面の視点的な問題で獲得出来るのに「取る」こと自体が出来る様にならなかったり(視点を上下に動かすと取れたり)するのは、もう少しやりやすくして欲しかったです(ドリームキャストの「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」を思い出した(笑))。
探さなければならない、という意味で今回追加となった「ネコ派遣」は個人的には良かったと思うのですが、ネコの鳴き声がするのに何処にもおらず、実はマップの反対側の洞窟の中の音が聞こえていたという様なものがあり、その辺りは「マップ上の位置関係」という状況だけでネコの鳴き声を発生させるのは止めて欲しかったです。無駄に惑わされました…(笑)。それを除けば、派遣して素材を色々集められるというのは面倒ではありましたが、「コンプリートする」という要素を入れてくれていたので(しかもトロフィー対象)、自分で目標設定してプレイを重ねられたのは良かったと思います。集めるのも然程難しくなかったのもプラスに働きました(まさか「カナンの地」に猫が居るとは(笑))。
素材と言えば、今回導入された「特注」は前作の「ショップビルド」よりもシステムとして良かったです。前作は各地で全てのショップが共通になってしまった為、街に何も特色が無く無機質な感じだったのが、今回は各街での特色が一応あって、素材で新しいアイテムを作成するという「テイルズ オブ ヴェスペリア」の合成の様なもの(但し、特注アイテム群は全ショップ共通というのが、ちょっと寂しい。プレイする分には楽でしたが)で、素材探しやアイテム図鑑埋めの動機づけが連動するのは良いですね。
そしてメインとなる戦闘システムですが、前作とくらべてストレスが無くなって「テイルズ オブ ハーツ」並みの軽快さと、「テイルズ オブ ヴェスペリア」並みの爽快さが融合した様な楽しさがありました。前作は処理落ちが目立ったり、共鳴におけるリンクアーツに色々と制限があって組み合わせを考えなければならなかったのですが、今作は「取り敢えずどんな組み合わせでもリンクアーツは発動する」という変更が加わったので、「発動技のバリエーションを考えなければ、何でもリンクアーツは出せる」というものになりました。これは思ったより爽快で、リンクアーツのチェインが5以上なんていうのは当たり前なくらいに繋げて行ける様になりました。「ヴェスペリア」におけるフェイタルストライク並みに楽しんだ様に思います。
また、秘奥義も出しやすくなった様に感じたのは、スキルの設定によりリンクアーツからでなく、通常奥義からの発動(近年の「テイルズ オブ」の標準的な仕様)が出来るようになったり、共鳴時は相手の秘奥義も出せる(L1押下しながら○長押し)というのも楽しさに繋がっていました。というのも、これまでは自分の操作キャラの秘奥義しか出せなかったので、色々見るには自分で使わなければなりませんでしたから、共鳴さえしていれば誰の秘奥義でも出せるのは手軽で楽しかったです。
逆に、ルドガーのアクションとして「双剣」「ハンマー」「双銃」の3つを持ち替えるというものや、骸殻(変身)という仕様は色々詰め込み過ぎている感があり、極力使う様に心掛けていたからこそ使った(特に弱点を狙うことに使用する武器が紐付いていたので、そちらは必然的に多用することになった)ものの、普通のプレイでは武器を連携中に替えたり、骸殻を使うタイミングが分からなかったり(使える時に使えば良いのでしょうけれど)、やれることとやらなければならないことと自分の技術とのバランスが今一つ取れていなかったかな…と感じました。まぁ、自分のスキルに応じた楽しみ方が出来れば良いので、それだけ色々なことが出来るというのはゲームとして凄いことなのかもしれませんが、その有効度が然程感じられなかったのも事実でした。
前作は「マップアクション」として売り文句の1つになっていた「立体的なマップ」での上り下りや穴潜りなどは、今回「標準仕様」として特に謳われなくなり(笑)、新規に追加されたマップでもあまり立体マップが増えていないことを見ると、それほど評判が良かった訳ではないのかもしれませんね…(笑)。私も「キジル海瀑」や「バーミア峡谷」、「サマンガン樹界」「リーベリー岩孔」は面倒で嫌いでした(ギガントモンスター討伐やクエストのために行く必要があると「えー」と思ってしまうくらいです)。
今作で最も肝と言って良い「借金返済」と「キャラクターエピソード」について、私はあまり賛成出来ませんでした。特に「借金返済」は、ある意味「最悪」というシステムでした(苦笑)。逆に「キャラクターエピソード」は、その存在自体はとても良かったですし、「テイルズ オブ レジェンディア」までは行かないものの、各キャラクターへの理解や思い入れも深まる要素にはなりましたからその点は文句無しなのですが、いかんせんエピソードが挿入されるタイミング(プレイのさせ方)に問題があると思います(その全てに問題がある訳ではありませんけれど)。
先ず「借金返済」について、何が駄目かと言うと「ノヴァによる取り立て」が駄目でした。ガルドが溜まり始めるとすかさずノヴァから連絡が入り、ガルドを取り立てられる。その為、律儀に返し続けるとガルドが全く貯まらずにアイテムや装備なども全然購入出来ない始末。私は初めてクロノスと戦闘をするタイミングまで初期装備のまま進む羽目になり、クロノスの余りの強さに「こんなの強過ぎないか!?」と思ったくらいです(苦笑)。もう少し取り立てのサイクル(というか額面)を弛めてくれれば大分印象が変わると思うのですが、このバランスは私の中では「最悪」でした。
シナリオの軸として序盤は「借金返済」が組み込まれている為、何か1つクリアしたら借金返済期間があり、その合間にキャラクターエピソードをこなして次のメインシナリオへ進むという流れは、メインシナリオがしょっちゅう分断される流れとなり、折角惹き付けられる物語も水を差されてしまい、結果自分のテンションが上がらずダラダラとしたプレイになってしまう…というのが私が今回プレイ期間が長くなった要因でもあるので、この辺りはもう少しなんとかして欲しかったのが正直なところ。
キャラクターエピソードは、メインチャプターを進めるにはプレイせずとも進められる仕様なのですが、「テイルズ オブ エクシリア2」の物語を楽しむ上で、この仕様はどうなのだろう…と感じます。前作もそうでしたが、きちんと物語を楽しませたいのであれば、しっかり漏らさず遊ばせるべきだと思うので、こうした「やらなくても良い」という選択が出来ることは個人的には×。一応、キャラクターエピソードをクリアしていると、メインエピソードでボーナスシーンが観られる様になっているものの、もしキャラクターエピソードを無視して先に進めた際にそのボーナスシーンが観られないことを考えると、キャラクターエピソードの遊ばせ方には疑問が残りますね…(2周目からは飛ばせるというなら今のシステムでも問題無いと思いますが)。
クエストとして色々な依頼をこなすというのは、ベースに「借金返済の為」というものがあるものの、まぁ普通に楽しめるレベルではあったので良かったとは思います。ただ、赤字でないものは延々と出て来る(しかも、同じフィールドに関する依頼がバラバラに出たりするので、とても効率が悪い)のはちょっと嫌でした。特に嫌いなフィールドでの討伐依頼はゲンナリしました(笑)。また、称号として届いていないものが依頼リスト上に出て来るのは意味が無いので、この辺りも少し考えて欲しかったですね。それでも、変なタイミングで発生するサブクエストの存在を気にせずに、常に赤字のクエストをクリアし続ければ漏らさず進めるというのは良かったです。
討伐系クエストでは、ランダム出現の各色バキュラ退治も含めて、フィールドの切り替わり部分を往復して討伐することも多く(何故か、討伐依頼を受けたモンスターの出現率が異様に減ると感じるのは気のせい?)、完全に作業と化していた印象が強く残っているのも「楽しんでいる」とは言い難い気もするので、もう少し内容にバリエーションがあっても良かったのではないかと…(基本、討伐とアイテム納品しかないので)。
「テイルズ オブ エクシリア」の続編ということで、色々な部分が使いまわされているかと思いきや、これだけ色々な箇所に手を加えられているという事を考えると、その点に関しては良し悪しは別にして(笑)拍手を贈りたいですね。
●ビジュアル
特別前作から「綺麗になった!」「ここが凄い!」という部分は無かったものの、前作で行けるところはほぼ丸々行ける訳ですし、分史世界の描き方や、同じフィールドでもイベントに応じて視覚を変化させている(吹雪になったり、砂嵐になったりするとそれだけで印象が変わる)のは「へぇ」と思いました。街などの雰囲気も、前作より無機質感が減った気がするのは、話しかけられる人が多くなった様に感じたからなのかもしれませんね。
術技のエフェクトなども派手で、繰り返しプレイすることになるRPGの戦闘に華を添えるだけでなく、手軽に色々なことが出来るという「テイルズ オブ」の肝として進化を続けて来たリニアモーションバトルシステム(LMBS)の一つの到達点と言っても良いのではないかと。勿論、好みは分かれると思いますが、「適当にやっていても楽しく、突き詰めれば突き詰められるだけのシステム」であることは誰もが感じられることかもしれません。
アニメーションパートは要所要所を彩っており、必要最低限とは言えクオリティの高いものが用意されていました。ゲーム中のビジュアル自体が相当なクオリティを持っているので、特にアニメーションに拘らずとも印象を残すドラマを演出出来ていましたし、ゲーム画面中で演出出来ないものをアニメーションで再現するという手法が確立されたのだな、と改めて感じることとなりました。
●音楽と役者陣
いつの頃からか多様なシーンに応じたBGMが付く様になり、「テイルズ オブ」として潤沢に用意された楽曲群は、それぞれのクオリティの高さは分かる反面、そのシーンを彩る強烈に印象付いた曲というのが少なくなりつつある様に思えます。これは今作に限らず、最近の「テイルズ オブ」がその傾向にある様に思え、サントラCDはディスク4枚組という大ボリュームでありながらも、シーンを強烈に思い出す曲が意外に少ないことを感じます。それでも、今作は前作から耳に馴染んだ楽曲がある中で、きちんと続編である意識を持った新曲群だったと感じることは出来ました。特に主題歌「Song 4 u」のアレンジ系は、ゲームでのラストバトル近辺の演出の印象もあって胸が熱くなりました。「証の歌」のバリエーションもしっかり印象付いていて、改めて「主題曲」の存在とその派生曲の真価を感じることとなりました。アニメーション作品でもそうですが、潤沢に沢山曲があれば良いというものでなく、しっかりシーンに根付いたものだったり、作品を象徴するテーマ曲のバリエーションだったりがしっかり創られている方が曲数が少なくても感動は大きくなると思うので、大作だからと楽曲数に拘るのではなく、少ない曲数でも強烈な印象を残す方向も忘れないで欲しいです。
今作は基本的に前作に登場した殆どのキャスト(キャラクター)が登場しています。新たに追加された主要キャストも若手・中堅・ベテランと程よいバランスで配置され、作品に生命を吹き込んでくれたと思います(特に前作登場のキャラ達は、そのちょっとした成長振りが演技に乗っていてとても良かった。唯一の演じ分けが必要だったミラ役の沢代みゆきさんの演技は本当に素晴らしかったです)。ただ、折角の主人公であるルドガーが殆どしゃべらないことに違和感があり(一応、無口である設定はあるものの)、その点だけが残念でなりませんでした。近藤隆さんはもっとしゃべりたかったのではないかと…(それ以上に息遣いだけでの演技は大変だったことでしょうね)。
その他、伊瀬茉莉也さん演じるエルの存在も、少女の持つ背伸び振りや過酷な運命を背負っての感情の動きをしっかりと演じてくれ、最後までその役割を担ってくれたことや、大川透さんの演じるユリウスの優しくも厳しい信念ある言動をしっかり認識させる演技で心動かされましたし、磯部勉さん演じるビズリーも登場シーンの数に比べて存在感の大きさや物語の厚みを出す演技も凄かったですし、遊佐浩二さん演じるリドウの狂気じみた言動も場面場面で最高のアクセントになっていたと思います。
役者陣の適材適所振りは、やはり「テイルズ オブ」の16年を積み重ねるだけのことはあると思いました。この適材適所振りは「ルナ -エターナルブルー-」並みだと、私は感じていたりします(笑)。
●キャラクターと物語
前作から約1年という世界で、ビジュアル的にも変わった前作の登場キャラ達が現在どの様な立ち位置に居て、何を成そうとしているかという部分を「キャラクターエピソード」として本編を進めつつも挿入されるのですが、これがそれぞれなかなか良い物語を紡いでくれたと思います。前作では敵となったガイアスやミュゼの個性が楽しめるというのも本作ならではで、その点も嬉しかったですね。
ジュードは「源霊匣」の研究者、アルヴィンはユルゲンスと商人を、レイアは新聞記者、ローエンはガイアスの宰相、エリーゼは学徒などそれぞれの道をそれぞれの想いで進んでいる訳ですが、このキャラクターエピソードは、それぞれ漏らさない様にプレイすれば(ミュゼのぶっ飛び加減も含めて(笑))とても良いシナリオばかりで、特にローエンのタイムカプセルの話や、ガイアスの”アースト”としての心情を描いた話、エリーゼやレイアの分史世界での話(ジャオやアグリアと歩む別の未来)は個人的にとても好きなエピソードでした。前作、あまり好きになれなかったイバルも、今回「にくめない奴」に昇格し、「エクストラエピソード」での役所など好印象に映ったことは良かったですね。
ちなみに、1年後のキャラクターとして最高にお気に入りなのはエリーゼ。前作では陰のあったこの娘も、年相応の明るさと可愛らしさが出て、より魅力的に進化。反則レベルの可愛らしさで、私が珍しく(?)心揺さぶられたキャラクターです。でもイチオシなのは前作同様ドロッセル(笑)。今作は活躍が少なめでしたが、ドロッセルととエリーゼは私の中で2トップとして君臨しています。
新キャラの印象はキャストの皆さんの力で、それぞれとても心に残ったのですが、それでもやはりルドガーのしゃべらなさ加減は違和感を覚えます。自分が選択した方の台詞をしゃべってくれればまだしも、選んだことがしゃべった事と同義になっているシステムなので、そこは本当に勿体無い。ゲームのイベントシーンに声優さんの演技が付かないゲームでも無問題の私ではありますが、他のキャラクターがバンバンしゃべっている中、ルドガーだけが終始無言というのはやはり変です。本当に何故こうしたのやら…(苦笑)。それでも、ユリウスとの対決部分は大きな感動を生んだ訳ですし、「時歪の因子」化しつつあるエルを救う決意、クルスニク一族の呪縛を解き放って未来に繋げる選択をする部分もこの作品らしい結末と感じることも出来たので、何だかんだ言っても概ね満足はしています(スタッフロール最後の全員勢揃いの写真(っていうかイラスト)の中央に描かれた笑顔のルドガーとエルがアップに映されるところは、色々な想いが溢れて目頭が熱くなりました)。最後に成長したエルの姿を観れたのも嬉しかったですね。
本編の中では、先に述べたユリウスとの対決部分やラストの印象が強く残るものの、中盤で分史世界のミラと正史世界のミラが入れ替わるところも強い印象を残しています。前作では終盤部分も含めてこうしたドラマチックさが少なかったので、今回は序盤のダラダラ感を超えられさえすれば、(借金取り立てに追われるのが嫌でも)大いに楽しめると思います(勿論、前作をプレイしているに越したことはない)。そういった感想を持つからこそ、冒頭に述べた「勿体無い」という思いは強くなってしまいますね…(前作もある意味「勿体無い」と感じただけに、もう少し何とかして欲しかったです)。本作も含めて、「テイルズ オブ エクシリア」の世界観やキャラクター達は結構気に入っています。
ちょっと話が逸れますが、エルの背負っているリュックが「バラデューク」のパケットだと気付くのに随分掛かりました(汗)。気付いたのは、リュックに付いているキーホルダーが「バラデューク」のプレイヤーキャラであることに気付いたからであり、デザインだけでは気付けなかった自分が悔しいです(笑)。
●その他
プラチナトロフィーへの道のりは、内容を確認する限りではかなり大変そうですね…。というのも「やり込み」と言えば聞こえは良いものの、「各キャラとの親密度を上げる」「各キャラのメイン技を規定回数発動する」など、前作にも増して「作業」が多くなっていると感じるからです(苦笑)。これまでの実績系では「テイルズ オブ ヴェスペリア」が比較的バランスの良い課題が多かったと感じましたが(「シークレットミッション」は除く(笑))、”やり込み”は”作業”ではないので、その辺りもっと「楽しく遊ぶ」ということを基準に設定して欲しいなぁ…と思いました。まぁ、それでも一応プラチナトロフィーを獲得すべく頑張ってみようかな?とは思っています。今のところは(笑)。
今回、プレイしながら気付いた事を書き溜めていた訳ではないために、ざっくばらんに書いてしまったので、これが書きたい事が全て書けているか分かりませんが(汗)、取り敢えずの区切りとして所感を残しておきます。これで攻略記事閲覧や攻略本読みもようやく解禁です(笑)。
一応のエンディングは迎えた訳ですが、クリアセーブデータをロードして出来ることが色々あるはずなので(マップ上で「後で来てみて」と言われたところも多いですし、隠しダンジョンだけでなく闘技場もまだ何もやっていませんし、ギガント討伐も残っていますし、借金も返済しきれていない)、そちらをある程度プレイしてから「テイルズ オブ ハーツR」をプレイしたいな、と思います(気が付けば、今週発売だし!(汗))。昨年発売日に購入しておきながら未プレイの「テイルズ オブ イノセンスR」もあるし!!(激汗)
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