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2017年4月

2017年4月30日 (日)

「山崎エリイ First Live 2017 "Teenage Symphony For You"」参加

 これまでずっと、”何となく知っている”という印象だった山崎エリイさん。そんな彼女がソロでアーティストデビューしてから初のライブである「山崎エリイ First Live 2017 ”Teenage Symphony For You”」に参加し、今はその余韻に浸っています。そんなエリイさんに最初に興味を持ったのは、実は3年近く前のお話。こうして1stライブに辿り着くことになるなんて当時は思わなかっただけに、「何かご縁があるのかも」と今では思っています。

■山崎エリイさんとのご縁

 初めて山崎エリイさんの名前を知ったのは、「アイドルマスター ミリオンライブ!」で矢吹可奈を演じる木戸衣吹さんからの流れでユニット”every▽ing!”の存在を知った時。いぶちゃんは同郷であることも含めて自分の中に強烈に存在感を高めていたものの、”every▽ing!”というユニット活動にはあまり興味が湧かずに居て、CDリリースなどでそのビジュアルを目にする度にいぶちゃんの傍らに居る山崎エリイさんには「綺麗めのお嬢さんだな」くらいの印象を持つ程度で終わっていました。

 そんな中、同じ様な流れで存在を知った伊藤美来さんからの流れで辿り着いたStylipS、そして派生したPyxisに声援を贈る様になった頃、丁度Pyxisのお二人がゲスト出演するという「メゾン・ド・イーコエ」というネットラジオのイベントがあって参加。その番組枠内に山崎エリイさんの冠番組があり、レギュラーメンバーとして出演してくれたことが初めて動き喋る彼女を見る機会となりました。本当に偶然でしかない(あくまで目的はPyxisであり、知っている出演者も多かったことで興味が湧いたことで参加を決めたに過ぎない)このタイミングではありますが、折角の機会ですから”山崎エリイ”という人をちゃんと知ろうということで。

 イベントで見た山崎エリイさんは、写真等で見る印象とは全然違っていて、物腰柔らかくてフワフワしている感じで、良く笑ってとっても可愛い。そして、ライブコーナーで聴かせてくれた歌声はとても伸びやかで可愛さとは違う熱量も感じ、自分の中に彼女の存在がちゃんと根付くイベントになりました。ちなみに、この時彼女に感じたのは「(存在として)釘宮理恵さんを継ぐのは山崎エリイさんだ」ということ(笑)。

 その後、松戸で開催されたホリプロ主催の「Anisong Ichiban!!」というライブイベントに参加する機会があり(出演者の顔ぶれで参加を決めましたが、田所あずささん目当てという感じではありました)、ここでも山崎エリイさんの歌を聴くことが出来、”ライブ”という形式になった時の彼女のパフォーマンスを体験することが出来ました(ここではロックな曲を聴けて新たな一面を見ることが出来ました)。同期のホリプロメンバーである大橋彩香、田所あずさ、Machico、木戸衣吹といった「アイドルマスター」組が多く出演する中で、個性が埋もれない世界観をキチンと持っていることが分かり、”every▽ing!”としてだけでなく”山崎エリイ”としても唄う機会が増えたら聴きたいな、と。

 それから、”every▽ing!”としての活動では、友人の代理で急遽1stライブに参加したり(かなり凄い現場を体験)、アニサマ2015での勇姿を見守ったり(主目的は田所あずささんでしたが)している中で、エリイさんのソロデビューが発表されて「おぉ、とうとうソロ活動か。ちょっと楽しみ!」と思いつつ、あまりそこに気に掛ける余裕が無いまま月日が流れ、気が付けばエリイさんの1stアルバム発売が目前に迫っていました。結局、アルバム自体買いはしたものの聴く余裕が殆どなく、発売記念イベント等もタイミングが合わずにソロデビューを直接お祝いする機会は失われ「こういうご縁なのかも」と、何となく距離が置かれてまた日が流れて行きました。

 色々な事に追われて余裕が無かった2016年の反省から、2017年は「聴きたい音楽をちゃんと聴く」ということを自分のテーマに掲げ、それまで全ての中心にあった「アイドルマスター」(というより「シンデレラガールズ」)の比重を落とし、新しい曲との出会いを優先。その第一歩が”every▽ing!”の結成2年の集大成的アルバム「Colorful Shining Dream First Date▼」となり、初めてのevery▽ing!のCD購入&発売記念イベント参加。ここで初めて近くでいぶちゃんとエリイさんを見て、とても短い時間ながらお話しすることも出来た。同時に1stフォトブックも発売され、二人のことを少し深く知ることも出来た。ここから弾みが付く…とはならず、優先順位の高いもの(アイマスの765、SideM、ミリオンの各ライブに加え、田所あずささんのライブもあった)が目白押しで、エリイさんどころかevery▽ing!もリリイベ参加のために準備して終わってしまった状況でした。

 そんな中で「every▽ing!活動休止」と「山崎エリイ1stシングル発売決定」「山崎エリイ1stライブ開催」という3つのニュースがあって、「今後は活動を見守って行こうかな」と思った矢先のevery▽ing!活動休止は(卒業ライブ開催も併せて発表されたとは言え)少なからず寂しさを覚えたものの、エリイさんの1stシングル発売&1stライブ開催というのは未来を思い描けるものでもあったので、それぞれを自分の出来る形で見守って行こうと、その決意表明としてevery▽ing!のFCに入会(今更!)。無理やりご縁を招き寄せたとも言えるその恩恵もあってか、エリイさんの1stライブのFC先行申込に当選し、無事参加が確定。1stシングルも発売記念イベントの参加券を取得して参加確定。後は、1stシングル発売と1stライブの当日を待つのみ! 自分の中ではずっと燻っていたと言えるくらいに珍しく長い(?)潜伏期間を経て、エリイさんとevery▽ing!への明示的な応援がこうして始まりました。

■ライブに向けて

 結局、エリイさんのライブに向けて準備を始めたのは開催1週前から(汗)。思ったより準備をする余裕が生まれなかったものの、その1週間は集中力を高めて本気で臨みました。途中、田所あずささんの新譜リリースがあったので少しだけ寄り道しましたが、そちらは1日しっかり楽しんでしっかりと”エリイモード”に復帰。悔いを残さないように全力で準備を続けて当日を迎えました。

 準備としては1stアルバムを聴き込み、1stシングルを聴き込み、それぞれがリリースされた時のインタビュー記事を読んだり、ミュージックビデオを観たりと普通の内容ではありますが、その時々を通過している割には気持ちが追い付いていなかった為に全てが新鮮。そして、今更ながら「エリイさんのポテンシャル、凄い!」という衝撃を受けました。

 1stアルバムは曲数こそ11曲と決して多くは無いものの、エリイさんの持つ雰囲気からは想像出来ない挑戦的な楽曲がてんこ盛りで、田所あずささんの2nd.アルバム「It's my CUE.」を初めて聴いた時と同じくらいの”本気”を受け止め、各楽曲の完成度に驚くばかりでした。80年代を彷彿とさせる音作りにも拘りを感じられ、それぞれの楽曲に応じて表現が変わる歌唱、息遣いにすら熱量を感じて背筋がゾクゾクします。
 その1stアルバムから半年ほどでリリースされた1stシングルは、更なるステップアップを感じる挑戦的なものと自ら作詞をして表現したものが収められ、これまた手応えのある2曲が加わったことが1stライブへの期待を更に高めてくれました。

 インタビュー記事では、その時々のエリイさんの想い、拘り、チャレンジなどが語られていて、読み終えた後でまた各曲を聴いてみると楽しさが膨らみ、どんどんスルメ化して行きます(笑)。それに「全部、キミのせいだ」と「十代交響曲」のミュージックビデオ効果も加わり、静かにテンションも上がって行きます。恐らく、少しずつ”山崎エリイ”という熱に冒されつつあったのだと思います。だからなのか、ライブ4日前にアップされた「皆さんと一緒に踊りたい」ということで「Zi-Gu-Za-Gu Emotions」の振り付けレクチャー映像を観てかなり食らってしまい(^^;、振りを覚える目的は果たしているのに何度も観てしまう始末。”癒し”って、こういうのを言うのかもしれません。

■ライブ当日

 快晴! 外で行われるイベントでないにしても天気が良いのは嬉しい。少し風が強いけれど、清々しい天気は絶好のライブ日和。

Img_1573s  ライブグッズの事前販売が14:00からというのは知っていたものの、気張るつもりは全く無かったので、あまり早く行っても現地で時間を持て余すだろうと15:00過ぎくらいに到着するつもりで行動開始。1stライブということで、エリイさんの創るライブ空間というのが全く分からないものの、会場は座席付きだし、インタビュー等で「ゆったり楽しんで」と話されていたので汗だくになる様なライブでは無さそう。なのでグッズ定番のTシャツやタオルなども購入を迷ったのですが、グッズ紹介動画も投稿されて嬉しそうに紹介するエリイさんは可愛かったし(*^^*)、折角の1stライブですから記念アイテム的に買っておこうかな…と現地に到着すると、並んでいる人は誰もおらず楽勝ムード…と思いきやTシャツやパーカーは売り切れているサイズが結構あって焦りましたが、自分のサイズはまだあったので無事にミッション終了。開場までの時間は近くの休憩スペースで、ライブ前最後のおさらいタイム。

 開場時間が過ぎ、入場も開始されたので列に並んで程なくして入場。ドリンクチケットを交換して(水だけでなく、コーラやオレンジジュースがあったのはファン層やライブ形態を反映してのことなのかも)、フラワースタンドを一通り眺めてから座席へ。

Img_1474s 会場である「恵比寿ザ・ガーデンホール」は、2004年に千葉紗子さんのライブで訪れて以来ではあるものの、会場の印象が全く無いために懐かしさはゼロ(汗)。後方は段々になっていて見やすそうだけれど前方はフラットで椅子設置。自席はフラット面の最後列右端とちょっと微妙な位置かな…まぁ、どの席だろうと楽しめればそれで良し! 

 客入れBGMがクラシック(知っている曲だったけど失念…)というのがエリイさんらしく、声優アーティストのライブに来たという感覚はゼロ(笑)。ステージセットは舞台中央に大木の様なモチーフがドーンと構えているだけのシンプルなもので、そのセットも含めて「劇団の舞台を観に来たみたい(「クロジ」の公演に来ている感覚に近い)」というのが最初に抱いた感想でした。もしかしたら既に演出に飲まれていたのかもしれませんね。

 入場ペースが遅い感じがしたので定刻開演は難しいかもと思ったら案の定。それでも10分押しで場内暗転・開演。1stライブということで、どんな感じなのかちょっと緊張。

 オープニングは専用楽曲で「全部、キミのせいだ」と「十代交響曲」のフレーズが登場するオーケストラアレンジが施されたものが流れ、暗転した舞台中央に歩みを進める女性が一人…。勿論今日の主役、山崎エリイその人! 曲が終わるとステージにスポットが当たって始まったのは「全部、キミのせいだ」。座ったままで行くのかな…と思いきや、パラパラと立ち上がる人が増えて結局総立ち。エリイさんもホリプロ所属のアーティストなので、サイリウム禁止、MIX禁止などのルール下で観客側がどんな反応をするのか、というのを探るまでもなく割と予想の範疇。「全部、キミのせいだ」の歌詞を客席に振ったりする光景もあって、特別構えることもなく普通に楽しめば問題無さそうだな、と一安心。とにかく嬉しそうに楽しそうに歌うエリイさんに、こちらもつられてウキウキ気分に(^^)。

 開幕が「全部、キミのせいだ」で来たから、アルバムに沿う流れで来るかな?と思っていたら、いきなりその予想を蹴散らす様に「Lunatic Romance」が続く! 1stアルバムの中でもエリイさんの表現力の1つを強烈に印象付ける1曲でもあるこの曲が開幕間もないこのタイミングで来たことにちょっと焦りました。心の準備が整いきらないまま突入した「Lunatic Romance」でしたが、スタンドマイクを使って片手にはタンバリンを持って歌う姿に完全に虜。1曲目とは全く世界が異なるパフォーマンスにシビレました。

 そして「空っぽのパペット」ではまた違う顔を覗かせるパフォーマンスを披露。何て鮮やかに表現を変えて来るのだろうと、自分の視線はエリイさんに釘付け。派手さは無いものの、しなやかに振るう腕に歌声と表情を加え、ステージを大きく使って観客席側に想いを伝えようとする感じは、これまで自分が見て理解して来た彼女そのもの。3曲目にして、こうして参加出来ている喜びを感じられるまでになっていました。

 開幕3曲連続披露を終えてのMCは、もう楽しくて仕方がないという感情が言葉の端々に現れていました。声が弾んでいるとかではなく、こみ上げて来る喜びについつい笑ってしまっているのが分かる様なトークに、こちらも自然と嬉しくなっちゃう。参加してくれた人たちにどこから来たかを訪ねる場面では「東京ら辺から来た人」は良いとして、「北海道ら辺から来た人」「大阪ら辺から来た人」「九州ら辺から来た人」「その他の人」というざっくり質問はエリイ流とでも言えば良いのでしょうか(笑)。
 その他にもライブタイトルの話やステージセットの話もあって、タイトルは「自分が十代最後ということ、1stシングルのタイトル曲から"Teenage Symphony"を取り、「全部、キミのせいだ」の「せいだ」というのは「お陰」という意味もあって皆さんへの感謝を伝えるための"For You"を付けました」との解説に「奇をてらわず真っ直ぐなのが良いな」と思いましたし、ステージセットを「森の奥」をイメージしたという解説の中で中央の大木モチーフのオブジェを「忌々しい雰囲気」と表現して訂正したりするところに彼女の人柄が垣間見えた気がします(笑)。それと、冒頭のライブイントロは「全部、キミのせいだ」と「十代交響曲」のBPMが同じだったから繋げられたとのことでした。

 唄い終えた3曲についてそれぞれの想い出や演出的なことを語ってくれたのも印象的で、「全部、キミのせいだ!」を返してくれて嬉しかったとか、カッコ良くタンバリンを鳴らすのが難しくて特訓したとか、完全に通常運転のエリイさんのトークで会場中が和やかな空気に包まれていました。

 「ゆったりした気持ちで聴いて欲しいので、座ったままで」と促して始まったのは「ドーナツガール」。個人的にお気に入りの1曲だったので聴けるのを楽しみにしていましたが、コーラス部分を一緒に♪Sweet Sweet Donut Girlとか口ずさんでいるとステージ上のエリイさんが仰天行動。何と、ステージを降りて客席側通路を歩きだしたじゃないですか!? 過去にそういうライブは他のアーティストで経験していますが、この規模の会場でそれを体験したことはありません。「テイルズ オブ フェスティバル」とかで、演者の皆さんが客席側に突如出て来て近くを通ったこともあるので、その行為自体驚愕するほどのことでは無いのですが、今回は不意打ちで驚きました。し・か・も、真っ直ぐ歩いて来て客席中央付近で止まって歌っていたのも束の間、今度は曲がって自分の席の方に歩いて来るじゃないですか!! どんどん近づくエリイさん。真横を通る時に微笑みかけて来たエリイさん。通り過ぎて(と言っても2m先くらいの直ぐの場所で)ちょっと高い台の上に乗って沢山の人に微笑みかけるエリイさん。近すぎて変な汗が出て来た自分ですが、そのくらいに予想しない出来事でちょっと思考が混乱していた様な気がします。真白で清楚な衣装が神々しく、聖なるものを見ている様な恐れ多さもありました。

 その後は反対側の端に行き、そこから後方段々の中腹くらいまで上がって歌い、ちょっと階段で躓き「ひゃあ」という声も入ったりしつつ、会場中を見渡して全員と目を合わせるかの様に終始にこやかに「ドーナツガール」を唄い、再びステージに戻ったエリイさんは満足げな表情を浮かべていた様に思います。

 続いて「雨と魔法」を披露。どことなく寂しさもありつつ温かさもある、自分の中では当初想像していたエリイさんの楽曲の方向性の象徴。その透明感のある歌唱はここまでの4曲とは違い、キッチリと曲が持つ世界観を表現しているのを感じ、CDで聴いているよりも没入感がありました。

 2曲披露後は再びMC。今回のライブでやりたいことの1つが「みんなの近くに行きたい」ということで実現させてもらったとのこと。観客側を信用しなければ出来ないことであり、無事にステージがこなせたことも含めてエリイさんの気持ちが嬉しかったです。「びっくりしたでしょー?」と嬉しそうにニコニコ笑うエリイさんは控えめに言っても女神でした(*^^*)。
 「ドーナツガール」は春のイメージ、「雨と魔法」は初夏(梅雨時)のイメージということで季節を感じるコーナーにしてみたとのことでしたが、完璧にそれを体感することが出来ました(そんなエリイさんは晴れ女でも雨女でもなく、”曇り女”だそうです)。特に「ドーナツガール」の”春”は、トキメキという意味でも味わえたと思います(笑)。
 その他、口癖と指摘されて気付いた語尾の”ウフフ”を封印すると言って会場全体からブーイングを受け、結局封印を取り止めたりする柔軟な対応(?)が微笑ましたかったです。

 次はアコースティックに、ということで「My First Love」と「Pearl tears」を2曲続けて披露。想いを込めるタイプの歌はエリイさんの持ち味として親和性も高く、この後のMCでも「”My First Love”には伝えたい言葉が沢山入っています」と語った通り、そういう気持ちが心に流れ込んで来るようでしたし、自身が初めて作詞をした「Pearl tears」も、より強く言葉1つ1つが紡がれていた様に感じました。

 「Pearl tears」を唄い終えると後奏部分でエリイさんはステージを後にし、演奏が終わると流れ始めたのは、エリイさんからのメッセージでした。そのメッセージは”山崎エリイの軌跡”とでも言えば良いのでしょうか。生まれてから幼少期、ホリプロスカウトキャラバン、事務所所属、every▽ing!結成、ソロデビューといったことを”転機”として想いを伝える時間として充ててくれました(勿論、お色直しの時間ではあるのだけれど)。音楽好きな両親の元で育ったこと、クラシックバレエを長くやっていたこと、人前で歌うのが好きだったこと…。短い時間ではありましたが、彼女の肉声で伝えてくれたことが印象深く残りました。そんなメッセージの締め括りが「みなさんに観て頂きたいものがあります」。

 クラシックが流れ出し、始まったのはトウシューズを履いて衣裳を纏ったエリイさんが舞い踊るクラシックバレエの世界! 「十代交響曲」のMVで披露してくれたものよりも本格的なバレエは、経験に裏打ちされたものが表現されていると感じられるほどに優雅で力強く、そしてしなやかなものでありました。彼女がずっと続けて来たバレエを、自身の最初のライブで披露する意味。息を呑んで見守るそのステージは「観てもらいたい」と自ら願い組み入れたもの。その表現の時間が如何に大切なものであるかを感じ、音楽、歌、バレエ。”山崎エリイ”を形作る軸が目の前で披露され、そこに立ち会う喜びと感動を今噛み締めている。本当に1stライブだからこその貴重な体験なのかもしれません。

 そんな気持ちで舞台を見つめ、バレエがフィニッシュ。すると続いて「cakes in the box」が始まるという背筋に来る凄い展開! でも、その完璧なる演出に胸が熱くなりました。大がかりな舞台装置なんか無くても見せ方1つで大きな感動が味わえるということを、エリイさんのライブでも味わうことが出来るとは。ゴシック的アプローチの「cakes in the box」は、そのダンス自体もバレエを取り入れたものになっていて、指先まで気持ちが入ったその動きに見惚れてしまいました(時折、立ち尽くしてしまう)。ちなみにStylipSでも「星鳴る夜の誘惑者」が気に入っている自分としては、こういった雰囲気たっぷりの楽曲は大好物の様です(笑)。

 今日の目玉の1つとも言えるステージを終えてのMCは、クラシックバレエのことを中心にお話しされましたが、緊張もしていたのか安堵の表情が見て取れた様に思いました。そして続くのは「やりたいこと」の2つめとなる「一緒に踊りたい」ということで、課題の「Zi-Gu-Za-Gu Emotions」へ。振付動画を観ていない人の為に、会場でもレクチャー開始! 動画の内容を生で観ているのと同様の「じーぐーざーぐー、まーるまーる、ちょこちょこちょこちょ」という説明に悶えていました(爆)。最終的に「じぐざぐして丸描いてちょこちょこするだけです!やるタイミングはみんなに任せた」と、観客側に全幅の信頼を寄せて頂きました。さぁ、課題の出来は!?

 振付だけでなく、ブログでは「Baby,Baby!やFall in,Fall in!も一緒に唄えたら」とあったので、そこも含めて会場が一つになれれば…なんて思っていましたが、振りはともかく一緒に唄っている人は少なめだったのはちょっと残念。でも、終始楽しい歌唱を堪能出来て満足!

 その後に続く「アリス*コンタクト」でも可愛い世界観を本領発揮のパフォーマンスで表現しきり、最後はウサギのポーズで決めるという完璧な流れで観る者を圧倒したところに、全く予想しない(2曲繋いだ雰囲気を吹き飛ばす)流れで「星屑のシャンデリア」が展開するという凄まじく濃密な3曲には恐れ入りました。何よりも「星屑のシャンデリア」はCDでも衝撃的だったのに、会場のテンションで増幅された生の歌唱はその熱量も半端なくて感動すら覚えるほどでした。エリイさんのパフォーマンス、その時々で覗かせる顔が違い過ぎて本当に驚きです。

 ここまであっと言う間と感じるほどの「山崎エリイ劇場」も次がラストという衝撃! 沢山の挑戦をしたという最新シングル「十代交響曲」が披露される時が来ました。この流れを考えると直前に唄った「星屑のシャンデリア」が絶妙な配置であったことが物凄く分かります。そして、改めてエリイさんの創る世界観の多彩さに驚かされます。
 「十代交響曲」は初めて聴いた時にちょっと衝撃を喰らった曲でした。歌詞の内容もそうですが、燻った想いを解き放つ様な歌唱や完全なる空白時間を曲途中に入れる部分、曲頭と曲終わりの繋がりが切り取った時間的表現…。展開の仕方が本当に交響曲的で、でも演奏はクラシックベースにしていないという構成も刺激的でした。それが、ライブ空間の力を加えて音源以上に魂が表現されたエリイさんのボーカルに魅了され、一瞬立ち尽くすくらいでした。完全なる空白の後に入るクラップ部分は、観客側の気持ちが1つになり切れずに単なるノリ的なクラップにしかなっていなかったのが残念過ぎましたが、自分的には歌詞の通り客席からスタンディングオベーションを贈る気持ちで拍手を入れられて嬉しかったです。

 エリイさんの魂が木霊したステージが暗転し、現実に引き戻された僕らの興奮は冷めやらぬまま。勿論、アンコール要求コール開始! 「山崎エリイ劇場」という感覚からすれば「アンコール!アンコール!」と叫ぶのが無粋な気はしますが(苦笑)、オーケストラコンサートの様に拍手だけで表現するのも難しいだろうな…と思うので、しっかりと声を張って気持ちを届けました(でもいつか無粋なコールをしないアンコールが実現して欲しいな)。

 アンコールが届いて再登場したエリイさんは、ピンクのプリーツスカートにアレンジしたTシャツ(Tシャツなのに肩口にフリル付き!?恐らくブラウスの上からTシャツ着たものでしょう)を纏っていました。すらっとした長身で細身に姿勢の良さも加わって、とても大人っぽく見えるエリイさんでしたが、アンコール1曲目「Dreamy Princess」の可愛らしさが実にピッタリで歳相応に見えるから不思議。それが魅力的なのかも、と感じる1曲でした。唯一、過去に2度ほど生歌を聴いていたこの曲でしたが、意外にもちゃんと記憶に残っていました(今回、CDだけを予習範囲としていたので「Dreamy Princess」はノーマークで音源も未所有。ネット配信限定ということでライブ後に購入!)。それだけ印象に残る歌唱とメロディだったのかもしれませんね。

 唄い終えて、エリイさんが丁寧に大切に想いを伝えてくれました。「集まってくれるだけで、笑顔を見せてくれるだけで、声が聴けるだけで、それだけでいい。そんな皆さんやスタッフさんの優しさのお陰でここまで来れた。これからもその笑顔や声を届けてくれますか?」といった想いはちゃんと皆に伝わったと思います。だからエリイさんが「私は皆さんを愛しています」という言葉を紡いだ時、誰も冷やかし的に「ヒュー」とか言うことも無く黙って一言一句に聞き耳を立てていたのだと思います(ちょっと感心)。想いが高まり少し涙ぐんだりしていたエリイさんも自分を鼓舞して平常を保ち、「これからも精一杯頑張る所存です」と何故かへりくだる(笑)。でも、そんなエリイさんの等身大で精一杯の気持ちが表現された言葉に、温かな拍手と声援に包まれた会場は本当に幸せムードでいっぱいでした。MC冒頭では衣裳の話が出た際、観客から「回ってー」と言われて「みんなも回るならいいよー」と約束して回ったのに観客は誰も回らずに「裏切られた!」という一幕で笑い合っていたりもして、本当にアットホームなMCでした。

 最後は紡いだ言葉を改めて代弁する様に「星の数じゃたりない」を唄って締め括り。気持ちが入っているだけに、歌詞がとても胸に染み込んで来ます。ポップな曲であるからこそ幸せを感じる、そんな温かい気持ちになれた。CDで聴いている時には感じなかったその気持ちは、エリイさんが紡ぐ言葉を聴いた後だからこそ辿り着いたもの。「この1stライブをちゃんと見守れて良かった」、キラキラ眩しい笑顔で歌い踊るエリイさんを見ながら想いを噛み締めました。

 唄い終え、客席一人一人の顔を確認しながら感謝の気持ちを込めて手を振るエリイさんの全身からは「名残惜しい」と「楽しかった」が溢れていた様に感じました。でも、これで最後ではない、まだ一歩を踏み出したばかり。「また逢いましょう!」の気持ちを込めて、最後はエリイさんが最近ハマっているという”締まらない三本締め”をやろうと提案するも、観客側は単なる三本締めになってしまい、一人テンポが遅いエリイさんを置いてきぼり…(汗)。それを見てエリイさんは苦笑気味に「皆さんが仲良しなのは良いことですけどねー」と、別の意味で”締まらない”ラストとなりましたが、生もののライブで辿り着いた結果。これが「山崎エリイ 1st LIVE "Teenage Symphony For You"」の着地地点ということで、しっかり胸に刻みました(笑)。勿論、最後はエリイさんも笑顔でお別れ。1時間50分の”山崎エリイ劇場”が終演しました。

 初めにエリイさんの1stライブ開催がアナウンスされた時、全く迷いなく「行く!」と決められたのは、こういうステージを体験出来ることが分かったいたのかもしれない。そんな風に感じられるほどに、参加出来た喜びを噛み締められるライブとなりました。本当に”山崎エリイ”という一人のアーティストの個性が色濃く出たステージだと感じ、彼女の想いの強さと大きさを十分に感じることが出来た至福の時間でした。1stライブとして大成功と言える内容だったと思います。”魅了された”、そう感じている自分の中に残る恋心にも似た余韻はしばらく消えそうにありません。

 こんなにも素敵なライブを創る力となった関係する全ての人々に感謝! これからもエリイさんの活躍を見守って行けたら嬉しいです。

■付録:セットリスト

  1. 全部キミのせいだ
  2. Lunatic Romance
  3. 空っぽのパペット
  4. ドーナツガール
  5. 雨と魔法
  6. My first Love
  7. Pearl tears
  8. cakes in the box
  9. Zi-Gu-Za-Gu Emotions
  10. アリス*コンタクト
  11. 星屑のシャンデリア
  12. 十代交響曲

    (アンコール)
  13. Dreamy Princess
  14. 星の数じゃたりない

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2017年4月23日 (日)

「THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS First Time in TAIWAN」両日LV参加

Img_1637s  「アイドルマスター ミリオンライブ!」の4周年記念公演が日本武道館で行われてから1ヶ月ちょっと。その時の興奮や感動がまだ手応えとして感じられるくらいある中、「アイドルマスター」として初の海外単独公演が台湾で行われました。

 台湾公演の発表がされた2016年9月、「台湾でやるんだー行けないなー」くらいにしか思っておらず、その後11月に開催概要が発表された時も単に「今度は765プロの先輩たちと一緒のステージなんだ」くらいの感覚しかありませんでした。行けない公演だからと言うのもあるとは思いますが、時期的にも「ミリオンライブ!」の4周年ライブの当落諸々で気にする余裕が無かったのが実情です。

 そんな台湾公演にライブビューイング開催決定の報が! すると話しは全く変わります。さらっと流した開催概要を確認すると、765プロ側(以降、765AS)メンバーよりもミリオン側(以降、シアター)メンバーに意外な顔ぶれが揃っていることを改めて感じ、いわゆる「いつものエース達」といった感じでないことに興味が膨らみました。「これは是非観たい!」という思いを強くして、申し込んだライブビューイングは無事当選し、後は当日を待つのみとなりました。

 その当日を迎える前、1月には765プロ・プロデューサーミーティングにて自分の中の「アイマス」と向き合い、4月に「ミリオンライブ!」の4周年ライブで日本武道館を駆け抜け、その結果「765プロとしてミリオンスターズを含めた50人が創るライブをいつか観たい!」という、この先に繋がる未来を思い描けたことはとても幸せでした。台湾公演が発表された時には実感として伴わなかったそのビジョンを、現実のものとして形になる第一歩と言えるこの台湾公演が持つ意味は大きく自分の中にもありました。正に副題「First Time」なんだな、と。敢えて海外から始まるというのも面白いです。

 出演メンバーを見ると、繪里子さん、ミンゴス、あずみん、ぽんちゃん、ぬー、はらみーという765AS組と、ぴょんさん、こちま、ゆいトン、みっく、もちょ、あいみん、すーじー、ラリー、香菜子さんというシアター組の15名。シアター組は3rdライブの幕張公演でリーダーを務めたいわゆる”エース”と言えるメンバーや大型ライブへの出演回数が多いぜっきーやうえしゃま、いぶちゃん、たかみなが選ばれても不思議はない中で、すーじー、ラリー、香菜子さんという”意外”と思ってしまうメンバーが並んでおり驚いたものの、よくよく見ればミリオンのCDシリーズ「LIVE THE@TER DREAMERS」にて765ASメンバーとデュエットしたシアターメンバーが主に抜擢されたのだと気付き「なるほど」と。でも「ミリオンの3rdと4thのライブで全員が大型ライブを2度以上経験している」という事実が無ければ、こうしたメンバーが抜擢されることも無かったと思いますし、そんな比較的出演回数が少ないメンバーがどんなものを台湾公演で刻んでくれるのか。そして、765ASメンバーとシアターメンバーが肩を並べてステージを創ったら何が起きるんだろうか。アイマス10周年以来約2年振りのフルライブとなる765ASメンバーはどんなパフォーマンスを見せてくれるんだろうか。開催日が近づき、関連楽曲を聴いて準備を重ねるごとに溢れるワクワクは、ここ最近の単独タイトルでのライブが近づく感覚とは違うものがありました。1点、予習範囲をどう考えるか(ミリオン系に絞るか、765プロ曲も入れるのか)は悩みどころでしたが、本番を週末に控えた「ミリオンラジオ!」で「あの歌が唄える!」と言った発言もあって「これはミリオン系だけじゃないな」と予想。全員曲でもある「READY!!」や「自分REST@RT」、劇場版主題歌「M@STERPIECE」辺りは歌われるかもしれないな、と予想するも果たして?!。

■LV初日 in 池袋HUMAX

 台湾公演のパンフレットが販売されることがアナウンスされ、自分が足を運ぶ池袋HUMAXでの販売開始時間の情報が出たのが前日の夕刻。朝9:00からということで、その30分前くらいに会場入りすることに決定。どちらかと言えば、パンフ販売よりも同じ頃にアナウンスされた「みっく出演見合わせ」の方がショックではありましたね…(ToT)。本人的にも悔しいだろうけれど無理する必要は全く無いし、その分他のメンバーが絶対にフォローしてくれるから大丈夫だと安心もしていました。これまでそういう事を沢山経験して来た仲間たちが揃っているんですから(^^)。

 当日は予定通りにパンフ購入に一回劇場に出向き(販売開始時刻丁度に行っても全然余裕なくらいでした)、無事確保した後一旦帰宅。パンフと一緒に正誤表と1枚のチラシが入っていて、それがパンフ本誌に入れ忘れた広告だった様で「これ、状況的に結構駄目なんじゃ…」と心配しつつも、冬フェスやアイマス10th、ミリオン3rdなどの映像を観てテンションを上げてから再度劇場入り。最近、利用が多くなった池袋HUMAXの1番スクリーンなので新鮮味はありませんが、同じ池袋のシネマサンシャインよりも断然環境的に良いので今後も利用したい会場。今回、ライブビューイングとして見やすい後方センター付近の席で嬉しい。

 着席して準備しているうちに台湾からの映像がスクリーンに映し出されたものの、その映像が妙に赤い。まるで、妖しい効果を出すために赤い照明を点けている様に。会場からは「いっぱいいっぱい」で盛り上がっている声が聴こえ、場内のサインライトの緑は正常な色であることからも「会場は本当に赤い感じなのかな」とそれ以上特に気にすることはありませんでした。

 間もなく開演時刻になり、スポンサーコール開始。各社ロゴの色は普通だったので誰も違和感なく普通に読み上げます。筆頭にJALが出たり(その広告をパンフに入れ忘れたのか…!(^^;;)、日本コロムビアとランティスの両方が出たりと、これまでのライブでは無かった内容に「正に世界へ!そして765とミリオンの共創!」とテンションアップ。そして登場する社長も九フンを背景に海外初単独公演の喜びを語り、海を渡っても小鳥さんの諸注意は基本変わらず(笑)、始まったオープニングは久し振りの純然たる765プロライブの開幕曲で映像もシンプル。これだけで「765プロのライブが帰って来た!」という興奮が湧き上がって来ます。

 開幕曲は「READY!!」! 割と「Thank You!」を疑っていなかったものの、オープニング映像やスポンサーコールでの日本コロムビア&ランティスを見た後だったので、寧ろ「当然!」という気持ちでした(笑)。そして、今日のセットリストが「ミリオン基準で考えなくて良い」ということが確定したことに胸躍る訳です。

 そんな高揚感が後押ししたテンションでいたところに現れた出演者の皆さんの表情が…赤い!!(汗) もう皆さん高熱に冒されている様な…っていうよりりんご病の様な赤さ。これは完全に照明云々ではなく「色味が可笑しい」という状況。何となく「ケーブルの接触不良だったりして」という疑いを拭えない中、どうすることも出来ないので「海外からの衛星中継だからなのかな…」と思ってそのまま楽しむことに。少なくとも何をやっているのかは分かる訳ですし、少し萎んだテンションを「READY!!」の熱量で回復させました。皆さんが纏っている衣装がミリオン4thライブでお披露目となった「ロイヤルスターレット」というのも素敵で、765AS組がシアター組に合流して「765 MILLIONSTARSになった」という証がとても嬉しく眩しく映りました。赤いけど(^^;;

 歌い終えてのご挨拶トーク。右から中央へ、左から中央への流れで最後は繪里子さん。765ASメンバーとシアターメンバーが入り乱れての順番でとても新鮮。シアター組も先輩と一緒だからと言って変な遠慮が無い感じで、ステージ上だけでない”役割”としても横並びであることを感じて嬉しく思いました。シアター組はそれだけ自信を付けたし、何より楽しむ気満々であることが言葉の端々から伝わって来ました。シアター組に比べてフルライブとしては少しブランクのある765ASメンバーですが、逆にそれが「全力で楽しもう!」という空気を作っていて流石の余裕も感じられ、「今日のライブ、絶対最高に楽しくなる!」と確信。何度も参加して来たアイマス系ライブですが、こんなに全員が楽しそうで余裕すら感じるライブは無かったかもしれません。

 MCもほどほどに(細かいMC内容は後で纏めて残そうと思います。ぶっちゃけ、何処でどんな話をしていたか覚えていません(笑))「早く歌いたい」というミンゴスの提案もあって早速次のブロックへ突入。「最初に唄うのは…」と手を挙げたのがゆいトンと繪里子さんという全く予想出来なかった組み合わせ。しかも、流れ出した曲が「ハッピー☆ラッキー☆ジェットマシーン」ということに驚きを隠せません! 更に! ゆいトンの長い手足でダイナミックに動くダンスを繪里子さんも負けない様に頑張ってる!! ”常に躍動する”タイプのダンスを披露する繪里子さんに「これがシアター組と合流するということなんだな」とワクワクが溢れて来ました。何より、この曲途中でスクリーンが乱れて「海外ライブビューイングだと色々あるなぁ…」なんて思った瞬間に…映像回復!!(歓喜) そして同時に頭を過る「劇場側の配線不良による赤味だったのか…」という呆れ(苦笑)。でも、正常になった喜びとライブそのもののテンションで、曲が終わる頃にはそれまでの画面の印象は綺麗さっぱり無くなっていました(笑)。
 歌はフルサイズでなくてショートバージョンだったのは残念でしたが、逆に言えばそれだけ曲数を披露してくれるのかな?と。曲終わりには直ぐに次のメンバーが背後に控えるという、ミリオン4thライブに似たスピード展開! 続くのはラリーとぬーさんによる「BOUNCING♪SMILE!」。ミリオンライブでのCDシリーズで765AS組とデュエットしたメンバーを外し、ある意味で「予想外」、ある意味で「納得」の組み合わせにしているのかも、と環と響のデュエットで感じました。
 その後も「恋のLesson初級編」でこちま&ぽんちゃん、「トキメキの音符になって」でもちょ&あずみん、カッコいいステージでシビレさせたあいみんの「プラリネ」とすーじーの「bitter sweet」のソロを挟んで「恋心マスカレード」を香菜子さん&ミンゴス、「透明なプロローグ」をはらみー&ミンゴス、締め括りにぴょんさんが「素敵なキセキ」をソロと、ミリオンライブの代表的ソロ曲を連続披露。もう何が来てもデュエットは新鮮に感じたし、あいみん、すーじーやぴょんさんのソロは台湾という地でミリオンの魅力を伝える代表として完璧なパフォーマンスで各地のプロデューサーさん達を魅了したと思います。ぴょんさんは最近投入している「サビを客席に振る」のを台湾でも炸裂させ、会場がしっかり盛り上がったことに「国境を越えた!」と感じたりもしました。そして、あいみんのガーターベルトの片方が外れていたのもグッと来た(爆)。
 このブロックでは特に「bitter sweet」を唄うすーじーにピンスポットが当たっていた事を逆手に取って、次の曲である「恋心マスカレード」に移る際にすーじーのスポットを消し、両隣の位置にスポットを当てたら香菜子さんとミンゴスが現れるという「恋心マスカレード」の曲頭を強烈に印象付ける演出がカッコ良すぎました。更には、ミンゴスをも引っ張っていると感じるくらいの香菜子さんのパフォーマンスに釘付け!(ミンゴスのアシストあっての効果もあるとは思いますが) ミリオン3rdライブで初披露した時よりも伸び伸びと歌っている印象もあって「これが武道館を経た威力だと言うのか!?」と震えたくらいでした。
 そして! 残念ながら出演見合わせとなってしまったみっくをちゃんと演出してくれた「透明なプロローグ」の投入。恐らく、連続歌唱したミンゴスがみっくを直接フォローしたのだと思いますが、出演断念してから然程時間も無かっただろうに、こうして振りを入れてステージを創ってくれた想いが嬉しくて目頭が熱くなりました。普段から逐一チェックしているミンゴスだからこそ短期間にモノに出来たのかもしれませんが、とにかくみっくの想いを台湾のステージに連れて来てくれたことが胸熱でした。
 シアター組のラストを飾るのは「DIAMOND DAYS」。結構意外な選曲だなぁと思うものの「仲間が居るって最高!」を、海外の地でも伝えられることを思うとしっくり来ます。765AS組は一緒に唄っていないけれど一緒のステージに居る訳ですから、その気持ちはミリオン4thライブの時とはまた違ったものでしょう。この場に来られなかったみっくも、きっと想いを共有出来ていたことと思います。

 ミリオンメドレーが一区切りしてのMCタイム。もう海外に来たというテンションの高さからか、リラックスしているからなのか分からないくらいにわちゃわちゃしたトークを展開。海外公演だからと言って全く遠慮なく日本語で掛け合うメンバーを見て、「これ、どこまで会場の皆さんに通じているんだろうか…」と心配でした(汗)。

 MCを終えると次に待っていたのは765AS組のメドレー開始! 今度は最初のブロックの逆で765曲をシアターメンバーと一緒に唄うという流れで、全員曲・主題曲以外では初体験。これまでミリオンの単独ライブでは765AS組の曲を「カバー」として歌うことはありましたが、あくまで「カバー」という位置づけでした。それが今回、本家とも言える765AS組と一緒に唄うのですから興奮を抑えられません!
 最初は「乙女よ大志を抱け!!」を繪里子さんともちょで。不思議と新鮮という気持ちは生まれず、もっと深いところで感動している感覚が。それは続く「ALRIGHT*」「スタ→トスタ→」「Pon De Beach」「風花」も同様で、あずみん&あいみん&ラリー、ぽんちゃん&ぴょんさん&ゆいトン、ぬーさん&こちま、はらみー&すーじー&香菜子さんも同様で、どんな組み合わせでも「765ASメンバーとシアターメンバーが対等な立ち位置で一緒に唄っている…!」という喜びに勝る感情はありませんでした。唯一、一人で歌ったミンゴスですが披露されたのが「蒼い鳥」ではある意味仕方が無いかもしれません。その分、今のミンゴスが表現する最新の「蒼い鳥」を世界に向けて発信してくれた様に感じました。もし、ここに田所あずささんが合流していれば、もしかしたら二人で歌っていたかもしれないな…とちょっとだけ夢見ました(笑)。それはそうと、このブロックでは「武道館を経たシアター組の成長」を1ブロック目とは別の要素で感じることが出来ました。というのも「先輩の歌」を一緒に唄うという状況において、きちんと「自分だったらどうパフォーマンスするか」が念頭にあって生まれた相乗効果を感じられたのです。以前なら多少の遠慮や引け目も覗かせていたかもしれません。765AS組は流石!というパフォーマンスでしたが、シアター組との掛け合いも目に留まったことが嬉しかったです。ぽんちゃんの「スタ→トスタ→」では、一緒に唄っているぴょんさんとゆいトンの声の親和性が高すぎて、全てぽんちゃんが唄っている様にも感じてしまったくらい(笑)。
 765AS曲のメドレーを締め括るのは、予想していた「自分REST@RT」! 何だか久し振りに感じるこの曲も、やはり湧き上がる熱量に衰えはありませんでした。これまた「765のライブに来ている感」が気持ち良くてついついにやけてしまいます。改めて「自分REST@RT」という曲が「アイドルマスター」にとって如何に印象深い曲なのかを感じた時間でもありました。

 唄い終えての全員MC。765AS組もシアター組もそれぞれのフィールドに招待し合って駆け抜けたメドレーを終えてのMCは総じて「楽しい」が溢れていて、765ASもシアターも完全に纏まっている1つのグループとして、そこには先輩後輩といった壁も遠慮も無い、それぞれが個々に持っていた空気を混ぜて更に爆発している印象がありました。ステージ上の皆さんが楽しいのに観客側の我々が楽しくない訳ありません。もう次の流れは期待しちゃっていいですよね??

 ということで、始まった3つ目のブロックは「GO MY WAY!!」からスタート! 繪里子さん、ゆいトン、もちょという組み合わせは映画組? 今度はフルサイズ歌唱(^^)ということで「GO MY WAY!!」のフルも久し振りな気が。だからなのか、コールが何となく不安定…というより、馴染んでいない人口も多くなったのかもしれないなぁ…と思いつつ、もうプロデューサー歴10年を超えた自分としては出来るだけ引っ張れる様に声出し。

 続くのは「ジャングル☆パーティー」でぽんちゃんとラリー!! とうとうオリジナルデュオの歌唱を体験!!…っていうか、この二人のステージ上でのパフォーマンス、自由度高いキャッチボールをしながらぽんちゃんに喰らいつくラリーも凄くて、完全に会場中を、LVで観ている会場さえも巻き込んでジャングル化していました。面白すぎで楽しすぎ。これまでのぽんちゃんが創る世界の楽しさに、超新星ラリーが加わる相乗効果でここまでの爆発力になるとは全く思っていなかっただけに驚愕のステージでした。ラリーのパフォーマンスがあるからこそ、ぽんちゃんがここまで弾けられる。そんな光景を目の当たりにして「お互いに刺激し合って凄いものが生まれてる!」と感じました。にしても、ラリーがここまでやれるなんて。これはある意味、”もう一つの「アライブファクター」”(笑)と言って良いかと。

 続いてあずみんと香菜子さんの「Persona Voice」!!! 千鶴さん担当Pの自分としては、この曲がオリジナルデュオで聴けることに心の底から感激!! ミリオン3rdではころとのデュオにそれはそれで感激しましたが、やはりオリジナルの力って凄い。それだけのプライドと表現があるのだと思いますが、何よりも楽しそう。そして二人の織り成すハーモニー! ここに来て大きく成長を見せつける香菜子さんは、一気に知名度を上げたんじゃないかと。カッコいい曲に負けないパフォーマンスをあずみんも香菜子さんも見せてくれたと思います。

 LTDシリーズが続いたところで「Eternal Harmony」という変化球。ミンゴス、あいみん、すーじーというオリジナルメンバーでの歌唱で、フルメンバーではないけれどもミンゴスは初のライブ歌唱! 千早担当曲としては本当に明るく楽しいタイプで、何かを背負っていることが多い千早において「ミリオンライブ!」での千早は、”仲間と一緒に居ることの喜び”を歌に乗せていると感じられるほどに明るい。ミリオンで最初の千早曲「Snow White」でも冬の歌なのに暖かさを感じて、個人的に最も好きな千早曲だったりするのですが、そんな千早がユニットで歌った「Eternal Harmony」がこうして聴けたことがとても嬉しい。途中の「いやん」も聴けて、はいほーな気持ちMAX。

 そして「深層マーメイド」のぬーさんとこちまのカッコ良さ(「視線で抱いて」がゾクゾクしました。ミリオン3rdでの「アライブファクター」でころとぶつかり合ったのとは違う熱量をこちまに感じた)、「秘密のメモリーズ」のはらみーとすーじーの心地よさ(はらみーが創る世界観に負けないすーじーの世界観との調和に包まれてふわふわした感覚になりました)、「ハルカナミライ」の繪里子さんとぴょんさんの安心感…。「ハルカナミライ」だけLTDのリリースイベントにて体験済でしたが、その時よりも結びつきが強くなった様な気がするパフォーマンスに曲の歌詞がそのまま胸に流れ込んで来て、今歩んでいる先にある未来がとてもキラキラしたものであり、1つずつ叶えて続いて行く過程を目の当たりにしていることが実感出来て胸が熱くなりました。

 怒涛の765AS組とシアター組の連合となる「765 MILLIONSTARS」のステージは、自分としても「最も体験したかったステージ」でした。想像していたよりも遥かに上の熱量を生み出したパフォーマンスは本当に驚きとも言える内容で「久し振りの765AS組のフルライブ体験にシアター組の4年の積み重ねた結果が加わったもの」という想像とは別のものでした。完全に上も下も無い、本当にチームとしての「765 MILLIONSTARS」がそこにはありました。それを改めて宣言するかの如く唄われた、全員での「Dreaming!」の歌詞が胸に響き渡ります。

 ”今が私たちの”夢”だから”
 ”新しい未来がうまれる この瞬間は可能性”

 もう泣くしかありませんでした。

 そんな想いを引き継いで、本編最後を飾る「M@STERPIECE」は劇場版「アイドルマスター」での1シーンとは違うものを表現してくれたと同時に、映画のスタッフロール中のスナップで見て取れた765AS組とシアター組の信頼関係がもたらした感動と笑顔を、今回の「M@STERPIECE」では味わえました。これまでもシアター組が参加した「M@STERPIECE」は何度かありましたが、あくまで765AS組が主役の歌でした。それが、全員が主役として会場を一つにしてくれた今回。違う喜びを感じるに至りました。「ミリオンライブ!」が生まれて4年。当初は「765ASを内包するのかよ」とマイナスイメージを持ったこのコンテンツが、4年間で私たちに見せてくれたもの、積み重ねてくれたものによって「765ASを内包」ではなく「765ASと共に」と言える様になった。その第一歩を世界に向けて踏み出した今回の台湾公演での「M@STERPIECE」は正に1つの”最高傑作”、そう言えるものになったと感じられました。

 本編を終え、暗転したステージに向けて沸き起こる「アンコール」要求! 最近はアンコールが無かったり、コールが始まって間もなく社長が出て来ての情報コーナーになることが殆どだったので長く続く要求タイムは久し振りでしたが、期待に応えて再登場する765 MILLIONSTARSの皆さん! 披露楽曲は勿論…「THE IDOLM@STER」!! もう安定の歌マス、自由度の高い各々の観客席に向けて感謝タイムも含め、少し懐かしさも感じたステージでもありました。

 唄い終えてのMCは、それぞれの想いや喜びを語ってくれましたが、その中でも最後の挨拶で繪里子さんが「私たち765 MILLIONSTARS」と高らかに言えることに胸がいっぱいになっていることがとても嬉しかったし、忘れられない光景にもなりました(繪里子さんは誰よりもこの瞬間を待ち望んでいたのかもしれません)。

 正真正銘最後の曲は間違いなく「Thank You!」だと思っていたのに、驚きの選曲「The world all one!!」が! でも、世界への第一歩であるこの台湾公演の意味を考えるとこの選曲以外には無いと思えるくらい「流石!」と感じられたのが嬉しい。こちらの想像の範囲でセットリストが組まれてばかりだったら、それはそれで面白味に欠けますからね。「アイドルマスター」というコンテンツのライブが、ここまで盛り上がった要素の1つに「セットリストの妙」があると思っています。そんな「The world is all one!!」、5周年ライブのテーマで「アイドルマスター2」のメインテーマだったのに、それ以降の扱いが寂しかっただけに今回の起用はとても嬉しかったです(^^)。

 一通り締め括った後は、小鳥さんと社長がスクリーンに登場し(現地語字幕付き)、一本締めを行って終演。密度の濃い3時間弱のライブは、LV参加ではありましたが現地からの地続き感のある熱く楽しいものでありました。LVでこの感覚、何となく久し振り。冒頭、映像が赤かったことなど全然残ってませんでしたね(笑)。

 公演中、最初の挨拶・1ブロック後・2ブロック後・3ブロック後・本編ラスト前・アンコール1曲目後・最後の挨拶と、7つのトークタイミングがあったのですが、それぞれが楽しくてどのタイミングで何を話したのかあまり記憶出来なかったので(笑)、記憶に残っていることを備忘録的に残しておこうと思います。

  • 765AS組トークの冒頭、繪里子さんが仕切る様に見せかけて「どうぞ」と丸投げ
  • みっくへのお土産係となったゆいトンがリサーチして選んだのは「臭豆腐」
  • 「今回の台湾公演、来れなかったメンバーが沢山いるので、次に繋がる様な公演にしたい」と繪里子さん
  • 台湾のタピオカミルクティーが日本のサイズとの違いすぎて驚愕。それをラリーとゆいトンの身長差で説明
  • 飛行機が苦手な香菜子さんとこちま、それぞれが隣の人にしがみ付く

■LV2日目 in 新宿バルト9

 「ライブビューイングのメッカ」として位置付けられている気がする新宿バルト9。確実に取れる保証がないため、この会場だけで申し込むのは危険視されていると言えるこの会場で2日目が取れたことはやはり嬉しい。昨日の池袋も十分盛り上がっていたけれど、恐らくそれ以上に盛り上がるであろう今日、どんなステージで楽しませてくれるのか初日以上のワクワクを抱いて現地入り。

 ライブビューイングで入ったことの無いシアター9での上映でしたが、場内デザインが何となく台湾っぽい気がして「だからこのスクリーンになったのかな?」と思いました(笑)。座席位置も申し分なく、映し出された現地の色も正常!(笑) 楽しむ準備は整った!

 定刻となり開演し、昨日観たオープニングは赤味を帯びていた為に初めて見たような感覚に捕らわれたのはご愛敬。今日は最初から全力で飛ばして行ける喜びを噛み締めつつ、開幕曲である「READY!!」を楽しみました。
 以降、どのくらいセットリストが変わるのかな?と期待していたものの、順調に初日と同じながれで進んで行くことに不満を持つことなく(寧ろ、ならば昨日の反省点を修正して全力で臨めるのは嬉しい!と)、初日よりも更に楽しそうに唄い踊るステージ上の皆さんに魂からの声援を届けるのみ! 9周年ライブの時みたいに丸々違うくらいのライブは今後の楽しみに取っておこう!

 基本は初日の流れを軸にしつつ、765AS組メドレーの最後が「自分REST@RT」から「Happy!」に、シアター組メドレーの最後が「DIAMOND DAYS」から「Welcome!!」に変わったりして(「Welcome!!」は途中の台詞部分、全て現地の言葉になっていて会場から歓喜の声が一段と大きく聞こえて嬉しかった)、それだけでも更にテンションが上がりました。皆さんのパフォーマンスも楽しさがレベルアップしていた様に感じ、最大限にアドリブを入れてステージを盛り上げてくれていたと思いました(「ジャングル☆パーティー」は異次元でした!)。色々なところでアイコンタクトしたりキスしたりハグしたりカメラアピールしたり、全員が主役争いをしているかのようでした(笑)。トークも初手から飛ばしていて、初日と同じタイミングに挿入されたMCは更なる盛り上がり…っていうか暴走?具合で実に楽しかったです。これまた何処でどんな話をしたかハッキリしていないので、記憶に残っているものを纏めて残しておこうと思います。

  • 香菜子さんが自己紹介の際、千鶴さんの高笑いの後にお決まりの咽る流れをやったら、本当に咽て挨拶が中断した(笑)。
  • 初日公演終えた後、食事組とマッサージ組に分かれて行動
  • ぴょんさんが食事しながら寝ていた
  • マッサージ組(ラリーとミンゴス)はホテルまでの帰りの道が分からなくなって迷子に。地元の人に助けてもらった
  • 大好評のたろいも小籠包、ゆいトンが離席して戻って来たら自分の分が無かったので「誰、食べたの!?」と犯人捜し(犯人は繪里子さんだったことが判明し、追及ストップ!)
  • 「繪里ちゃんにやって失礼なことなんてないから」と言うミンゴスに、「うん、その通りなんだけどそれは自分で言わせて」と返す繪里子さんに、10年超えの信頼関係を垣間見た
  • 「自分たちの今の気持ちを皆に伝えよう」とジェスチャーゲーム開始。代表としてもちょが選ばれる。選考理由は”もちょは世界の宝だから”(笑)
  • 全員の期待を背負ってもちょがジェスチャー。うねうね動いて全員「???」という感じだったところ、はらみーなら分かる?と振られて「…はらみーさん、大好きです…かな?」と回答。もちょに正解を聞くと「あ、はい!正解です!!」。全員から総ツッコミ(笑)
  • ジェスチャーの流れで、繪里子さんが突然パンダのモノマネを披露。全世界にその姿を発信! ミンゴスが「中村さん、大丈夫ですか?世界に発信されてますけど?」
  • ぬーさんが「深層マーメイド」の感想で「みんなに抱かれた」と際どい発言(”視線で”が抜けた)
  • 飛行機のフライト中、自分の席から斜め前の席の人がモニターで観ている映画を覗き見し、その映画に感動して泣いたというぬーさんに、一同「何故隙間から観る?」とツッコミ
  • 実は真面目な香菜子さん。繪里子さんに背後から目隠しさけて「だーれだ?」の問いに、髪や顔の手触りから真剣に当てようとしている香菜子さんを、こちまが動画撮影して仲間に共有(笑)
  • 今回、稽古でもずっと一緒だったぬーさんとこちまが愛を育んだ
  • 最後の挨拶の中、もちょが「先輩たちと後輩たちと一緒に」発言。もちょの立ち位置は?(笑)
  • ぽんちゃんが統括した「アイドルマスターがこれからどんどん世界に進出するためには、皆さんの応援が必要です!あと…お金。」と現実的なことをハッキリ口にする(笑)
  • 最後にぽんちゃんが覚えた現地の言葉を高らかに披露。その内容が…”トイレ”(笑)
  • アンコールの歌唱中の自由行動の時、はらみーに力いっぱいハグされて、本気で固まるもちょ(笑)

 なんだか色々あったなぁと。恐らくその他にも細々とあった気がしますが、後は映像メディア化に期待するしかないですね…。是非!!

 そんなこんなで駆け抜けた2日間。色々な感動は初日に、文句無しの楽しさは2日目に、という内容はほぼ同じながらも参加したLV会場が違うことも手伝ってか、それぞれの印象と楽しさがあった台湾公演でした。何より「765AS組とシアター組が1つになった”765 MILLIONSTARS”の持つ可能性の大きさ」を強烈に感じられたことが嬉しく、ミリオン4thライブを終えた時に思い描いた光景がこんなにも早く目の前にあり、その先に繋がる未来も楽しみに待てる喜びは筆舌に語り尽せません。765AS組の経験と信頼に裏打ちされたパフォーマンスと、シアター組の短期間ながらも沢山の困難を乗り越えて着実に積んで来た実力と育んだ絆が可能にしたパフォーマンス。そこに先輩・後輩という立ち位置はあっても優劣は無い。壁も遠慮も無く、刺激を受け合い共に力を合わせて1つのステージを創り上げた結果生み出されたものは、それぞれが単独で創り上げた中の良さを失わずに融合し、新次元の扉を開いた様にも感じられました。この先、”765 MILLIONSTARS”としてステージに立つ機会が増えることを期待しつつ、活動を終えるその時まで絶対に声援を贈り続けようと改めて心に決められた傑作ライブでした。この記念すべき一歩目に出演を見合わせることになったみっくは悔しいと思うけれど、次に繋がる公演であったことは間違いないから必ずリベンジを果たして欲しい。そして、今回抜擢された香菜子さんやラリーの様に、まだまだ未知数のポテンシャルを持つシアター組の面々が新たな魅力を開花出来る様な機会が増える様に祈っています。

 これからも「アイマスですよ、アイマス!」、そして「アイマス最高!!」

【付録:セットリスト】

4/22(土) 4/23(日)
1. READY!! 全員 1. READY!! 全員
ミリオンメドレー ミリオンメドレー
2. ハッピー☆ラッキー☆ジェットマシーン 渡部・中村 2. ハッピー☆ラッキー☆ジェットマシーン 渡部・中村
3. BOUNCING♪ SMILE! 稲川・沼倉 3. BOUNCING♪ SMILE! 稲川・沼倉
4. 恋のLesson初級編 Machico・下田 4. 恋のLesson初級編 Machico・下田
5. トキメキの音符になって 麻倉・浅倉 5. トキメキの音符になって 麻倉・浅倉
6. プラリネ 愛美 6. プラリネ 愛美
7. bitter sweet 末柄 7. bitter sweet 末柄
8. 恋心マスカレード 野村・今井 8. 恋心マスカレード 野村・今井
9. 透明なプロローグ 原・今井 9. 透明なプロローグ 原・今井
10. 素敵なキセキ 山崎 10. 素敵なキセキ 山崎
11. DIAMOND DAYS ミリオン全員 11. Welcome!! ミリオン全員
765メドレー 765メドレー
12. 乙女よ大志を抱け!! 中村・麻倉 12. 乙女よ大志を抱け!! 中村・麻倉
13. ALRIGHT* 浅倉・愛美・稲川 13. ALRIGHT* 浅倉・愛美・稲川
14. スタ→トスタ→ 下田・山崎・渡部 14. スタ→トスタ→ 下田・山崎・渡部
15. Pon De Beach 沼倉・Machico 15. Pon De Beach 沼倉・Machico
16. 風花 原・末柄・野村 16. 風花 原・末柄・野村
17. 蒼い鳥 今井 17. 蒼い鳥 今井
18. 自分REST@RT 765全員 18. Happy! 765全員
19. GO MY WAY!! 中村・麻倉・渡部 19. GO MY WAY!! 中村・麻倉・渡部
20. ジャングル☆パーティー 下田・稲川 20. ジャングル☆パーティー 下田・稲川
21. Persona Voice 浅倉・野村 21. Persona Voice 浅倉・野村
22. Eternal Harmony 今井・愛美・末柄 22. Eternal Harmony 今井・愛美・末柄
23. 深層マーメイド 沼倉・Machico 23. 深層マーメイド 沼倉・Machico
24. 秘密のメモリーズ 原・末柄 24. 秘密のメモリーズ 原・末柄
25. ハルカナミライ 中村・山崎 25. ハルカナミライ 中村・山崎
26. Dreaming! 全員 26. Dreaming! 全員
27. M@STERPIECE 全員 27. M@STERPIECE 全員
アンコール アンコール
28. THE IDOLM@STER 全員 28. THE IDOLM@STER 全員
29. The world is all one!! 全員 29. The world is all one!! 全員

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2017年4月10日 (月)

「AZUSA TADOKORO LIVE TOUR 2017~DilEMmA~」茨城公演参加

Dscf4564 田所あずさ(以下、親愛を込めて”ころ”)さんの2017年のライブツアー「AZUSA TADOKORO LIVE TOUR 2017~DilEMmA~」が発表された2016年10月。その開催地の中に茨城が入っているのを見た時、「ころの地元凱旋!しかもツアー初日!これは見届けたい!!」と思い、チケット申込受付が開始されてから茨城公演と東京公演の2つにエントリー。無事にどちらも当選し、開催日が来るのを首を長く…する間も無いくらいに茨城公演の当日はやって来ました。

 開催場所の水戸はこれまで行ったことの無い場所。ローカル線で2時間半くらいで行ける距離ということもあり、通うには遠いところかもしれないけれど、ちょっとした遠出の感覚(比較的良く行っている鎌倉や北本…よりは遠いけれど、友人が住んでいる高崎に行くのとそれ程変わらない感覚)で足を運べました。

Img_1156s 物販開始が14:30ということもあり、然程気張らずとも大丈夫だろうと予想して開始1時間後くらいを目安に現地入り。到着して初めて降り立つ割には既視感があって(Googleマップで見たという他、少し都心から離れた場所の市内的景観)、ストリートビューの便利さを改めて感じながら目的地である水戸ライトハウスへ直行。列は出来ていたものの、30人くらいだったので「15分くらいで終わるかな?」と思っていたら列捌きが思ったより悪く、「物販は16:30で終了です。今お並び頂いている方は買えない可能性があることをご了承ください」というアナウンスを聞くくらいに終了時間が迫って来ました(汗)。「おぃおぃ…」と思いましたがどうすることも出来ないので、ただ時間内に順番が来ることを祈るばかり。結果的に何とか間に合ってくれて無事終了。まぁ、売り切れも無くて開場してからでも購入出来たのでそこまで焦る必要は無かったのですが、Tシャツを着たりするのは入場前に準備しておきたかったので事前に購入出来て良かった(現地調達するつもりで敢えてTシャツどころかタオルすら持って来ていなかったので、売り切れなくて何より(笑))。

 昨年10月の恵比寿でのライブの洗礼があったので、オールスタンディングライブの小さなライブハウスでの開催である今回、手荷物は預けてウェストポーチを装着して会場入り(これまではオールスタンディングと言えども、それ程大きな荷物でなければ足元に置いておいても確保した場所を侵食されることは無かったので問題ありませんでしたが、昨年のころのライブで完全にその神話(笑)が崩れてからと言うもの、「手ぶらが基本」ということで臨まなければならないことを痛感)。

 物販終了後、準備して荷物を預けて割と間もなく開場(思ったより余裕なくて驚き)。整理番号は70番くらいというのもあり「比較的前」なんて思っていたら、入場して驚くこの時点での密集度!? 「まだ100人も入っていないのに、スペースの真ん中くらいまで埋まっているってどんだけ狭いの!?」と驚愕。取り敢えずステージ左側で視界が比較的クリアな場所に立って開演を待っていると、入りきれないということで待っている間に2度ほど凄い詰められ(自主的に詰めたというより、強引に押されて詰められた(汗))、もうぎゅうぎゅうで身動きが取れないくらいの状態に戦慄。

 それでも、昨年10月のライブ以降にホリプロ主催ライブ参加者への規約が更新され、「整理番号を無視した前方への割り込み禁止」「ステージへの駆け寄り、押し寄せ」といった内容が明示的に禁止されたので、今回のライブは昨年と違って開始直後のひっちゃかめっちゃかな状況は生じずに、ある程度安心して自分の立ち位置で楽しめるのかな…と少し心に余裕があったのですが、開演した直後にそんな余裕は完全に打ち砕かれてしまいました(汗)。

 ツアー初日の1曲目、つまり全公演の最初の1曲と言える本当の切り込み隊長曲に選ばれたのは「スーパースタールーザー」。その理由は、目の前に見えるころが手にしているギターで直ぐに分かりました。先日参加した「運命ジレンマ」のリリースイベントの際、「スーパースタールーザー」は簡単なコードだけで弾けるようにと山本陽介さんが提供してくれた楽曲で「いつか披露出来れば」と言っていたのが、このツアー初日の茨城凱旋だなんて!! しかし、そんな熱量は観客皆が感じていて、もう最初から物凄い熱量でひっちゃかめっちゃか。周囲に全然優しくない(と言っても殴りあったり強引に掻き分ける訳では無いので、そういう意味では優しい…のかも)その”人のうねり”は、その場で踏ん張ろうと頑張っていたものの、凄まじい力に「この位置で自分のペースで楽しむのは無理」と判断。徐々に壁際近くの比較的安全圏まで結果的に流れついてしまいました。この時点でもう3曲目、1曲目の「スーパースタールーザー」、2曲目の「1HOPE SNIPER」はもう曲を楽しんでいるというより、コールやクラップなどは入れていたけれども自分の位置取りを安定させることに注力するだけの時間になってしまったのがちょっと残念。ころが折角のギタープレイを披露してくれたのに、殆どそれを楽しむことが出来なかった…(涙)。

 最初のMCでは茨城凱旋の喜びを全身から放ち、割とテンションの高いトークをするころ。特に地元の話(茨城出身の人!と聞いた上、更にそこを「何中だった?」とか客席の個人にマイク向けたり。改めて凄く近い!)を茶目っ気たっぷりに色々と話す姿は印象的でした。勿論、ギタープレイの話も触れ「いつかって言ってたけど今日だったんですねー」とサプライズ成功でしてやったり感(笑)。3ピース(ギター、ベース、ドラム)というちょっとレアな構成で臨むバンドメンバー「あずさ2号」の紹介もあり、この茨城公演のみの編成は不在のバンマスである神田ジョンさんが人形と音で参加(笑)。そんな他のステージで演奏しているジョンさんに向けて信ちゃんが「ここより楽しい訳ないじゃないですか!」的発言が飛び出たり、メンバー全員が最初からテンション高めな感じで良い感じ(笑)。各公演毎にテーマカラー的なものがあるらしく、それを主張するバンダナを各自が身に着けているという話もあって、ツアー開幕の初日である茨城はころが好きな青!ということで、腕に巻いていました。他の場所では何色になるんだろう?

 3曲目の「君との約束を数えよう」辺りからは後方や横からのアタックが少ない場所に立てたので、前方周辺からのひっちゃかめっちゃかをいなしつつ全力で楽しむことが出来る様になって一安心。昨年10月のライブでは中腹にある柵近辺に居られたので(特に2日目)、前へ行こうとする異常な押し寄せを比較的回避出来たものの、今回はとても狭い上に当たり前の様に前後左右への押し寄せがまかり通っている状況だったので(汗)、基本ポジションを探るのが大変でした。でも、昨年経験済であったこの雰囲気…っていうか状況は「お行儀よく楽しむ」というよりも「周りに下手に遠慮せずに楽しめ。自分の楽しみを奪う目に余る輩には全力で挑め」という姿勢が標準と認識したので、そこは「みんなで楽しむ!」というのを軸に、多少の揉みくちゃは許容範囲内としてきちんと周囲への敬意と優しさを持って楽しむことをちゃんと実践出来たかな…と思います。

 ライブはその後も「spit out」「Fighter's high」と熱いナンバーが続き、ここでやっと初披露となる「孤毒ディストレス」が来て会場も一際盛り上がる!…と思ったら、意外とそこまでの熱量は感じなかったものの熱量の高いステージを楽しむことが出来ました。

 MCでは「ディストレス」が「ストレスを上手く処理できない」という意味ということで、最近感じたディストレストークを。最初にベースの信ちゃんから「本屋に行って雑誌買う時、レジの人が研修中の札を付けていたので、バーコードスキャンしやすい様に1冊ずつずらして出したら、揃えて”トントン”って…」というディストレスを披露。信ちゃん曰く「心が狭いだけかもしれないけれど」と言っていましたが、とっても良く分かるディストレスで結構な共感を得ていた気がします。
 その他、ギターの長澤トモヒロさんが”世界で一番可愛く「お茶」って言う”ところが大絶賛していて、全員で一言ずつ「お茶」という流れがあって、風貌からは想像しなかった結構可愛い声を放つ長澤さんに会場大興奮でした(笑)。

 次はアコースティックコーナーです!と「EMOTION」が来て、本日不在のバンマスである神田ジョンさんの楽曲を熱唱し、リリイベとは違った生バンドならではの熱量にこちらも気持ちが高揚しました。「コーナー」というからには数曲続くのかと思いきや、続いたのは「孤独な惑星」で、出だしこそアコースティック感があるけれどだんだん熱を帯びて盛り上がって行く流れは全然アコースティックじゃなかったけれど、これが逆に”タドコロックの本質”的なものを感じることになりました。

 MCでは新番組のヒロインを担当する他、主題歌も担当しているということでフルサイズのMVも公開されていることから、世界最速の生披露「DEAREST DROP」!! ここ最近のバリバリのロックサウンドとはまた違った世界観で、ころの持つ表現力も活きたまた新たな魅力を味わうことが出来て満足。CDリリースされたら聴き込んで、5月の千秋楽である東京公演ではより全力で楽しめる様に準備する!

 バンドメンバー紹介(ソロ演奏含む)を挟み、ここからは一気に4曲をぶちかます!ということで、”茨城が生んだロックスター”と信ちゃんに紹介されたころが歌うのはその名の通り「絶対的RockStar」! そして「Straight Forward」「It's my CUE.」「運命ジレンマ」という、強烈なロックサウンドを全力全開でぶつけて来ました。勿論、観客側も負けていられず、熱量を持ってそのまま声をぶつけまくります。それぞれの曲で、ギターやベースのソロプレイも前に出て披露し、その近さにテンションアップ! ころもかなり近くに居たけれど、周囲の動きが激しくてまともにそれを伺うことが叶わないながらも、全くマイナスに思うことなく楽しんだと感じるのはそれだけステージがパワフルだったことにあると感じています。

 正に駆け抜けたと言って良い13曲が終わって本編終了。そして、興奮さめらぬ場内は一呼吸整えてから「アンコール」要求タイムへ! ちょっと長かったと感じた(汗)アンコール要求コールも報われて、アンコールへ突入!

 先ずはラストスパート前の準備運動として「イッポーツーコー」を披露! これもリリイベで1回聴いているものの、やはり生バンドは熱量が違います。山本陽介さんの持つ世界観の1つを表現したステージは、本当にロックスターへの道を駆け上っていると感じられるものがありました。

 MCではグッズの話もあって、くじでパペットが予想以上に当たっていたことに驚いて「ちょっと当たり過ぎちゃってない?」と心配するころでしたが、各地で当選数量を限定しないで放出してしまったのでしょうか(笑)。まぁ、凱旋公演ということで良しとして頂ければ。ころからも「みんなが楽しんでくれればそれが一番」というお言葉を頂戴しましたし(^^)。
 それと斜め上の「コントライブに参加します!」の告知に凄く変な反応をした客席にころご立腹で、納得の反応が返って来る(テイク3)まで告知をやり直すという不思議な光景(笑)。しかも、告知した割にはどこでやるか等の情報は一切無しで「ネットで見て!」という雑な告知は何とも、らしいというか。

 最後の大爆発、「Boom!Boom!」から「純真Always」へ! ころ自身が熱量高かったのか楽し過ぎたのか、どちらも曲入りを間違える!(笑) そんなのも笑い飛ばすくらいに物凄い熱量で渦巻く会場内は凄かったとしか言えない爆発力がありました。「Boom!Boom!」は、ころが「タオル回すの禁止だけどこの曲はOKっ!」という、主催者側の決まりよりも主役ルールが適用され(笑)、ロックなステージの全力ライブを前に”ノリと勢い”を大切にした判断に感謝しつつ、ルールの匙加減の難しさ(主催は安全を担保するために禁止する訳ですから)を感じました。逆に言えば「こいつらは安心かな」と判断してもらえたのであればファン冥利に尽きますが、ひっちゃかめっちゃかに渦巻いた会場の熱量は下手をすると事故にも繋がりかねないので、ここは今後の課題でしょうね(現に今回、ホリプロルールからは「整理番号を無視した前方への割り込み」「ステージの駆け寄り」「押し寄せ」は完全に逸脱していたと思うし、でもある程度の”節度”を持ったはしゃぎは許容してくれた方が楽しさに繋がるし)。だからなのか「体調悪くなったら」という気遣いをMCの度に言っていた様な気がします。

 そんなこんなで熱い16曲を楽しみ、もうシャワー浴びたんじゃないかと思えるくらいに汗だくになりましたが(何せ、髪の毛から汗がポタポタ滴り落ちるくらい(笑))、それは会場全体がそんな感じで正に”ライブ!”という、”タドコロック”が目指す1つの形に手応えを感じられたステージでありました。最後のメンバーからの感想でも、信ちゃんから「初日でこんな熱量って、この先ヤバくない?」とか、しのぴーに「今まで何人ものアーティストをサポートしてますけど、こんな揉みくちゃなのは久し振り」とか、参加した者としては最高の誉め言葉を頂けて、ころが故郷に錦を飾った凱旋公演に来て良かったな、と感じられて嬉しかったです。掻いた汗だけのことはある!(笑)

 最後は定番の「しょうがなーい!!」の三連発で締め。ころ曰く「そろそろやめようかと思ってるんだけど」と、この「しょうがなーい!」を否定したのは驚きでした(笑)。僕はこれ好きですから続けて欲しいなぁ…ロック感は無いけれど。

 想像以上に体力を使ったライブで、開始直後は「乗り切るのは無理かも」と思うくらいに大変でしたが、何とかこなしきれました。こうやって鍛えられて行くんだな…と思いつつ、もう少し平和に参加したいという気持ちもあって、この辺り「皆が満足する」ライブをどんどん突き詰めて行って欲しいな、と思いました。本当の意味で”参加する”というライブの1つのあり方を示している、ころのステージは今後も参加出来るなら参加したいし楽しみたい。でも、あまりにひっちゃかめっちゃかで揉みくちゃになるのも辛い…。この辺りが上手くバランス取れたら嬉しいです。そうは言っても、今回文句なしに楽しみきったし、揉みくちゃな周囲に怒りがこみ上げる訳でも無かったのは、(こんな状態ではあるけれど)節度をある程度持って「みんなで楽しもう!」という気持ちが感じられたから。実際、(禁止されているからだけど)MIXなどのがなり声は無いし、無用なクラップや走るクラップもほぼ無かったというのは、ちゃんと音楽も楽しんでいると感じられたし、静かな曲は最後の一音まで聴ききってから拍手するなど、しっかりしてる。こういうところは他の現場でも見習って欲しいと思います。後は「巻き込まれたくない人は端とか後ろとかでなくてもちゃんと自分のペースで楽しむ」ことが出来て、逆に「はしゃぐために前に行ったなら二度と戻って来ない」を徹底するという周囲への”優しさ”があると嬉しいな。

 とにかく、無事に楽しめて本当に良かった! 凄い熱量のライブを体験させてくれて、それを「楽しかった!」と感じさせてくれた、このライブに携わった全ての方々へお疲れ様でした&ありがとうございました!(^^) 個人的には1stアルバム「Beyond Myself!」からの出典もまた取り入れて欲しいな、と思っています!

■付録:セットリスト

  1. スーパースタールーザー
  2. 1HOPE SNIPER
  3. 君との約束を数えよう
  4. spit out
  5. Fighter's high
  6. 孤毒ディストレス
  7. EMOTION
  8. 孤独な惑星
  9. DEAREST DROP
  10. 絶対的Rock Star
  11. Straight Forward
  12. It's my CUE.
  13. 運命ジレンマ

    【アンコール】
  14. イッポーツーコー
  15. Boom! Boom!
  16. 純真Always

続きを読む "「AZUSA TADOKORO LIVE TOUR 2017~DilEMmA~」茨城公演参加"

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2017年4月 9日 (日)

【終了報告】テイルズ オブ ベルセリア (TOB) 20170408

Img_1139s  「テイルズ オブ ベルセリア」、無事にエンディングを迎えられたことにホッとしています。というのも、前作「テイルズ オブ ゼスティリア」を途中で放置してしまったから(汗)。「ゼスティリア」は色々と多忙になっていた時期に優先してプレイしたくなる様なテンションになれなかったために放置してしまった訳ですが(プレイしていて募った不満等も原因としてはあります)、アニメ「ゼスティリア・ザ・クロス」が良い感触だったということもあり、テンション的に回復しつつある今がプレイ再開の切っ掛けに出来るように思えます。そんな「ゼスティリア」の話はさておき、久し振りにエンディングを迎えられた「テイルズ オブ」シリーズということもあり(前回は「エクシリア2」で4年前!(汗))、そんな自分の感覚を一応所感として残しておこうと思います。

 4/9 00:37、「テイルズ オブ ベルセリア」終了。

 ラスボス直前セーブ:89:18、ベルベット:Lv.71、エンカウント数:1838
 メインメンバー:ベルベット、ライフィセット、マギルゥ、エレノア

■久し振りの「テイルズ オブ」

 プレイを始めたのが2016/08/21、そこからパタッとプレイが止まって再開したのが2017/01/08、その後また期間が開いて再開したのが2017/03/20。そこからはコンスタントにプレイ出来て、ようやくエンディングに辿り着いたという今回のプレイ。7ヶ月半もかかりましたが(汗)、まとまった時間を確保さえ出来ればもっと早く終えられただろうな、と思います。色々スケジュール的に余裕が無い中で、平日がほぼ何も出来ない状況である現在は「やる!」と決めないとプレイが進まないな、ということも実感。時間が読みやすいからとアニメ視聴に時間を割くことも多かったここ最近ではありますが、視聴した時間や本数から得た結果的満足度を考えるとゲームを優先した方が良かったかな…と思うので(苦笑)、今後はもう少しゲームをプレイしようと思います。

 そんなこんなで「ベルセリア」ですが、固有ジャンル”君が君らしく生きるためのRPG”はその定義云々関係無しに普通に楽しめました。少なくともプレイ途中で放置している「ゼスティリア」よりは操作感覚は気持ち良く、物語もテンポ良く進められた様に思います。物語として、特別奇をてらうこともなく最後まで駆け抜けたと感じられるものでしたし(個人的には途中少しダレたけれど)、何より色々と親切なシステムだったからこそ気持ち良くプレイ出来たのだろうと思います。

 FLOWの歌うテーマ曲、ufotable制作のアニメーション映像、そして劇中を彩るBGMなど相変わらず高いクオリティで「テイルズ オブ」のブランドは健在だな、と感じられました。今回、BGMも思ったより印象深いものが幾つかあって、それが美麗な映像と共に刻まれたことが好印象に繋がっているんだろうと。そういう面での「ゼスティリア」の印象が殆ど残っていないので(汗)、プレイ再開した暁には「ベルセリア」と比較しながらプレイしてみようと思っています。

■システム周り

 久し振りとは言え「テイルズ オブ」としてこれまで踏襲されて来たLMBS(リニアモーションバトルシステム)や、操作方法は大きく変わらない…と思いきや、今回思ったよりも違う印象がありました。大きくはキー配置に因るもので、術技をキーの上下左右のキーに割り振ってボタンで使い分ける方法ではなくなり(なので通常技という概念が存在しない)、方向キーはキャラクターの入れ替えをすることに使われ、ボタンの上下左右に基本技から特技などのコンボ連携を最初から組み込んでおくものに変わりました(1つのボタンで連携をほ組んでも良いし、ボタンを跨ぐ連携にしても良い)。その為、メニュー出しも△ボタンではなくなり、手に馴染んだものから変更されたことが最初は慣れずにいたものの、慣れるとこれはこれでやれる事も多くなって楽に色々なことが出来るというメリットを生んだかな…と感じました。PS4でプレイをしましたが、ボタンがある程度沢山あるコントローラだからこその操作系とも言えるので(PS3版はどんな割り当てになっているのだろう?)、今後どの様なシステムを実装するか、どのハードで遊べるのかによっては以前の形式になるのかもしれませんね。

 近年のテイルズに良く見られる「適当にガチャガチャとプレイしていてもある程度は遊べるが、突き詰めれば中々に奥深い」という戦闘システム。ただ、突き詰めるにはチュートリアル的なものが殆ど無いので、戦闘中コメントが出るくらいでは使いこなすのは難しい(実感として伴わないために感覚的に根付かない。「ゼスティリア」なんて終了時に説明が出たりするから余計に分からなかった)。以前から感じていたのは「チュートリアルでちゃんと納得出来る様に使わせる」ということで、折角色々と凝ったシステムを実装しているのですから、ちゃんとプレイヤーが理解して使ってみる様に遊ばせてくれれば良いのに…と思います。

 今回のLMBSである「リベレーションLMBS」は、ソウルゲージが点灯している数だけ連撃を繋ぐことが出来るシステム。敵からソウルを奪ったり奪われたりする攻防があり、術技を連携する為の軸となる部分で、技を繰り出して溜めることでチャージされるブラストゲージ(こちらは秘奥義や連携中にメンバー交代するスイッチブラストで使用)と併せて戦闘をこなして行くのですが、良く練られていると感じる反面、爽快感を失う原因にもなっていることも多々感じることとなりました。というのも、このソウルが無ければ物理攻撃的術技が出せないため(1回は出るけれど有効打にならない)、戦闘中なのにガードしてじっとしてソウル回復を待ったり、フィールド中に出るソウルを回収して上限を増やしたりしなければなりません。連撃の起点にもなるブレイクソウルを使用するにも、ソウルゲージが不足して(3つ以上でないと)出せないジレンマがある他、武器や術技にも属性が付いている為に敵によって有効無効も異なることから上手く術技の連携を考えないと全然楽しくプレイが出来なかったりします。それを徐々に補う為に装備品に付帯するスキルがあって、マスターすると自分の能力のベースアップになるというのも序盤では気付かなかった為、装備品経験値MAXに至る前に変更してしまったりすることも多々ありました。その為か戦闘中自分が何も出来ない状況に陥ることが何度かあり、敵がスタン状態に出来ない場合(敵が強いとそれが顕著)は仲間に頼るだけの存在であることに寂しさを感じたりもしました。自分のプレイに問題がある、と言えばそれまでですが、自然と高度なプレイが出来る様に導いてこそのシステムだと思うので、今後その点は良くなって欲しいと思います(この辺りがとても上手く出来ていたのは「ヴェスペリア」かな?)。

 後は「サブイベントの遊ばせ方」でしょうか。これは「ベルセリア」に限ったことではありませんが、サブイベントにしたら勿体ない!と感じるエピソードが多く、全ての人がサブエピソードまでプレイしきる訳ではないのだから本編に組み入れたら良いのに、と。ただ、周回プレイを推奨しているというのも「テイルズ オブ」の方向性だったりするので、そうすると本編が長いのは冗長と感じてしまうかもしれない。だからこそ、サブイベント化しているのだとも思えるので一概には言えない部分なんですよね…。そういう意味では、サブイベントの起点となる「!」のマークをマップ上でも分かる様にして、更に進行中のイベント類をワールドマップの脇に一覧表示する形をとっていた「ベルセリア」は上手い落としどころだった様に思います(時限式のサブイベントも殆ど無い?感じだったので)。ここを注意してプレイすれば、抜け漏れが最低限で済ませられるかと。自分で探す楽しさは全くありませんが、自分としては今作の様なアシストはプレイしやすくて好感触でした。
 サブイベントの中には、まさかのジュードやミラが登場するものがあって、台詞まで音声付きで喋る(つまり、わざわざ新録!)のは驚きました。そういう意味では、豪華なサブイベントと言えるのかもしれません(笑)。でも、アイゼンとエドナの関係を明確にするエピソードはサブイベントにしか無いので、ここは折角だからプレイヤー全員が知れる様にしても良かったのではないかな…と思いつつ、バレバレだから敢えて明確に台詞にしなくても良かったと思う部分も半分あります。

 戦闘がエンカウント方式に戻った(前作「ゼスティリア」は「.hack」の様に近づいたらその場で戦闘に入って行くタイプだった)のと、戦闘に突入した場所をベースにフィールドが構成される(っていうか、その場がフィールドになるという方が正しいか)のは、いい感じだと思いました。カメラ移動も自由なので「ゼスティリア」の時の様に何だか分からない状況に陥ることも無いし、エンカウント方式になっても突入も復帰も時間を感じないスムーズなものだったので、何もストレスはありませんでした(先に述べたソウルが無くなった時に何も出来なくなることだけがストレスでした)。PS4の性能、プログラムレベルの高さが実現させてくれたことだと思いますが、「ジ アビス」の頃を考えると夢の様な快適さです(笑)。
 その中で不満なのは、戦闘終了時の各キャラのやり取りや台詞。シナリオ進行と全く連動していない為、終盤でも序盤の様な内容を口にするのがとても違和感。近年の「テイルズ オブ」が全部この状態なのですが、仕様的に修正する気が無いのでしょうか…。これまた「ヴェスペリア」の頃はちゃんとしていたと思うので、次作はちゃんとして欲しい。

 フィールド移動は途中からレアボードが使える様になり、低レベルの敵は蹴散らせる様になるのは良かったです。それまでは、走りが早くなるんじゃないかとついR2ボタンとかを押してしまっていましたから(笑)。デノーレボトルやイノーフボトルも最終的には無限に使える状態になってくれて、ヴァンエルティア号も好きなように乗り回せる様になることで世界を自由に巡れることも、切替スピードやサブイベントでの「!」マーク巡りをする上では非常にやりやすく、こちらもストレスを感じさせない仕様で良かったですね。

 装備関係は、スキル・強化・分解という要素があって、装備して戦闘を繰り返すことで装備経験値が上がり、MAXまで到達すると固有スキルを得られ、強化することで装備品のスキルが解放され、分解することで強化用素材に出来るという要素は、最終的に「面倒だった」という印象だけが残りました(汗)。固有スキルを得るまでは装備を変えられない(序盤は何も考えていなかったので変えてしまっていた。結局、スキルが全然身についておらず、ステータス的に序盤は進行に比べて結構弱い状態だった気がする)、強化したくても素材が不足しがち、売るか分解するか、装備品のステータスを見て選別したりする(付帯する属性効果が異なるため、どれをベースにするか考えないと勿体ない。戦利品として装備品が沢山手に入るので、余計に手間がかかる)ので、プレイを続けて行くうちに面倒に感じる様になりました。単純に「新しいところに行ったら強い装備品に入れ替える」というのもつまらないですが、色々要素が沢山あるのも面倒なので、うまくやり込み要素と手軽さを両立出来ないものかなぁと。

 ミニゲームも色)あり(神経衰弱的ゲーム、スロット的ゲーム、戦闘時間やダメージ量を競うもの、レアボードでの時間内コイン獲得枚数や規定コース周回タイムを競うものなど多数。釣りはゲーム性殆ど無し…)、従来の「闘技場」に当たる「第四種管理地区」や「ギガントモンスター」に当たる「甲種狩り」や「ワンダリングエネミー」なども盛り沢山で、そこに異海探索や料理などもあるので、メインストーリーを遊びつつ、やりたい事をやりたい様にやるという要素も豊富なのは、やるやらないは別として良いと思います。従来のスキットもカットインが入ったりして豪華になり、種類も豊富で楽しかったです。ただ、近年の「テイルズ オブ」と同様、移動中に突然喋り出すイベントはもう少しタイミングを配慮して欲しいな、と。結構、喋り始めた時に違うイベントが発生したり戦闘に突入してしまったりして打ち消されてしまうことが多いと感じたので…。パーティが終始変わらない6人だったこともあって、本編とチャットで個性や関係性などが上手く描かれて良いバランスで成り立っていたパーティだな、とも思えました(行動原理はバラバラ過ぎるけれど(笑))。

■ビジュアル

 自分としてはPS4で初の「テイルズ オブ」だったのですが、十分な綺麗さでありました。リアルであるよりもファンタジー世界をキチンと描いているので、映像面での文句や違和感は全くありません。「グレイセス」辺りからゲーム内のキャラクターの頭身が上がり、それに合わせて世界(背景)も同じサイズ感で描かれる様になったので、より作品のディテールを感じる様になりました。それの最先端と言える今作は、季節を感じられるような街並みと、雪山、森、火山といったRPGではお馴染みのエリアが勢揃いで、映像バリエーションを十分に楽しめて、「ベルセリア」を体験し終えてこのタイプの映像美としては一つの到達点だと感じました。ファンタジー世界として、このくらいの映像美が丁度良い気がします(あまりにリアルな映像にしてしまうと「テイルズ オブ」としての雰囲気が失われてしまうかもしれないので)。

 個々のキャラクターも綺麗で、モーションもアクターを付けているだけあって生き生きしたものになっていました。PS4だと解像度も高いのでカメラの寄りと引きのどちらも十分綺麗で迫力のある映像となっていたと思います。モンスターもボスに限らず非常に大きさを意識したものになっていて、戦闘時だけでなくフィールド画面でも作品世界を感じる力になっていたと思います。

 これだけ大きいキャラや広大な世界を画面上に映してもあまり重くならないのはPS4の処理能力あってのことなのかな?(PS3版がどんな感じなのか体感していないので) それでもアルギット草原は、フィールドが画面いっぱいに広がるほど広大で奥行きがあり、巨鳥が何羽もフィールドを飛んでいて多少描画に重さを感じたりしますが、それ以外では全く重さを感じないのはPS4本体性能だけでなく、プログラムの完成度も高い気がします(プレイ中に「閃の軌跡」シリーズの様に暴走するとかの不安を感じたことはありませんから(笑))。

■音楽とキャスト陣

 「ヴェスペリア」以降、作品規模も大きくなって発売されるサウンドトラックもCD4枚組とかになり、その割には耳に残る強烈な印象を残す音楽が少なくなっている様に感じていました。「グレイセス」や「エクシリア」「エクシリア2」など、テーマ曲アレンジが使われたところはとても盛り上がり印象深いのに、一番繰り返し聴く戦闘BGMが意外と燃えない。一部、町や村で印象に残ることはあるけれど、一般的な演出時のBGMはどの作品も似たり寄ったりな印象(っていうか、プレイし終わると殆ど覚えていない。聴いてもどの作品かまでは分からないかも(汗))というのは、今回の「ベルセリア」も同様の印象でした。ただ、PS4のテーマ画面で「ベルセリア」を選択している時に流れる曲はメインテーマとも言えるメロディで色々な箇所で効果的に使われて印象深かったので、その点は原点回帰しつつあるかな?と思いました。

 キャスト陣で言えば、メインもサブもとても良い配置で数々の場面をキッチリと盛り上げてくれたと思います。ベルベットは勿論、ロクロウやアイゼン、ライフィセット、マギルゥ、エレノアもそれぞれ文句なしの配役で、特にライフィセットの浅倉杏美さんは大事な役どころを想像以上に演じ切ってくれたと思います。それと、改めて芸達者だなと思ったマギルゥの佐藤聡美さん。小清水亜美さんだからこそ出たエレノアの雰囲気など、本当に文句無し。いつもながら「テイルズ オブ」の配役は新人、中堅、ベテランの配置が凄いな、と。サブキャラもダイルとクロガネみたいに味のあるキャラにしっかりスキットが沢山あったり、強烈に印象付けるモアナやメディサの配役も完璧で、重たいストーリーとその後の日常も見越した良い人選でした。相対する聖寮側も配役は文句なし。ただ、物語としてその配役が活かしきれていない気がするメンバーが居た(特にオスカーとテレサの姉弟)は勿体なかったかな、と。メルキオル役の飛田展男さんには「こんな爺さんの役を演じる様になったんだな」と驚かされたりもしました(最近、石田彰さんが「昭和元禄落語心中」で演じたりもしていたから、そこまで驚きはしませんでしたが(笑))。

■キャラクターと物語

 前作「ゼスティリア」と世界が繋がっている物語(「ベルセリア」が1000年ほど前)で、何人かのキャラクターは本作にも登場。両作の共通キーワードとなる”穢れ”について、それを生むものと浄化するものを軸にその周辺が描かれます。
 10年前の「緋の夜」を境に突如世界に蔓延し始めた業魔病。そして、その業魔に対抗する力として人間に使役され、力を行使するためだけに道具として使われている”聖隷”という存在。本来、業魔も聖隷も普通の人には見えない存在であったものの、「開門の日」「降臨の日」と後に名付けられた事件により、それぞれ人が目に出来る様になった世界。
 主人公ベルベットと弟のライフィセット、姉のセリカが平穏に暮らしていた村に流れ着いた対魔士として放浪していたアルトリウス。そのアルトリウスの心を救ってくれたベルベットの姉セリカとやがて結ばれ、幸せに暮らす日々を襲った悲劇。この悲劇により、妻であるセリカと身ごもっていた子供をも失い絶望したアルトリウスが冷徹なまでに目指した「世界の浄化」。その為の礎となって命を散らしたベルベットの弟ライフィセット。愛する弟を手に掛け、自らの左腕も切り落とした義兄アルトリウスへの復讐心で業魔化するベルベット。この二人の生き様が「ベルセリア」の物語となります。
 終始「アルトリウス vs ベルベット」の構図は変わらないので、プレイヤーとしてはベルベットの気持ちとどれだけシンクロ出来るかで受け止められるものが変わって来ると思います。登場人物は、ベルベットの仲間とその周辺、アルトリウスが筆頭対魔士として立つ組織「聖寮」側のメンバー、そして物語の中でキーとなる村人等で構成されるものの、その数は決して多くはありません。その分想像以上に各人を掘り下げてくれているので物語として受け止められる満足度は結構高かったです。感覚的にですが「グランディアII」や「ルナ」に近い印象を受けています(聖主カノヌシとヴァルマー、喰魔とヴァルマーの目や耳の位置づけ、個々に因縁のあるメンバー同士の決着など)。「テイルズ オブ」で考えると「レジェンディア」かな?
 個人的に、ベルベットが全ての真実を知った後に絶望を味わい、それを乗り越えて想いを貫き通すまでのくだりがちょっとダレましたが(特に、カノヌシの正体が分かるところとオスカーとテレサの姉弟を喰らう流れ)、それ以外は概ね楽しんで進められた様に思います。やはり、ザビーダが登場したことや、アイゼンの妹の存在(本筋では直接「エドナ」とは表現されていない)は「ゼスティリア」との繋がりがあるだけにワクワクしましたし、ビエンフーの裏切り、エレノアが本当の仲間になるまでの流れ、ロクロウとシグレの関係、マギルゥとメルキオルの関係、アイゼンとアイフリード、ザビーダの関係はちゃんと描かれていましたし(何となくあっさり感はありましたけど(苦笑))、ライフィセットが心を無くした単なる隷属物から一人の個を持つ存在として、仲間たちの生き様から沢山のことを学んで行く過程と最後の決心は、浅倉杏美さんの熱演もあって「良いな」と響いたところですね。逆に描かれ方として不憫なのがオスカー。もっと存在感があっても良かったと思いますが、最初に出て来て深手を負って、次の再戦で命を落とすってどうよ?と(汗) そして、その姉であるテレサもちょこちょこ出て来てビジュアル的にも結構好みでしたが(笑)、最後の最後で弟の仇討ち的に出て来て、その想いをガーッと語って戦って命を落とすってどうよ?と(激汗)。こんな描き方なら、余程ダイルとクロガネの方がエピソード的に積まれていたと思いますし、勿体ないなぁ…と。モアナとメディサのそれぞれのエピソードは結構重い内容ではあったと思いますが、それぞれに救いもあって良かったと思います。引っ張るだけ引っ張ったマギルゥの正体と師との決着も、個人的には好きな流れでした(メルキオルが一輪の花に気を取られて敗北する、というくだりが)。
 一番好きだったのは、アルトリウスとの決着がついた時、アルトリウスが「死んだのがセリカじゃなくて、お前たちだったら良かったのに」といった事をベルベットに伝え、それを聞いたベルベットが応える場面。ここが一番アルトリウスが救われた、そしてまた家族に戻れたと感じられた場面に思えて印象に残っています。
 カノヌシが復活した時の姿は予想が付いていたので、それで絶望の淵に追いやられてしまうベルベットについては、自分が予想しているよりも絶望時間が長くて展開的に読めていただけに余計に長く感じてダレてしまったのですが、物語の結末としてはある意味一番良い形に着地で来たのかな?と思うと同時に、クラウ家全員がこの物語を開幕させ、クラウ家全員でこの物語を閉幕させただけと捉えると、周囲の事はお構いなしの「災禍の顕主」と言われたのも頷けるし、ハッピーエンドではあるものの家族で争った後の祭りという結末の切なさも感じました(エンディング映像での「もしクラウ家が幸せに暮らしていたら」という内容を見ると余計にそう感じてしまう)。そして、物語としてはこじんまりとしてしまった印象も残りました(結局お家騒動ですから。巻き込まれた世界もいい迷惑ですよね…(汗))。でも、ライフィセットが浄化の力を開放し、世界を見守る立ち位置になることで「ゼスティリア」(ザ・クロスの方)にも繋がった世界を感じられたことが、この「ベルセリア」の役割と考えれば高い満足度で完結出来たと感じられて良かったと思っています(「Zガンダム」の後に作られた「0083」みたいな感じ?(笑))。

 本編とは直接絡まないものの、ベルベット以外のパーティメンバーのエピソードはそれぞれ上手く掘り下げられていて良かったです。感覚的に「レジェンディア」のキャラクターエピソード的にプレイ出来た(マップ上の「!」をひたすら追い続けることで、割とエピソードを集中プレイ出来た)ので、メンバーそれぞれに思い入れの様なものも積み上がってくれました(だからこそ「グランディアII」や「ルナ」的に感じたのかも)。

■その他

 「ゼスティリア」がクリアに至っていないので、繋がり的にはアニメ版「ゼスティリア・ザ・クロス」が主たる印象ながらも、世界の繋がりを上手く描いた中で主要メンバーを活かした物語が構築出来ていたのではないかと思います。
 久し振りに「テイルズ オブ」をクリアまでプレイした訳ですが、プラチナトロフィーの内訳がここ最近の作品たちよりはやる気になる(作業感の少ない)タイプで、気が向いたら続きをプレイしようかな?と。実は一応、隠しダンジョンである「天への階梯」はプレイしているのですが、第五層で急に敵が強くなり、何とかボスまで辿り着いたものの、もうちょっとのところで運悪く強い攻撃を喰らって3名が戦闘不能に陥り、状況を復旧させられずに終了してしまって以降プレイが止まっています…。敵とのレベル差が40くらいあるので無理もないかなぁ。個人的には辿り着いた状態で進めないゲームは「バランスが悪い」と思う(経験値稼ぎをして進めるゲームは自分のプレイスタイルには合わない)ので、再開は気分次第といったところ。でも「エクシリア2」の様に「○○を××回出す」とか作業でないなら何とかするかも(経験値稼ぎの戦闘も十分に作業ですけどね)。ちなみに、トロフィーの各項目のアイコンは1つずつ違います。「グレイセス」以降、ずっと全ての項目が同じアイコン表記だったので手抜きに感じていただけに嬉しいところ。「ヴェスペリア」の切手風味のアイコンは良かったなぁ。

 取り敢えず書き殴った終了報告。6月に行われる「テイルズ オブ フェスティバル2017」に向けての1つの課題は終わったので、後は当日までに昨年のフェスティバルの映像メディアを観て準備を整えようと思っています。

 …後はPS3版「テイルズ オブ ゼスティリア」のクリア…ですね(^^;;

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