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2018年7月 1日 (日)

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』フィルム&コンサート 参加

 2018年、最初から興味を持って視聴した「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品。1月から3月まで放映された全13話を観終えて、描かれた内容の持つ普遍的な感動がメディアを購入する後押しとなり、自分としては久し振りのアニメ作品のBlu-ray購入となりました。

 一番最初にこの作品を知る切っ掛けになったのが昨年夏に参加したTRUEさんのライブ。その時のMCで興奮気味に語るTRUEさんが印象的だったことから「どんな作品でどんな歌が提供されたんだろう」というところから始まった興味は、放映が開始されてから少しずつ積み上がる「いいな」という気持ちへと変化し、オムニバス的に各話が展開しながら軸となる大筋のテーマがしっかりと描かれる流れに好みの演出や圧倒的な映像美と素晴らしい劇伴が加わって、好んで観ていた「世界名作劇場」的なものも感じるという、個人評価としては近年稀に見るほどに高い作品でした(厳密に言えば、過去を断ち切る部分で必要だったエピソードの描き方には不満が残りましたが…)。

 Blu-ray第1巻が発売され、作品イベントへの優先申込シリアル封入というのは最近良くある仕様ですが、そのイベント詳細の基本となる開催日時も会場も載っておらず、今回公式サイトや申込ページ等いくら探しても見つからず、なのに申込締切日だけはしっかり記載されている状況に焦る(汗)。しかし「参加したい!」という気持ちの強さもあってリスク承知で申し込み。先行申込締切近くなって開催概要が発表となり、NHKホールだったり、メインキャスト勢揃いだったり、楽しみなことこの上ない。結果無事当選を果たし、後は当日を待つのみ(リスク承知で申し込んでいただけに、これで落選だったら「そりゃないだろ!」って怒っただろうなぁ)。

 イベント開催概要が発表され、タイトルが「フィルム&コンサート」となっていて、DVD/Blu-rayの最終巻に収録される新作エピソード(#4と#5の間の話)が先行上映されること、メインキャストとボーカル担当が出演することは告知されていたものの、それ以外はどんな内容になるのか全く分かりません。まぁよくある作品系イベントだとトークショウや朗読劇などが定番ではあるけれど、”コンサート”と明示されている以上はライブ的なものもメインだろうから、となるとちゃんとした演奏が聞けたりするのかな?と想像するも、当日行けば分かることですからワクワクして待つことに(^^)。

 開催当日、数日前に解禁された物販情報を確認し「開場前はチケット所持している方にのみ販売」となっていたので、そこまで気張らなくても開場1時間くらい前で十分だろうと判断。パンフくらいで良いかなと思いましたが、劇中で印象深いアイテムであるブローチがペンライトになっているものがラインナップされていたので興味津々。予定通りに会場に到着し、何も品切れず全ての選択肢が揃っている状態だったので、興味を持ったものを取り敢えず購入。…しまった、ブローチデザインのライト、立体物だと思ったら平面のアクリルプレートが発光する最近流行りの安いやつだった…!!(^^;; まぁ、イベント参加の記念品として割り切ろう…。

 ちなみに、会場となるNHKホールに来たのはいつだろう…?と調べてみたら、10年くらい前に「アリソンとリリア」のイベントに当選した友人に誘われて行ったのが最後のようでした。なので、懐かしいという程来ている訳でもないので(笑)ある意味新鮮。渋谷から会場まで歩いただけで汗だくになるほどの快晴には体力奪われたものの、会場周辺には日陰も多くあって心地よい風も吹き抜けてくれていたので開場までの時間は然程辛くなかったです。
 定刻通りに開場し、スムーズに入場。ホールに入ると然程多くはありませんでしたが、もうイベント事ではすっかり定番になったファンからのフラワースタンド展示。一際大きく真っ赤なものは子安さん宛(笑)。近年、イベントでお姿を拝見することは稀でしょうから、それだけに力の入ったフラスタだったのかもしれませんね。数年前に「テイルズ オブ フェスティバル」で子安さんが出演した機会にも参加出来ているだけに、自分は意外と子安さんをイベントで見れている方なのかも。
 開場してから間もなく入場したこともあって座席に着いてからの待ち時間が1時間近くあって少々暇ではありましたが、パンフレットを眺めたり(映画のパンフレットみたいな堅実な作り)、同席した友人と話しているうちに開演時間が近づいて来ました。すると、緞帳が下りていてどんなステージか分からない場所からチューニングする音が漏れて来て、「生演奏があるとは思っていたけれど、これは本当にオーケストラ演奏が聴けるのか!?」とちょっと興奮。イベント開催が決定した時、場所や日時が明らかにされていなかったのは、もしかしたらこのNHKホールが空く日にちで調整していたのかもしれませんね。

 開演時間となり、ブザーが会場内に響き渡り、緞帳が上がります。するとステージ上に現れたのはフルオーケストラ! 想像以上の編成に驚くと共に、本格的なコンサートとして始まったイベントそのものに「普通のよくある作品イベントだと思っててごめんなさい」と心の中で謝りました(^^;;

 演目は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のテーマ曲でもある「Theme of Violet Evergarden」でスタート。繊細で雄大な作品の楽曲をしっかりとしたオーケストラで、更には素晴らしい音響のNHKホールで味わえるなんて思っていなかっただけに、物凄く心に響いて来ます。そんな贅沢な環境で味わう作品世界。続いて真っ白なドレスを纏ったTRUEさんが登場し、オーケストラ演奏による主題歌「Sincerely」を披露。スクリーンにはオープニング映像も流れ、自ら紡いだ詞で作品世界へ誘うように心を込めて歌うその姿に胸が熱くなり、危うく泣きそうになってしまうくらいでした。「響け!ユーフォニアム」の時にも吹奏楽団の演奏で主題歌披露を体験していますが、TRUEさんの歌唱は作品毎に込める想いによって表現が変わるので本当に凄いです。魂が伝わって来る、それがストレートな感想かもしれません。

 唄い終え、TRUEさんが舞台袖に下がると次の楽曲演奏へ。沢山のシーンが蘇る劇伴のメドレー、結城アイラさんによる「Believe in...」(9話エンディング)が披露され、気が付けば「イベントに来た」という感覚は無くなっていて「コンサートを聴きに来た」という気持ちでしかありませんでした(笑)。
 そんなタイミングで演奏が終わると、本日の出演者の皆様が登場。メインキャスト7名、歌手2名、作曲者1名、指揮者1名、オーケストラ54名の総勢65名という豪華すぎる内容に改めて驚きました。本気で用意されたイベントなんだな、と背筋が伸びる思いです。それは、出演者の皆さんがドレスやタキシードを纏って登場しているから、より格式高く感じてしまうというものです。(笑)。

 ヴァイオレット役の石川由依さんの進行にてイベントが始まりましたが、少し緊張の色も見えつつ、心強いメンバーに支えられてイベントそのものを楽しんでいる感じがとても良かったです(^^)。出演者それぞれからの挨拶があり、子安さんや浪川さん、そこに戸松さんも加えての一癖も二癖もある方たちも正装で出演している以上、大人しくしているしかないことを嘆きつつも(笑)、楽しいひとときが創れるようにと想いや意気込みも伝えてくれました。

 そして先ずはということでエクストラエピソードの上映開始。本編4話と5話の間の出来事ということでしたが、最終回を観終えてから味わうことが前提となっている作りが機能し、最後はずっと熱くなっていた目頭から涙が溢れてしまうくらい喰らってしまったエピソードでした。早ければ2日後には観れる訳ですが(笑)、NHKホールという特別な場所で多くのファンの方と初解禁を共有出来たことはとても嬉しかったです。エピソード終盤、バイオレットが様々な人の想いを知るシーンを経て綴った歌詞がオペラで歌われるまでの流れと結びの言葉は本当に胸を打つもので、その歌をTRUEさんが唄っていることから今日は生で聴けるかもしれない…と思うと心が震えて来ました。

 上映終了後、キャストの皆さんが再度ステージに登場し、ここで特別ゲストとして石立太一監督が登場! 監督を交えての作品トークへ。司会は作品的出番が少ないからか(笑)、浪川さんが担当。台本に極力沿って進行することを肝に銘じているようで、閉じてあるところが深すぎて台本の文字が読めなかったりしたアクシデントにも負けず、しっかり目に進行してくれました(^^)。
 先ずは上映を終えたばかりのエクストラエピソードのお話しを。エピソードとして時系列が戻ることによる表現が難しかったと語る石川さんや、最終話を経たからこその演出であったという石立監督のお話しは印象的でしたが、他のキャストの方が登場部分が少なめだったこともあって、この段階ではなかなか会話に加われなかった感じが残念ではありました。それでも、代筆の題材について相談されたアイリスの結論の一言や、ベネディクトのR&B的な作詞センスなど笑いどころ(?)のエピソードはここぞと盛り上げてくれました(^^)。
 次は各キャストが選ぶ名シーンということで、事前に各々がピックアップしたシーンを映像で流し、その選出者が理由をトークする…という流れ。結果的な順番として、ヴァイオレット役の石川さん(10話:アンの悲しみを受け止めるヴァイオレット)、ホッジンズ役の子安さん(9話:罪は消えないけれど)、カトレア役の遠藤さん(6話:一緒に星を見てくれるかの返事)、アイリス役の戸松さん(4話:名前の由来)、エリカ役の茅原さん(9話:ヴァイオレットへの手紙)、ヴェネディクト役の内山さん(12話:ヴァイオレットを救う)、ギルベルト役の浪川さん(9話:心から愛してる)という流れとなり、それぞれ自分の演じた役で印象的なシーンを選ぶのかと思いきや、遠藤さんだけはヴァイオレットのシーンを選出し、石川さんの演技をとても称賛していたのは印象深かったです。
 それぞれのシーンを解説する中で印象に強く残ったトークとしては、10話のエピソードは感情が溢れて泣いてしまう箇所が多かったということで、石川さんはシーンを駄目にしてしまわない様に震える手を押さえて演技していたこと、他のキャストの方は泣いても良いように収録ブースの外に出て待機したことについてや、ヴァイオレットに「生きてて良いのでしょうか」と聞かれて感情が溢れるホッジンズの演技プランを色々と考えてぶつけた子安さんのプロ意識とその役者眼が完璧だったという監督との興味深いエピソード、原作の読後感を映像として落とし込む為に最後の1カットを文章にしているという監督の選択、作品のキーとなるギルベルトの「愛してる」の演技について「他にあるだろ」音響監督(ヨータ・ツルオカ氏(笑))と言われただけで、そのディレクション意図を読み取って修正した浪川さんに「流石だな」と思ったという監督や常に浪川さんにプレッシャーを掛けて来る子安さん(笑)など、制作側のプロ意識のぶつかり合いを垣間見ることが出来たトークは実に楽しく密度の濃い時間となりました。

 トークを一通り終え、監督はここまでの参加ということで。キャストの皆さんもここで一旦退場し、代わりにオーケストラの皆さんが再登場してセッティング、チューニング、そしてコンサート再開。

 聴けることを信じて疑わなかったTRUEさんのエクストラエピソードの印象深い1曲が披露され、先程観た映像もシーンとして流されたことで再び感情が揺さぶられて大変でした(笑)。でも、TRUEさんの込めた魂をしっかり受け止めるために一言一句を心で受け止めながら聴くことで、本編中とはまた違った印象で受け止められたので良かったです。演奏も劇伴のメドレーを入れつつ、作曲者であるEvan Call氏自ら指揮をする演奏もあり、作品に込めた想いを直接届けてくれたのは嬉しかったです。茅原実里さんがエンディングテーマ「みちしるべ」を、結城アイラさんが最後を飾る「Violet snow」をそれぞれ披露し、今日のコンサートで余すところなく「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品の世界観がしっかりと耳と心に届いたことを感じられて胸いっぱいでした。

 演奏を終え、一際大きな拍手で包まれた会場。ステージに再びキャストと歌い手の皆さんが登場して情報コーナー(京アニショップでの限定受付品のご案内)と最後のご挨拶。作品に携わることで表現したものの大きさや拘り、幸せに加え、この先も作品が続くことは既に発表されていることもあって「これからも応援よろしくお願いします」という皆さんの言葉は意気込みとしても受け取ることが出来ました。浪川さんは回想でしか出演していないため、新作でどの程度活躍の場があるのかということで、少しトーンが落ちた感はありましたが(笑)、物語の最初の切っ掛けを作った人物ということで、その点はこの先も影響を与え続けて欲しいな、と。

 ステージ上からキャストの皆さんとオーケストラの方々が大きな拍手で見送られ、最後の一人が退場した後も大きな拍手が続いていたことからも、今日のイベントが素晴らしいものであったことが分かりました。「今日は特別新情報は発表されなかったな」と思っていたところ、最後の最後でスクリーンに映し出される映像。そして…遂に発表された新作の情報!! 「2020年1月・劇場版全世界同時上映」が大写しになった瞬間、湧き上がる大歓声!! 後1年半も先ではありますが、純然たる続編となる”愛”を知ったヴァイオレットの物語。楽しみ以外の何物でもありません。公開されるその時が今から本当に楽しみです!!

 最後の最後で大きな情報が解禁され、拍手喝采の中に終演アナウンス。大興奮のままイベントが終演となりました。2時間40分という予想以上の大ボリュームとなったイベントは、大満足の内容で楽しさと喜びと感動で溢れた素晴らしいひとときでした。参加出来たことに改めて感謝すると共に(実際、狭き門だった様ですし…)、今後の展開も見届けつつ、その時々の応援が続けられたらと思いました。

 素晴らしいイベントを企画・実施してくださった関係者の方々、素晴らしい演奏を届けてくれたライデンシャフトリヒ交響楽団の皆様、充実のトークと歌声を届けてくださったキャストとシンガーの皆様、そして石立監督、本当にありがとうございました!!

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