「山崎エリイ First Live 2017 "Teenage Symphony For You"」参加
これまでずっと、”何となく知っている”という印象だった山崎エリイさん。そんな彼女がソロでアーティストデビューしてから初のライブである「山崎エリイ First Live 2017 ”Teenage Symphony For You”」に参加し、今はその余韻に浸っています。そんなエリイさんに最初に興味を持ったのは、実は3年近く前のお話。こうして1stライブに辿り着くことになるなんて当時は思わなかっただけに、「何かご縁があるのかも」と今では思っています。
■山崎エリイさんとのご縁
初めて山崎エリイさんの名前を知ったのは、「アイドルマスター ミリオンライブ!」で矢吹可奈を演じる木戸衣吹さんからの流れでユニット”every▽ing!”の存在を知った時。いぶちゃんは同郷であることも含めて自分の中に強烈に存在感を高めていたものの、”every▽ing!”というユニット活動にはあまり興味が湧かずに居て、CDリリースなどでそのビジュアルを目にする度にいぶちゃんの傍らに居る山崎エリイさんには「綺麗めのお嬢さんだな」くらいの印象を持つ程度で終わっていました。
そんな中、同じ様な流れで存在を知った伊藤美来さんからの流れで辿り着いたStylipS、そして派生したPyxisに声援を贈る様になった頃、丁度Pyxisのお二人がゲスト出演するという「メゾン・ド・イーコエ」というネットラジオのイベントがあって参加。その番組枠内に山崎エリイさんの冠番組があり、レギュラーメンバーとして出演してくれたことが初めて動き喋る彼女を見る機会となりました。本当に偶然でしかない(あくまで目的はPyxisであり、知っている出演者も多かったことで興味が湧いたことで参加を決めたに過ぎない)このタイミングではありますが、折角の機会ですから”山崎エリイ”という人をちゃんと知ろうということで。
イベントで見た山崎エリイさんは、写真等で見る印象とは全然違っていて、物腰柔らかくてフワフワしている感じで、良く笑ってとっても可愛い。そして、ライブコーナーで聴かせてくれた歌声はとても伸びやかで可愛さとは違う熱量も感じ、自分の中に彼女の存在がちゃんと根付くイベントになりました。ちなみに、この時彼女に感じたのは「(存在として)釘宮理恵さんを継ぐのは山崎エリイさんだ」ということ(笑)。
その後、松戸で開催されたホリプロ主催の「Anisong Ichiban!!」というライブイベントに参加する機会があり(出演者の顔ぶれで参加を決めましたが、田所あずささん目当てという感じではありました)、ここでも山崎エリイさんの歌を聴くことが出来、”ライブ”という形式になった時の彼女のパフォーマンスを体験することが出来ました(ここではロックな曲を聴けて新たな一面を見ることが出来ました)。同期のホリプロメンバーである大橋彩香、田所あずさ、Machico、木戸衣吹といった「アイドルマスター」組が多く出演する中で、個性が埋もれない世界観をキチンと持っていることが分かり、”every▽ing!”としてだけでなく”山崎エリイ”としても唄う機会が増えたら聴きたいな、と。
それから、”every▽ing!”としての活動では、友人の代理で急遽1stライブに参加したり(かなり凄い現場を体験)、アニサマ2015での勇姿を見守ったり(主目的は田所あずささんでしたが)している中で、エリイさんのソロデビューが発表されて「おぉ、とうとうソロ活動か。ちょっと楽しみ!」と思いつつ、あまりそこに気に掛ける余裕が無いまま月日が流れ、気が付けばエリイさんの1stアルバム発売が目前に迫っていました。結局、アルバム自体買いはしたものの聴く余裕が殆どなく、発売記念イベント等もタイミングが合わずにソロデビューを直接お祝いする機会は失われ「こういうご縁なのかも」と、何となく距離が置かれてまた日が流れて行きました。
色々な事に追われて余裕が無かった2016年の反省から、2017年は「聴きたい音楽をちゃんと聴く」ということを自分のテーマに掲げ、それまで全ての中心にあった「アイドルマスター」(というより「シンデレラガールズ」)の比重を落とし、新しい曲との出会いを優先。その第一歩が”every▽ing!”の結成2年の集大成的アルバム「Colorful Shining Dream First Date▼」となり、初めてのevery▽ing!のCD購入&発売記念イベント参加。ここで初めて近くでいぶちゃんとエリイさんを見て、とても短い時間ながらお話しすることも出来た。同時に1stフォトブックも発売され、二人のことを少し深く知ることも出来た。ここから弾みが付く…とはならず、優先順位の高いもの(アイマスの765、SideM、ミリオンの各ライブに加え、田所あずささんのライブもあった)が目白押しで、エリイさんどころかevery▽ing!もリリイベ参加のために準備して終わってしまった状況でした。
そんな中で「every▽ing!活動休止」と「山崎エリイ1stシングル発売決定」「山崎エリイ1stライブ開催」という3つのニュースがあって、「今後は活動を見守って行こうかな」と思った矢先のevery▽ing!活動休止は(卒業ライブ開催も併せて発表されたとは言え)少なからず寂しさを覚えたものの、エリイさんの1stシングル発売&1stライブ開催というのは未来を思い描けるものでもあったので、それぞれを自分の出来る形で見守って行こうと、その決意表明としてevery▽ing!のFCに入会(今更!)。無理やりご縁を招き寄せたとも言えるその恩恵もあってか、エリイさんの1stライブのFC先行申込に当選し、無事参加が確定。1stシングルも発売記念イベントの参加券を取得して参加確定。後は、1stシングル発売と1stライブの当日を待つのみ! 自分の中ではずっと燻っていたと言えるくらいに珍しく長い(?)潜伏期間を経て、エリイさんとevery▽ing!への明示的な応援がこうして始まりました。
■ライブに向けて
結局、エリイさんのライブに向けて準備を始めたのは開催1週前から(汗)。思ったより準備をする余裕が生まれなかったものの、その1週間は集中力を高めて本気で臨みました。途中、田所あずささんの新譜リリースがあったので少しだけ寄り道しましたが、そちらは1日しっかり楽しんでしっかりと”エリイモード”に復帰。悔いを残さないように全力で準備を続けて当日を迎えました。
準備としては1stアルバムを聴き込み、1stシングルを聴き込み、それぞれがリリースされた時のインタビュー記事を読んだり、ミュージックビデオを観たりと普通の内容ではありますが、その時々を通過している割には気持ちが追い付いていなかった為に全てが新鮮。そして、今更ながら「エリイさんのポテンシャル、凄い!」という衝撃を受けました。
1stアルバムは曲数こそ11曲と決して多くは無いものの、エリイさんの持つ雰囲気からは想像出来ない挑戦的な楽曲がてんこ盛りで、田所あずささんの2nd.アルバム「It's my CUE.」を初めて聴いた時と同じくらいの”本気”を受け止め、各楽曲の完成度に驚くばかりでした。80年代を彷彿とさせる音作りにも拘りを感じられ、それぞれの楽曲に応じて表現が変わる歌唱、息遣いにすら熱量を感じて背筋がゾクゾクします。
その1stアルバムから半年ほどでリリースされた1stシングルは、更なるステップアップを感じる挑戦的なものと自ら作詞をして表現したものが収められ、これまた手応えのある2曲が加わったことが1stライブへの期待を更に高めてくれました。
インタビュー記事では、その時々のエリイさんの想い、拘り、チャレンジなどが語られていて、読み終えた後でまた各曲を聴いてみると楽しさが膨らみ、どんどんスルメ化して行きます(笑)。それに「全部、キミのせいだ」と「十代交響曲」のミュージックビデオ効果も加わり、静かにテンションも上がって行きます。恐らく、少しずつ”山崎エリイ”という熱に冒されつつあったのだと思います。だからなのか、ライブ4日前にアップされた「皆さんと一緒に踊りたい」ということで「Zi-Gu-Za-Gu Emotions」の振り付けレクチャー映像を観てかなり食らってしまい(^^;、振りを覚える目的は果たしているのに何度も観てしまう始末。”癒し”って、こういうのを言うのかもしれません。
■ライブ当日
快晴! 外で行われるイベントでないにしても天気が良いのは嬉しい。少し風が強いけれど、清々しい天気は絶好のライブ日和。
ライブグッズの事前販売が14:00からというのは知っていたものの、気張るつもりは全く無かったので、あまり早く行っても現地で時間を持て余すだろうと15:00過ぎくらいに到着するつもりで行動開始。1stライブということで、エリイさんの創るライブ空間というのが全く分からないものの、会場は座席付きだし、インタビュー等で「ゆったり楽しんで」と話されていたので汗だくになる様なライブでは無さそう。なのでグッズ定番のTシャツやタオルなども購入を迷ったのですが、グッズ紹介動画も投稿されて嬉しそうに紹介するエリイさんは可愛かったし(*^^*)、折角の1stライブですから記念アイテム的に買っておこうかな…と現地に到着すると、並んでいる人は誰もおらず楽勝ムード…と思いきやTシャツやパーカーは売り切れているサイズが結構あって焦りましたが、自分のサイズはまだあったので無事にミッション終了。開場までの時間は近くの休憩スペースで、ライブ前最後のおさらいタイム。
開場時間が過ぎ、入場も開始されたので列に並んで程なくして入場。ドリンクチケットを交換して(水だけでなく、コーラやオレンジジュースがあったのはファン層やライブ形態を反映してのことなのかも)、フラワースタンドを一通り眺めてから座席へ。
会場である「恵比寿ザ・ガーデンホール」は、2004年に千葉紗子さんのライブで訪れて以来ではあるものの、会場の印象が全く無いために懐かしさはゼロ(汗)。後方は段々になっていて見やすそうだけれど前方はフラットで椅子設置。自席はフラット面の最後列右端とちょっと微妙な位置かな…まぁ、どの席だろうと楽しめればそれで良し!
客入れBGMがクラシック(知っている曲だったけど失念…)というのがエリイさんらしく、声優アーティストのライブに来たという感覚はゼロ(笑)。ステージセットは舞台中央に大木の様なモチーフがドーンと構えているだけのシンプルなもので、そのセットも含めて「劇団の舞台を観に来たみたい(「クロジ」の公演に来ている感覚に近い)」というのが最初に抱いた感想でした。もしかしたら既に演出に飲まれていたのかもしれませんね。
入場ペースが遅い感じがしたので定刻開演は難しいかもと思ったら案の定。それでも10分押しで場内暗転・開演。1stライブということで、どんな感じなのかちょっと緊張。
オープニングは専用楽曲で「全部、キミのせいだ」と「十代交響曲」のフレーズが登場するオーケストラアレンジが施されたものが流れ、暗転した舞台中央に歩みを進める女性が一人…。勿論今日の主役、山崎エリイその人! 曲が終わるとステージにスポットが当たって始まったのは「全部、キミのせいだ」。座ったままで行くのかな…と思いきや、パラパラと立ち上がる人が増えて結局総立ち。エリイさんもホリプロ所属のアーティストなので、サイリウム禁止、MIX禁止などのルール下で観客側がどんな反応をするのか、というのを探るまでもなく割と予想の範疇。「全部、キミのせいだ」の歌詞を客席に振ったりする光景もあって、特別構えることもなく普通に楽しめば問題無さそうだな、と一安心。とにかく嬉しそうに楽しそうに歌うエリイさんに、こちらもつられてウキウキ気分に(^^)。
開幕が「全部、キミのせいだ」で来たから、アルバムに沿う流れで来るかな?と思っていたら、いきなりその予想を蹴散らす様に「Lunatic Romance」が続く! 1stアルバムの中でもエリイさんの表現力の1つを強烈に印象付ける1曲でもあるこの曲が開幕間もないこのタイミングで来たことにちょっと焦りました。心の準備が整いきらないまま突入した「Lunatic Romance」でしたが、スタンドマイクを使って片手にはタンバリンを持って歌う姿に完全に虜。1曲目とは全く世界が異なるパフォーマンスにシビレました。
そして「空っぽのパペット」ではまた違う顔を覗かせるパフォーマンスを披露。何て鮮やかに表現を変えて来るのだろうと、自分の視線はエリイさんに釘付け。派手さは無いものの、しなやかに振るう腕に歌声と表情を加え、ステージを大きく使って観客席側に想いを伝えようとする感じは、これまで自分が見て理解して来た彼女そのもの。3曲目にして、こうして参加出来ている喜びを感じられるまでになっていました。
開幕3曲連続披露を終えてのMCは、もう楽しくて仕方がないという感情が言葉の端々に現れていました。声が弾んでいるとかではなく、こみ上げて来る喜びについつい笑ってしまっているのが分かる様なトークに、こちらも自然と嬉しくなっちゃう。参加してくれた人たちにどこから来たかを訪ねる場面では「東京ら辺から来た人」は良いとして、「北海道ら辺から来た人」「大阪ら辺から来た人」「九州ら辺から来た人」「その他の人」というざっくり質問はエリイ流とでも言えば良いのでしょうか(笑)。
その他にもライブタイトルの話やステージセットの話もあって、タイトルは「自分が十代最後ということ、1stシングルのタイトル曲から"Teenage Symphony"を取り、「全部、キミのせいだ」の「せいだ」というのは「お陰」という意味もあって皆さんへの感謝を伝えるための"For You"を付けました」との解説に「奇をてらわず真っ直ぐなのが良いな」と思いましたし、ステージセットを「森の奥」をイメージしたという解説の中で中央の大木モチーフのオブジェを「忌々しい雰囲気」と表現して訂正したりするところに彼女の人柄が垣間見えた気がします(笑)。それと、冒頭のライブイントロは「全部、キミのせいだ」と「十代交響曲」のBPMが同じだったから繋げられたとのことでした。
唄い終えた3曲についてそれぞれの想い出や演出的なことを語ってくれたのも印象的で、「全部、キミのせいだ!」を返してくれて嬉しかったとか、カッコ良くタンバリンを鳴らすのが難しくて特訓したとか、完全に通常運転のエリイさんのトークで会場中が和やかな空気に包まれていました。
「ゆったりした気持ちで聴いて欲しいので、座ったままで」と促して始まったのは「ドーナツガール」。個人的にお気に入りの1曲だったので聴けるのを楽しみにしていましたが、コーラス部分を一緒に♪Sweet Sweet Donut Girlとか口ずさんでいるとステージ上のエリイさんが仰天行動。何と、ステージを降りて客席側通路を歩きだしたじゃないですか!? 過去にそういうライブは他のアーティストで経験していますが、この規模の会場でそれを体験したことはありません。「テイルズ オブ フェスティバル」とかで、演者の皆さんが客席側に突如出て来て近くを通ったこともあるので、その行為自体驚愕するほどのことでは無いのですが、今回は不意打ちで驚きました。し・か・も、真っ直ぐ歩いて来て客席中央付近で止まって歌っていたのも束の間、今度は曲がって自分の席の方に歩いて来るじゃないですか!! どんどん近づくエリイさん。真横を通る時に微笑みかけて来たエリイさん。通り過ぎて(と言っても2m先くらいの直ぐの場所で)ちょっと高い台の上に乗って沢山の人に微笑みかけるエリイさん。近すぎて変な汗が出て来た自分ですが、そのくらいに予想しない出来事でちょっと思考が混乱していた様な気がします。真白で清楚な衣装が神々しく、聖なるものを見ている様な恐れ多さもありました。
その後は反対側の端に行き、そこから後方段々の中腹くらいまで上がって歌い、ちょっと階段で躓き「ひゃあ」という声も入ったりしつつ、会場中を見渡して全員と目を合わせるかの様に終始にこやかに「ドーナツガール」を唄い、再びステージに戻ったエリイさんは満足げな表情を浮かべていた様に思います。
続いて「雨と魔法」を披露。どことなく寂しさもありつつ温かさもある、自分の中では当初想像していたエリイさんの楽曲の方向性の象徴。その透明感のある歌唱はここまでの4曲とは違い、キッチリと曲が持つ世界観を表現しているのを感じ、CDで聴いているよりも没入感がありました。
2曲披露後は再びMC。今回のライブでやりたいことの1つが「みんなの近くに行きたい」ということで実現させてもらったとのこと。観客側を信用しなければ出来ないことであり、無事にステージがこなせたことも含めてエリイさんの気持ちが嬉しかったです。「びっくりしたでしょー?」と嬉しそうにニコニコ笑うエリイさんは控えめに言っても女神でした(*^^*)。
「ドーナツガール」は春のイメージ、「雨と魔法」は初夏(梅雨時)のイメージということで季節を感じるコーナーにしてみたとのことでしたが、完璧にそれを体感することが出来ました(そんなエリイさんは晴れ女でも雨女でもなく、”曇り女”だそうです)。特に「ドーナツガール」の”春”は、トキメキという意味でも味わえたと思います(笑)。
その他、口癖と指摘されて気付いた語尾の”ウフフ”を封印すると言って会場全体からブーイングを受け、結局封印を取り止めたりする柔軟な対応(?)が微笑ましたかったです。
次はアコースティックに、ということで「My First Love」と「Pearl tears」を2曲続けて披露。想いを込めるタイプの歌はエリイさんの持ち味として親和性も高く、この後のMCでも「”My First Love”には伝えたい言葉が沢山入っています」と語った通り、そういう気持ちが心に流れ込んで来るようでしたし、自身が初めて作詞をした「Pearl tears」も、より強く言葉1つ1つが紡がれていた様に感じました。
「Pearl tears」を唄い終えると後奏部分でエリイさんはステージを後にし、演奏が終わると流れ始めたのは、エリイさんからのメッセージでした。そのメッセージは”山崎エリイの軌跡”とでも言えば良いのでしょうか。生まれてから幼少期、ホリプロスカウトキャラバン、事務所所属、every▽ing!結成、ソロデビューといったことを”転機”として想いを伝える時間として充ててくれました(勿論、お色直しの時間ではあるのだけれど)。音楽好きな両親の元で育ったこと、クラシックバレエを長くやっていたこと、人前で歌うのが好きだったこと…。短い時間ではありましたが、彼女の肉声で伝えてくれたことが印象深く残りました。そんなメッセージの締め括りが「みなさんに観て頂きたいものがあります」。
クラシックが流れ出し、始まったのはトウシューズを履いて衣裳を纏ったエリイさんが舞い踊るクラシックバレエの世界! 「十代交響曲」のMVで披露してくれたものよりも本格的なバレエは、経験に裏打ちされたものが表現されていると感じられるほどに優雅で力強く、そしてしなやかなものでありました。彼女がずっと続けて来たバレエを、自身の最初のライブで披露する意味。息を呑んで見守るそのステージは「観てもらいたい」と自ら願い組み入れたもの。その表現の時間が如何に大切なものであるかを感じ、音楽、歌、バレエ。”山崎エリイ”を形作る軸が目の前で披露され、そこに立ち会う喜びと感動を今噛み締めている。本当に1stライブだからこその貴重な体験なのかもしれません。
そんな気持ちで舞台を見つめ、バレエがフィニッシュ。すると続いて「cakes in the box」が始まるという背筋に来る凄い展開! でも、その完璧なる演出に胸が熱くなりました。大がかりな舞台装置なんか無くても見せ方1つで大きな感動が味わえるということを、エリイさんのライブでも味わうことが出来るとは。ゴシック的アプローチの「cakes in the box」は、そのダンス自体もバレエを取り入れたものになっていて、指先まで気持ちが入ったその動きに見惚れてしまいました(時折、立ち尽くしてしまう)。ちなみにStylipSでも「星鳴る夜の誘惑者」が気に入っている自分としては、こういった雰囲気たっぷりの楽曲は大好物の様です(笑)。
今日の目玉の1つとも言えるステージを終えてのMCは、クラシックバレエのことを中心にお話しされましたが、緊張もしていたのか安堵の表情が見て取れた様に思いました。そして続くのは「やりたいこと」の2つめとなる「一緒に踊りたい」ということで、課題の「Zi-Gu-Za-Gu Emotions」へ。振付動画を観ていない人の為に、会場でもレクチャー開始! 動画の内容を生で観ているのと同様の「じーぐーざーぐー、まーるまーる、ちょこちょこちょこちょ」という説明に悶えていました(爆)。最終的に「じぐざぐして丸描いてちょこちょこするだけです!やるタイミングはみんなに任せた」と、観客側に全幅の信頼を寄せて頂きました。さぁ、課題の出来は!?
振付だけでなく、ブログでは「Baby,Baby!やFall in,Fall in!も一緒に唄えたら」とあったので、そこも含めて会場が一つになれれば…なんて思っていましたが、振りはともかく一緒に唄っている人は少なめだったのはちょっと残念。でも、終始楽しい歌唱を堪能出来て満足!
その後に続く「アリス*コンタクト」でも可愛い世界観を本領発揮のパフォーマンスで表現しきり、最後はウサギのポーズで決めるという完璧な流れで観る者を圧倒したところに、全く予想しない(2曲繋いだ雰囲気を吹き飛ばす)流れで「星屑のシャンデリア」が展開するという凄まじく濃密な3曲には恐れ入りました。何よりも「星屑のシャンデリア」はCDでも衝撃的だったのに、会場のテンションで増幅された生の歌唱はその熱量も半端なくて感動すら覚えるほどでした。エリイさんのパフォーマンス、その時々で覗かせる顔が違い過ぎて本当に驚きです。
ここまであっと言う間と感じるほどの「山崎エリイ劇場」も次がラストという衝撃! 沢山の挑戦をしたという最新シングル「十代交響曲」が披露される時が来ました。この流れを考えると直前に唄った「星屑のシャンデリア」が絶妙な配置であったことが物凄く分かります。そして、改めてエリイさんの創る世界観の多彩さに驚かされます。
「十代交響曲」は初めて聴いた時にちょっと衝撃を喰らった曲でした。歌詞の内容もそうですが、燻った想いを解き放つ様な歌唱や完全なる空白時間を曲途中に入れる部分、曲頭と曲終わりの繋がりが切り取った時間的表現…。展開の仕方が本当に交響曲的で、でも演奏はクラシックベースにしていないという構成も刺激的でした。それが、ライブ空間の力を加えて音源以上に魂が表現されたエリイさんのボーカルに魅了され、一瞬立ち尽くすくらいでした。完全なる空白の後に入るクラップ部分は、観客側の気持ちが1つになり切れずに単なるノリ的なクラップにしかなっていなかったのが残念過ぎましたが、自分的には歌詞の通り客席からスタンディングオベーションを贈る気持ちで拍手を入れられて嬉しかったです。
エリイさんの魂が木霊したステージが暗転し、現実に引き戻された僕らの興奮は冷めやらぬまま。勿論、アンコール要求コール開始! 「山崎エリイ劇場」という感覚からすれば「アンコール!アンコール!」と叫ぶのが無粋な気はしますが(苦笑)、オーケストラコンサートの様に拍手だけで表現するのも難しいだろうな…と思うので、しっかりと声を張って気持ちを届けました(でもいつか無粋なコールをしないアンコールが実現して欲しいな)。
アンコールが届いて再登場したエリイさんは、ピンクのプリーツスカートにアレンジしたTシャツ(Tシャツなのに肩口にフリル付き!?恐らくブラウスの上からTシャツ着たものでしょう)を纏っていました。すらっとした長身で細身に姿勢の良さも加わって、とても大人っぽく見えるエリイさんでしたが、アンコール1曲目「Dreamy Princess」の可愛らしさが実にピッタリで歳相応に見えるから不思議。それが魅力的なのかも、と感じる1曲でした。唯一、過去に2度ほど生歌を聴いていたこの曲でしたが、意外にもちゃんと記憶に残っていました(今回、CDだけを予習範囲としていたので「Dreamy Princess」はノーマークで音源も未所有。ネット配信限定ということでライブ後に購入!)。それだけ印象に残る歌唱とメロディだったのかもしれませんね。
唄い終えて、エリイさんが丁寧に大切に想いを伝えてくれました。「集まってくれるだけで、笑顔を見せてくれるだけで、声が聴けるだけで、それだけでいい。そんな皆さんやスタッフさんの優しさのお陰でここまで来れた。これからもその笑顔や声を届けてくれますか?」といった想いはちゃんと皆に伝わったと思います。だからエリイさんが「私は皆さんを愛しています」という言葉を紡いだ時、誰も冷やかし的に「ヒュー」とか言うことも無く黙って一言一句に聞き耳を立てていたのだと思います(ちょっと感心)。想いが高まり少し涙ぐんだりしていたエリイさんも自分を鼓舞して平常を保ち、「これからも精一杯頑張る所存です」と何故かへりくだる(笑)。でも、そんなエリイさんの等身大で精一杯の気持ちが表現された言葉に、温かな拍手と声援に包まれた会場は本当に幸せムードでいっぱいでした。MC冒頭では衣裳の話が出た際、観客から「回ってー」と言われて「みんなも回るならいいよー」と約束して回ったのに観客は誰も回らずに「裏切られた!」という一幕で笑い合っていたりもして、本当にアットホームなMCでした。
最後は紡いだ言葉を改めて代弁する様に「星の数じゃたりない」を唄って締め括り。気持ちが入っているだけに、歌詞がとても胸に染み込んで来ます。ポップな曲であるからこそ幸せを感じる、そんな温かい気持ちになれた。CDで聴いている時には感じなかったその気持ちは、エリイさんが紡ぐ言葉を聴いた後だからこそ辿り着いたもの。「この1stライブをちゃんと見守れて良かった」、キラキラ眩しい笑顔で歌い踊るエリイさんを見ながら想いを噛み締めました。
唄い終え、客席一人一人の顔を確認しながら感謝の気持ちを込めて手を振るエリイさんの全身からは「名残惜しい」と「楽しかった」が溢れていた様に感じました。でも、これで最後ではない、まだ一歩を踏み出したばかり。「また逢いましょう!」の気持ちを込めて、最後はエリイさんが最近ハマっているという”締まらない三本締め”をやろうと提案するも、観客側は単なる三本締めになってしまい、一人テンポが遅いエリイさんを置いてきぼり…(汗)。それを見てエリイさんは苦笑気味に「皆さんが仲良しなのは良いことですけどねー」と、別の意味で”締まらない”ラストとなりましたが、生もののライブで辿り着いた結果。これが「山崎エリイ 1st LIVE "Teenage Symphony For You"」の着地地点ということで、しっかり胸に刻みました(笑)。勿論、最後はエリイさんも笑顔でお別れ。1時間50分の”山崎エリイ劇場”が終演しました。
初めにエリイさんの1stライブ開催がアナウンスされた時、全く迷いなく「行く!」と決められたのは、こういうステージを体験出来ることが分かったいたのかもしれない。そんな風に感じられるほどに、参加出来た喜びを噛み締められるライブとなりました。本当に”山崎エリイ”という一人のアーティストの個性が色濃く出たステージだと感じ、彼女の想いの強さと大きさを十分に感じることが出来た至福の時間でした。1stライブとして大成功と言える内容だったと思います。”魅了された”、そう感じている自分の中に残る恋心にも似た余韻はしばらく消えそうにありません。
こんなにも素敵なライブを創る力となった関係する全ての人々に感謝! これからもエリイさんの活躍を見守って行けたら嬉しいです。
■付録:セットリスト
- 全部キミのせいだ
- Lunatic Romance
- 空っぽのパペット
- ドーナツガール
- 雨と魔法
- My first Love
- Pearl tears
- cakes in the box
- Zi-Gu-Za-Gu Emotions
- アリス*コンタクト
- 星屑のシャンデリア
- 十代交響曲
(アンコール) - Dreamy Princess
- 星の数じゃたりない
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