「ヴァンパイア リザレクション」発売
「ストリートファイターII」から始まった対戦格闘ゲームのブーム。その波に乗るように人並みにプレイはしたものの、どちらかと言えばコンシューマ機でのプレイがメインステージの私にとって乱入台に入って腕試しなんていうことは有り得ず、仲間内での切磋琢磨で十分楽しんでいた時代。そんな中で業務用で心動かされたのが、映像美と個性的なキャラクターに加え、練られた操作系と対戦バランスで虜になった「ヴァンパイアハンター」です。
当時「ヴァンパイアハンター」は、移植を待つつもりでビデオCDソフトを購入して映像を楽しんだりしていたのですが、観れば観るほど移植を待つことが出来ず、更にはその時のコンシューマハードでは完全移植は難しい(無理)だろうとの判断も手伝って、私を「業務用基板」の趣味に走らせた(しかもまだ絶賛稼働中の、中古とは言え決して安くない本物を購入させた訳ですから)、思い出も思い入れも深いゲームです。恐らく、全キャラ使って楽しんだ対戦格闘ゲームは後にも先にもこのゲームだけでしょう。業務用購入費用は楽勝で元を取ったと思うくらいに遊びに遊んだ(笑)。
最初に業務用基板を購入したのですから、その後何に移植されたとしても不要かと問われれば”否”。結局、自宅で楽しむ分にはそれで問題無いのですが、手軽に楽しむという意味では移植版に敵うはずもなく。時代が進むごとに多少の違いはあったとしてもほぼ”完全移植”も普通になって、業務用を持ち出さずともしっかり「ヴァンパイアハンター」を味わうことの出来る環境が出来て行きました。所有しているどのコンシューマ機も直ぐ遊べる環境にしている私ではありますが、その都度最新ハードで発売された「ヴァンパイア」の一連作品(業務用の「ヴァンパイアハンター」「ヴァンパイアセイヴァー」の他、セガサターン版「ヴァンパイアハンター」「ヴァンパイアセイヴァー」、ドリームキャスト版「ヴァンパイア クロニクル for Matching Service」、PSP版「ヴァンパイア クロニクル ザ カオス タワー」、PS2版「ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション」まで)を手にし、そしてまたそこにプラスされたのが、今回PS3用としてHD化された「ヴァンパイア リザレクション」です。
今回、たまたま目にした「数量限定、先着でPremium Sound Track付」ということでカプコン直販を利用。届いたものにはクリアファイルも同梱されており、定価+送料ということを考えても直販利用で良かったなと思いました(確認したら既に在庫無しになっていたので、早めに予約して良かったかな)。
で、その「Premium Sound Track」ですが、収録トラック5つのうち3曲は「リザレクション」本編で使用されているタイトル画面やメニューでの楽曲がそのまま収録されているもの(フェードアウトが酷すぎ)、残りの2つは「ハンター」と「セイヴァー」のゲーム中BGMをメドレーで繋いだものという(12分と15分)、聴いてみて然程有り難味のあるものではありませんでした…(苦笑)。
気を取り直して(笑)「リザレクション」本編へ。パッケージに封入されているマニュアルはペラペラで基本的なことしか載っていない(キャラクター一覧やコマンド表などは一切無し)。プレイしてみると、不思議なメニュー体系になっていて、「ハンター」と「セイヴァー」はSELECTボタンで切り替えるというもの(常に切り替えられるからか、双方オープニングデモ無し…(涙))。その他も文字は大きいのに操作が分かり辛い(苦笑)。取り敢えず、やり慣れた「ハンター」をプレイ。
確かにHD画質(…といってもドットがハッキリ分かるくらいのクッキリ感という意味で。巷にで言うHD化とは違う気はする…)ではあるものの、キャラ選択のグラフィックが無駄にリアルになっていて、オリジナル画面の単純なるHD化ではない。しかも、BGMがループする度に一瞬の間が入ってとても気持ち悪い。更には原曲と同じBGMはQサウンド感が全然無いので広がりを感じない。取り敢えずパッドでプレイしてみたものの、同じパッドでプレイしたPS2版「ダークストーカーズ コレクション」の方がしっくり来ていた…など、お世辞にも「良い出来」とは感じない残念さがありました(涙)。
一人プレイ時は、通常のアーケードプレイをしながら「ES必殺技を出す」「EX必殺技を出す」「移動起き上がりをする」など、数々の条件項目をクリアして経験値を得て隠されたギャラリーを開けて行くことが出来るので、一応目的を持ってプレイすることは出来ます。また、オンライン対戦も可能になっているので、自宅に居ながら当時の対戦気分も味わえる様で、その点はまぁ嬉しいと言えますかね(逆に言えば、ネット対戦が出来ることしか売りが無い気が…)。
よくよくスタッフクレジットを確認すると、カプコンU.S.Aで統括して海外開発したものということから、逆輸入ソフトだったのだな…ということが分かり、この仕上がりの荒削りさ(拘りの無さ)に納得してしまいました。ちなみに、「ハンター」をプレイした後、「セイヴァー」もプレイはしましたが、感想は変わらず…っていうか、本当に「ハンター」と「セイヴァー」が収録されているだけで、「セイヴァー」側ではフォボスもパイロンも使用出来ないという、セガサターン版「セイヴァー」の様に(「ハンター2」「セイヴァー2」を統括した)完全版という訳でも無い、良く言えば「忠実」なのでしょうけれど、その「忠実」の意味するところに疑問を(HD化の意味を取り違えている?と)感じてしまうのは駄目ですよねぇ…。
ということで、楽しみにしていた割には手応えを感じるに至らず(汗)、結局「本物が一番」なのは間違いないものの(笑)、移植版ならば現時点では「ハンター」ならPS2、「セイヴァー」ならセガサターンが一番良いと感じる結果となりました。これを機に、「ハンター」をあまり経験していない友人達に広めようと思っていたのになぁ…。価格が安いのが救いではりますが、本質は「ヴァンパイアハンターがHD化された」ことにある訳であって、安いから購入した訳ではないですから、やはりこの出来は残念でした。
| 固定リンク
「ゲーム」カテゴリの記事
- 随分前から棚上げしていたアーケードゲームのプレイ環境アップデート実施(2020.07.18)
- 【終了報告】英雄伝説 閃の軌跡II 20150922(2015.09.22)
- 副業(笑)が忙し過ぎて、全然余裕の無い生活が続く…(2014.05.01)
- 【終了報告】英雄伝説 閃の軌跡 20140506(2014.09.23)
- 【終了報告】英雄伝説 碧の軌跡 20140103(2014.01.03)
コメント