「AZUSA TADOKORO LIVE TOUR 2017 ~So What?~」東京公演参加
田所あずささん(以下、ころ)の3rdアルバム「So What?」を引っ提げてのライブツアーの千秋楽となるZepp DiverCity Tokyoでの公演に参加して来ました。
今年は春先のツアーもあってライブ開催頻度が結構多かった印象のあるころですが(自分も今回のを含めて3回(3箇所)も参加している)、1回1回全力投球の2時間ライブという感じなので、駆け抜けた感がある点は他に参加したライブとは違った印象を残しています。
今年5月のEX THEATER ROPPONGIでの公演でSOLD OUTを達成し、オールスタンディングライブとしてはそこそこ大きなキャパでも空間に余裕が無いほどの混みように「昨年1月とは全然違う」と同じ会場を体験しているからより実感する「着実に歩みを進めている」ということを嬉しさと驚きで受け止めていました。
そこから半年後に到達した今回の会場となるZepp DiverCity Tokyoは丁度2ヶ月前に伊藤美来さんのバースデーライブで初めて足を運んだ会場。1回来ていることもあって、今回は”会場感覚”も理解している心の余裕もありましたが、その時と違って”オールスタンディング”且つ”Sold Out”という密度の濃い公演であることへの不安は多少なりともありました。少なくとも、ロックに舵を切ってからのころのライブにおいて、昨年10月の恵比寿LIQUIDROOMや、今年4月の水戸ライトハウスでの洗礼は、自分史に残るほどの強烈さがありましたし、そこで”スタンディングライブへの心得”とでも言うべきスタイルの1つを学びましたから、それがZepp DiverCity Tokyoの規模でのスタンディングライブではどうなるんだろう…と。ただ、近くに目に余る輩さえ居なければ心配無用の楽しさが確定しているライブでもあるので(笑)、自分の立つ場所だけは間違わない様にしなければ。
当日は物販終了15分前くらいに現地到着。物販を済ませて、必要最低限の装備を整えて残りの荷物は会場備付のコインロッカーへ押し込み、開場までの30分ちょっとの時間を待機。冬場なのでTシャツ&タオルだけの装備では流石に寒かったものの、何とか凌いで入場。キャパ2000人オーバーのこの会場で、入場整理番号は1/4くらいの位置ということもあって比較的安全そうな中央の柵近くを確保。今回は珍しく(?)客入れ音楽が洋楽ではなく、日本のロックの名曲群が流れているようで、ざっくりとしか聞こえない割には楽しんだ感も残りました。
先週参加したライブの会場である豊洲PITの幅を大きくした様な印象のあるこの会場は、2ヶ月前に美来さんのライブで参加した時と全く印象が異なりました。と言うのも、美来さんの時は座席が設置されていたから。視界に入る光景が違うのは当たり前ですが、人が沢山詰まっている分広く感じました。
ステージはツアータイトルの看板が中央に掲げられ、後はナイター設備のライトを小さくした様な装置が4箇所設置されており、中央と左右にはお立ち台がある他のギミックは無し。ロックバンドのステージだから必要最低限なのは当然。後はどんなパフォーマンスで演出と組み合わさるのかを楽しみにするだけ!
定刻7分くら押して、いよいよ開演。イントロダクションが流れ始め、湧き起こるクラップやコールの中、バンドメンバー「あずさ2号」の面々が配置につき、こちらも少しずつテンションが上がって行きます。そしていよいよボーカルのころが登場! さぁ、熱いライブの開幕だ!!
1曲目は何と「ギミーシェルター・ブライトネス」! 自分がアルバム「So What?」の中で3本指に入れる曲だけに、一気にアガる!! 今回のライブの開幕として、アルバム通りに「涙 one of them」から「1HOPE SNIPER」が来ると何となく思っていたので、予想を裏切られて最高のスタートになりました。更に、自分の立っている位置で周囲に目に余る輩が殆どおらず、スペースだけでなく気分も阻害されることなく気持ちよく全力で楽しめるスタートダッシュとなって最高! コール&レスポンスも結構な一体感があって楽しい!
続いて「運命ジレンマ」の投入! こんなに早くからメジャーシングルの1曲を投入して来るという「出し惜しみ一切無し!」の熱を感じてシフトアップ! そして、今回は大ちゃんとジョンさんによるツインギターなので、ころはボーカルに専念した「スーパースタールーザー」へと続き、開幕の挨拶としては熱すぎる3曲を披露。もう汗だく…と思いきや、会場の空調がしっかり効いているのと、人と人との距離が密着しない程度にゆとりがあったからか、そこまで汗だくになっていないのが感覚的に不思議(笑)。
ここで挨拶も兼ねた最初のMC。ころが「ジレンマツアーファイナルへようこそ!!」と切り出し、どよめく会場(笑)。そのどよめく雰囲気などから言い間違えたことに気付くころ。「あーーーーっ!」と悲鳴を上げ、「ファイナル、絶対なんかやらかすって思ってたんだよなー。まさかこんな早く!」と言うが早いか、バックでは「ドラえもん」のオチに使われるBGMを演奏するメンバーの息の合ったプレイに場内爆笑。さっきまでのカッコいいステージが嘘みたいな緩いMCに平常運転そのものを感じて「あぁ、ころのライブに帰って来た」と嬉しくなります。
ちなみに、トーク中でも汗の掻き方に触れていて「大阪は最初の3曲でびちょびちょだった」「一番の汗かきである信ちゃんも今日は涼しげ」という話があり、やっぱり会場全体が涼しげだったみたいで、自分の熱量が低い訳じゃないことが分かって一安心(笑)。尚、この会話の中で汗だくの話からMIZUKIさんが「下着までびっしょりで」「替えのパンツを持って来るのを忘れた(スタイリストさんが余分を持っていた)」という話に展開し、ころが「そういうサービスしなくていいから!」と突っ込まれていたのも印象深かったです(主に話の内容が(爆))。
続いて「Pajama KINGDOM」「僕は空を飛べない」「DEAREST DROP」と、これまた「So What?」のアルバムにおいて、”タドコロック”の枠を広げてくれたと感じる3曲を投入。それぞれの楽しさがある楽曲の中で、ころが「大切に歌い続けたい」と言っていた「DEAREST DROP」は、5月に体験した時よりも強い想いが入っている感もあって、心の奥底に熱が籠る感覚になりました。激しいロックも良いですが、ころはこういう強い感情が入る歌こそ武器になると改めて感じることが出来ました。
ここでMC。グッズの紹介をするも、よくある「オススメ」とは違ったトークを展開するのがころらしく(笑)、ボトルホルダーは「300円くらい? え、1000円もするの?高い!」とか、Tシャツは「ナルシストじゃありません!」と前置きした上で「顔とか極力分からない様に画質を荒く荒くしてもらいました。でも顔の部分を掻いたりして消して欲しい」など全然”買ってねアピール”しないセールストークが印象的でした。ちなみにここで新グッズであるキャップの話になり、全員がキャップを被ってみる流れで信ちゃんやMIZUKIさんはとても似合っていて、ころや大ちゃんも似合っているもののジョンさんは何とも言えない感じで(爆)、本人も「被り物が全然似合わないんです」とコメントしている中、観客側から「可愛い」と声援が投げられたりしていました。
次はバラードコーナーということで「I can't live without you.」と「Crying」を続けて披露。バラードと言いつつもどちらの曲も今回のアレンジには力強さがあって、魂に訴えかけて来る様な歌唱に胸が熱くなりました。「I can't live~」の方は愛猫の死に関係する歌を深く強い想いをさらけ出して唄っていたと感じたからこそライブ用アレンジがしっかりとハマり、ボーカルの力強さがとても活きていたと思うし、照明の使い方もとても良かったです(「もう一度だけ会いたい」の詞に合わせて照明が落ち、次の歌い出しで背中から真っ白な光でシルエットを浮かび上がらせる箇所は特に!)。
もう一方の「Crying」は、本当に土砂降りの雨の中唄っているかの様なライトの演出で、天井に伸びた幾筋の白い光がまるで天高くから振る雨を感じさせ、その真っ暗な空の高さを物凄く感じたライティング(目の錯覚なのか、天井が無限に高く見えた)の演出とボーカルに飲み込まれそうになりました。左右の壁にもころの唄う姿のシルエットが映り、それがまた孤独感も増幅させていて、計算された演出に震えました。
熱いバラードコーナーを終えてのトークは、直前まで創り上げた「重苦しい雰囲気」をぶっ壊す緩いものでしたが、大ちゃんの若かりし赤毛の頃の写真がLINEで回って来た話になり、その時のポーズとキャッチコピー(欲望を全て吐き出したい)を披露させられる展開もあって、この流れに持って行ったころに対して大ちゃんが恨み節を述べていたのも、ころが成長した姿として映って新鮮でした(笑)。ライブパートに戻る際、大ちゃんのキャッチコピーを使ったりする上手さ(欲望を吐き出す準備は出来てるか!?的な煽りを入れる)も見せていたのも素晴らしかったです。今回、心の声が駄々洩れ気味のころに大ちゃんは「ちょいちょい失礼ですね」と言いながらも、頼もしさ(?)も感じていた様でした。
あっと言う間の最終ブロック。先ずは「Aiming for Utopia」で大きな世界観をしっかりと刻ませ、あとは一気に駆け抜ける様に「涙 one of them」「1HOPE SNIPER」(勿論、間にころによる生の「So What? HAHAHA」付!)、そして「次、ラストっ!」の掛け声から始まる「ストーリーテラー」は、今日の盛り上がり頂点とも言える流れの中で披露され、アルバムリード曲で人気もあることから凄い熱量に会場が支配されていました。ボーカルのころは勿論、奏者の「あずさ2号」も、観客である僕らも。最後のオチさび「僕に与えられたのは白紙のシナリオ」のところで祝砲が放たれ、舞い散る銀色テープの中で最高のパフォーマンスをするころとあずさ2号の姿は感動的でした。
本編が終了し、勿論この熱量のまま終われない!ということで、キチンと余韻に浸った後でアンコール要求コール開始。良くありがちなコールが走ってしまう状況を制しつつ声を出し、待つこと5分程。準備が整った皆さんがステージ上に戻って来ました。普通にライブTシャツ着て戻って来るんだと思ったら、全員が何やらサンタっぽい恰好(ステージが暗くてまだハッキリとは見えない)。あずさ2号の準備が整ったところ、コールは「アンコール!」から「あずさ!」に変わるのもお約束。走りまくるあずさコールに逸る気持ちが伝わって来ましたが、リセットを繰り返すこと3回ほどで我らがころの登場! そして始まる「純真Always」でサンタコスのころ!!
アルバム「So What?」に収録された曲ではないものの、ころの初アニメ主題歌タイアップ曲だけあって、この曲のインパクトと存在感は全員の中にあると言っても過言ではないと思えるほどの盛り上がりでアンコール開始! 一区切り置いたとは思えない熱量で再開したステージは、クリスマスにちなんだ衣裳(トナカイや雪だるま等の被り物)で華やかさ(?)演出し、間奏部分ではサインボールを投げ込むなどのサービスもあって楽しさ満点(笑)。でも、サンタ系の恰好はとても暑そうでした。
MCではアンコールの御礼の他、簡単な宣伝をした後「他に何か、言い残したことある人居ませんか?」と、宣伝以外のトークは特に準備していなかったのか、「じゃあ次の歌に行っちゃいましょう」とライブ再開。その前に暑い衣装を脱ぎ(やっぱり(笑))、それをトナカイの恰好をした黒子・金成さんが回収していたのは特筆しておきたいです。
アルバム「So What?」収録曲で今日歌われていない2曲、自身が作詞した「そう上手くいかないものです。」と、ころがラブコールして実現した「忘れらんねぇよ」の柴田隆浩氏が作った田所あずさ自身の曲「ころあるき」を披露! それぞれ”タドコロック”に加わった新たな武器とも言える曲でもあるので、本編ラストとはまた違った熱量が生み出されたステージを感じました。特に「ころあるき」はこのライブ会場の観客と一緒に創り上げて初めて完成すると曲だと思うので、「あかるく元気に」の声が重なり合うところは本当に「ライブって楽しいな」という一体感を全身で味わうことが出来ました。以前、「純真Always」のラスト「La・La・La~」のところに囁いたり、男の子だけ・女の子だけ、といったコール&レスポンスを入れていましたが、今回はこの「ころあるき」に同様のやり取りを導入し、定番の1F・2F、男女の他、「今年結婚した人」とか(これも定番?(笑))、あずさ2号、しのぴー、今日楽しかった人、田所あずさライブを次回以降もリピートする人など盛り沢山。最後は囁いて、更に囁いて、最後は今日一の大きな声で、という流れで最高潮の盛り上がりを見せた「ころあるき」で演目は終了! 攻め続けて来た2016年・2017年のライブに於いて、”ころらしさ”という意味での1つの到達点とも言える気がする今回の「So What?」ライブでした。
最後は記念撮影を経てメンバーが1人ずつ挨拶する中で、それぞれが「楽しかった」と語るのは勿論、ころの成長をコメントしていて、しのぴーは1stライブから携わっているだけに感慨深いとのコメントが聞けた他、「なるべく曲名を言わない様に」というアイコンタクト等のタイミング取りが上手く出来たと語られていて、観客である僕らが感じているだけでなく、近くに居るメンバーでも成長を感じられているのが嬉しく思いました。
メンバー揃っての挨拶もズッコケた感じにならず(笑)しっかり出来て、「しょうがなーい!」のコール&レスポンスもしっかり出来て、観客席全体にに視線を配ってお礼を伝えた後、「メリークリスマス!」と言って退場するまでの流れまで頼もしく見えました。
時間にして2時間半ほど、全15曲のライブは「ライブって楽しいな」と「今日の一体感は格別だったな」と感じられるものがありました。パフォーマンスする側も楽しそうでしたし(「あずさ2号」は全員が主役と言って良いほど、遠慮なくプレイで魅せてくれるのが素敵! 勿論、ころの歌唱以外の動きも含めてどんどん見栄えが良くなっているのも凄く、完全に今回は「So What?」というバンドのライブを観に来た感覚)、ステージと観客で良いキャッチボールが出来ていたと感じられるライブは、最後まで気持ちいい空間でした。勿論、一部でやんちゃな輩は居ましたが(特に「I can't live without you.」で、一人だけジャンプしていたステージ左側前方の輩は全く相容れない)、これまで自分が参加したころのライブの中で最も”終始楽しい気持ちだけ”で終われたライブとなり、それがとても嬉しかった。楽曲のバランス的にも個人的な好みにも合致していたのは大きいと思いますが、本質的な楽しさとして一番磨かれたライブであった気がします。ころ自身も会場がZepp DiverCity Tokyoに決まった時は「埋まる訳が無い」と思ったと述べていましたが、Sold Outを達成したくらいにころの音楽を求めている人が居るということに自信を持って、また新たな世界を切り開いて欲しいと思いました。
2017年、自分が参加する最後のライブでもある今回。良い形で締め括れたのがとても良かったです。改めてライブの楽しさを知れた今回の公演を創り上げた全ての方々に心からの感謝を!
■付録:セットリスト
- ギミーシェルター・ブライトネス
- 運命ジレンマ
- スーパースタールーザー
- Pajama KINGDOM
- 僕は空を飛べない
- DEAREST DROP
- I can't live without you.
- Crying
- Aiming for Utopia
- 涙 one of them
- 1HOPE SNIPER
- ストーリーテラー
(アンコール) - 純真Always
- そう上手くいかないものです。
- ころあるき
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