村川梨衣さんの3回目の”梨の季節”が開催され、自身初となるオーケストラコンサートに昼夜の2公演、参加しました。
「アイドルマスター ミリオンライブ!」の松田亜利沙役としてりえしょんを認識し、その後まさか個人活動を追うことになるとは思っていなかっただけにある意味不思議な縁とも言えますが、全ては1stアルバムの完成度と2017年末にライブ体験した「Holy Party Night」でのりえしょんのパフォーマンスあってのこと。
昨年、2ndアルバムの発売もあってとうとうりえしょんのソロライブに参加することが叶い、初参戦ながらもフルに楽しみ切った手応えは今でもハッキリ覚えているほどの強い印象を残しています。「また参加したい」と思えた”梨の季節”が今年も巡って来ました!(^^)
りえしょんはとても高い歌唱力や表現力を持っていながらも、音楽活動自体は精力的に行っている訳ではない感じで、先日発売された6thシングルも前回から約1年振りというペース。だからこそ、こうして訪れるコンサートの機会は逃したくないし大切にしたい。特に今回は「オーケストラコンサート」と発表され、高い音楽性を持つりえしょんの楽曲とオーケストラとの親和性は間違い無いだけに是非とも参加したい!
コンサートの詳細が発表され、会場が舞浜アンフィシアターであること、席種が設定されてVIP席、SS席、S席、A席があることも分かって「狙うはVIP席!!」と意気込むも当選するかは運なので(^^;; で、結果は昼夜共にSS席ということでVIPは獲れませんでしたが、それでも参加出来ることが嬉しい!(*^^*)
今回、開催タイミング的に他イベントやライブ、新譜発売が全然絡まなかったこともあり、開催までの丸々3週間、ずっとりえしょんの音楽と共にあって、改めて心に強く刻んだ楽曲たちがどんな形でオーケストラとの共演を果たすのか、ワクワクが溢れて眠れない日もあるくらいでした(笑)。
ということで当日。朝一番で「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」を鑑賞してからの移動ということもあり、それ程余裕があるとは言えない行動感(^^;; 物販は気張らなくても良いと思っていたものの、昨年、余裕を持って行ったら売り切れも多くて選択肢が無かった経験をしているので、今回はどうなるかな…という心配はありましたが、開場1時間ちょっと前でも売り切れなどは無く、直ぐに購入出来たので結果的には問題無し!
にしても5年振りの舞浜アンフィシアターは、年数だけでなく回数も然程来ていなかったこともあって、駅から会場までの道もうろ覚えでした(^^;;
ちなみに今回、物販アイテムの中にYシャツがあり、オーケストラコンサートということもあってドレスコードとして「Yシャツ着用」も提示されるという、これまで経験したことの無いライブに「コーディネート、どうしようかな…」と考える時間が発生したことも面白かったです(笑)。
■本編
開場し、入場を済ませて特典となる呪符ステッカーを受領し、もう定番化した有志からのフラワースタンド(アイマス規模に見慣れている為か、会場規模の割にスタンドの個数が少なかったので少々寂しく見えてしまった…(^^;;)を眺めて場内へ。
眼前に広がるステージ上にはオーケストラセットが配置され、中央にはグランドピアノ。場内に響き渡るクラシック曲も含めて「村川梨衣さんのライブに来た」という感覚はゼロ。普通にオーケストラコンサートを聴きに来た感覚になりました。昼の部はドセンター5列目というステージを真っ直ぐ見られる好位置に胸躍りました(*^^*)。夜の部はステージ左側9列目という、昼に比べれば後方ではありますが、昼では見られなかったピアノ演奏がしっかり見えたのは良かったですね。逆にスピーカーから聞こえる音が強かったので、オーケストラの音の響きを楽しむという点ではちょっと勿体ないかな…という位置でもありました。
開演定刻が近づき、ステージ裏での音出しも聴こえる中、少しずつ奏者の方がステージ入りして席に着きはじめ、定刻を迎える頃には奏者の方のスタンバイが完了している状態になりました。開演ブザーが鳴ってから奏者入場となると思っていたので意外でした。
コンサートマスターがチューニングを始め、終えたところで指揮者待機。中央にグランドピアノがあるので、どんな感じで指揮が行われるのか、りえしょんがどんな感じで登場してパフォーマンスするのか…まだ分かりません。そんな中、ピアノ奏者の大嵜慶子さんがステージに登場して着席。するとその場で指揮もしつつ、自身もピアノの演奏を。後のMCでこの大嵜さんが今回の音楽監督であり全曲のアレンジをしているということも語られ(パンフレットに載っていますが(笑))、後々全身全霊で感謝を捧げることになる訳です(笑)。
大嵜さんが手をタクト代わりに指揮を振り、ピアノの演奏で始まった1曲目。その中に現れたメロディは良く知っているのに、これまで聴い慣れたものとは全く異なることに驚くと共に「今回、ここまでアレンジしてくれるの!?」と嬉しい悲鳴を上げてしまうくらい、しっかりオーケストラアレンジされた楽曲で僕らを音楽の世界へ誘ってくれた「水色のファンタジー」で開幕! 前奏の途中で入場するりえしょんは、アンフィシアター特有の円形ステージには立たず、中央にあるグランドピアノの前側に立って歌唱開始。真っ白いドレスに包まれたりえしょんはとても綺麗で、それでいて華やかで。目も耳もりえしょんに釘付けです(*^^*)。 続けて「戻れない旅」を披露し、オーケストラの迫力ある厚みのある音とりえしょんの紡ぐ歌詞の力と表現が合わさった魅力を全身に感じながらただただ聞き惚れるだけでした。
2曲終えてMC。恐る恐る尋ねる感じで「…皆さん…如何ですか?」と話すりえしょんでしたが、会場の反応に安堵したのかだんだんといつものりえしょんに。それでも多少勝手が違うのか進行も含めて色々と大変そうでしたが、そこは自由なりえしょんトークでちゃんと楽しませてくれました(^^)。
今回、MCタイムの終わりには必ず挿入された「謎のカウントタイム」(笑)。りえしょんが次のブロックへ入るための準備(水飲んだりイヤモニ付けたりする諸々の時間)のカウント3を観客である僕らが担当。りえしょんの準備完了合図が出ない限り、カウントの3つ目はずーーーーっと伸ばさなければならない(終わってはいけない)暗黙のルールで、回数を重ねる度にその駆け引き(?)が面白く且つ大変になって行くのが、良い意味でオーケストラコンサートという名前に飲まれずに肩ひじ張らない空間を演出出来ていてとても素敵でした…が、途中息が続かなくなって行く僕らの反応が「どんどん倒れて屍になって行く姿」としてりえしょんには映ったらしく、笑いのツボに入って逆に準備が整わなくなるシーンもあったり、終始アットホームさもあった素敵空間であったのも特筆したい点です(^^)。
新しい展開としては、今回披露される楽曲によってはペンライト点灯を制限するというルールがあり、その関係で点灯可否を明示するためにセットリストを進行中に明かさなければならないという流れ。一応、この「ペンライト点灯」の行為は「魔力開放」という表現に置き換えられて会話が進められたりするのが、とてもりえしょんらしかったです。
「夜明けの恋」は原曲イメージを更に広げてくれるタイプのアレンジでしたが、「Baby, My First Kiss」はビッグバンド風味のアレンジが利いていてとても新鮮で楽しく、本ライブの軸とも言える「はじまりの場所」はその世界観を余すところなく表現し、それぞれ趣のある最高のものを届けてくれたと思います。その流れでりえしょんが後奏部分で一旦ステージを後にし、そのまま演奏が続けられて行きます。
次は「Bright」であることは先に伝えられていましたが、前回のライブでヘッドセット装着で殺陣を見せてくれたりえしょんですから、今回も何か始めるのかな…と思いきや、始まったのは「Bright」の曲を組曲的に編成したこのライブ用のインストルメンタル。主旋律をチェロで奏で、フルートが引き継いで…という流れで展開するのは正にオーケストラであるからこその味わい。今回「オーケストラコンサート」と発表された時に真っ先に頭に浮かんだのは「Bright」の演奏だったので、それが「単なる歌のバックで演奏する」というものとは違った純然たるオーケストラ楽曲として、歌唱の「Bright」に繋がるプロローグ的なものを体験出来るというのは今日の目玉でもあるかな、と。
この「Bright~Prologue(勝手に名付けてみた)」の演奏が終わると続けて「Bright」の前奏が。そして気付けば中央の昇降機の蓋が開いていて、そこからせり上がって来たのは衣裳チェンジして漆黒のドレスを纏ったりえしょん! あまりにもカッコ良くて息を呑んでしまったくらい。そして、会場内に響き渡るりえしょんの歌声とオーケストラの荘厳な響きに加え、観客席側に浮かび上がる魔導書の刻印(ペンライト)! あまりにイメージ通りの空間に背筋に来るほどの雰囲気にただただ感動。これは今日しか味わえない、プライスレスな体験なんだと実感。ちなみに、センターからせり上がって来たりえしょんは、そのまま後ろのピアノの前に移動し、やはり円形のステージ側に来ることはありませんでした…(^^;;
「Bright」を終えてのMCは、やはり「Bright」が中心にあってせり上がり、迫力、魔導書といったことを含め、総じて「凄かったよね」と主にオーケストラの皆様への感謝と称賛でしたが、静かに興奮している感覚のりえしょんに「手応えあっただろうな」と強く感じられ、改めて観客側で感じた興奮を拍手に替えてステージへ送りました(^^)。
予告リストを発表した後は、勿論3カウントタイムを経て次ブロックへ!
「硝子の扉」。りえしょんの楽曲の中で最も好きな曲。それがオーケストラアレンジになったら、更に紡がれる歌詞が強く胸に流れ込んで来て震えまくり。ゴシック調の楽曲は「悪魔城ドラキュラ」系からずっと好きではありますが、この歌は歌詞の世界観も好きで、曲の展開としても特にサビの中に盛り上がりが一回来てクロージングするのが凄く好き。今回のりえしょんのパフォーマンスを体験して、またこの曲が好きになってしまった(*^^*)。
そしてスタンディングで声が出せないのが辛い「レクイエム -Requiem-」と続き、ここまでのセットリストで一番の熱量が生み出された箇所でもあります。これはまたバンドスタイルの時に改めて体験したいです。
ちなみに、今回はオーケストラとして東京ニューシティ管弦楽団が編成の中心ではありましたが、ここにドラム、ギター、ベースも加わって、より厚みのある演奏で盛り上げてくれました。特にこの「レクイエム」のような楽曲はそれぞれの相乗効果があって、そこに力強いりえしょんの歌声も加わる極上体験だったからこそ、声を出して応えたかったと強く思ったのかも。
そして「ドキドキの風」は敢えて味わい深くゆったり目のアレンジで、りえしょんの表現力を十二分に味わえるように構成していた様に思いました。改めてファルセットがとても綺麗だな、と(^^)。
ここで差し込まれるMCでは、りえしょんからの衝撃の言葉が飛び出ました。ずっと言うのを躊躇い、色々な表現を考えながらその内容を切り出そうとしているので「まさか…次でラストとか言わないよね…?」と思ったら、それが本当にそれで!!(ToT) それは観客側全員がそう思っていたのが分かるくらいの残念な想いに溢れていました。「どうする?もっと話す?歌う?」みたいな話もありつつ、決心して次へ。
そこで最後の曲について「魔力開放OKです」と言った後、曲紹介をするか否かの話になって、会場の声を拾うと真っ二つの意見が出たので「緊急アンケート!」ということで会場全員の拍手の量で曲紹介をするか否か決めることになり、昼も夜も「紹介しない」が選択されて「最高権威のりえしょんが決めるね」と言いつつ「長い物には巻かれるスタイルで」と権威があるのか無いのかというMCが良い具合に寂しさを消してくれた感じでした。
そして、代表曲とも言える「Sweet Sensation」が! 歌詞の通りスキッと晴れた空に届くような歌声と、バイオリンソロがとても印象深いアレンジで良い具合に盛り上がった会場はとても心地よく、座ったままながらも一体感も感じられた1曲でした。歌い終えて、中央の昇降機のところに出て来たりえしょんは、後奏を背中で聴きながらステージに吸い込まて退場。残った奏者の皆さんでひとしきり「Sweet Sensation」を盛り上げてフィニッシュ! 大きな拍手に送られて、奏者の皆さんも舞台から袖へ捌けて行きました。自分は拍手し過ぎて手が少し腫れるくらいでした(^^;;
一通り見送った後、拍手が止んで一呼吸置いてから場内アナウンスが無いことを確認した後に始まったりえしょんコール。自分的には一応、オーケストラコンサートの体なのでずっと拍手でも良いかな…と思っていたので、敢えてコールをせずにクラップだけでアンコールを求め続けていました。それ程時間を置かないくらいで、少しずつ奏者の方たちが戻って来てくれて配置に着き、全員揃ったところでチューニング。その後で大嵜さんも登場し準備完了! ということで始まったアンコール。
その曲は「Graceful」。とても素直にオーケストラアレンジがなされ、途中りえしょんもグッズの1つであるタクトを持って指揮したり、とても爽やかで春の陽気にピッタリの1曲でした。
歌い終えて「アンコールありがとう!」で始まったMCですが、間もなく「と言っても次の曲が最後なんですー」と速攻で落とすりえしょん(^^;; そんな中で、りえしょんが素直な想いをここで語ってくれました。オーケストラコンサートが実現したこと。沢山の人の応援があってここまで来れたこと。りえしょんは「月並みだけれど」と言っていましたが、感謝の気持ちは飾り立てて言うことばでは無いと思うだけに、十分に伝わって来ました(^^)。「これからも応援してください」という言葉に対し、会場全体を包んだ温かで大きな拍手が答えだったと思います(*^^*)。
ということでラスト。ここでまた「魔力開放許可」をした上で曲名紹介するか否かを客席に問い、またもや飛び出した意見が二分されたということで緊急アンケート実施(笑)。そしてまたもや結果は「非通知」に決定。「教えて欲しい人ごめんねー。時間があれば一人ずつに耳打ちしに行くんだけどねー」とりえしょん(笑)。
あ、この結果は昼の部も夜の部も全部同じで、結局「何が来ても大丈夫!」という意志の表れだったのかもしれませんね(^^)。ちなみに、夜の部ではこの流れの前に本編最後の「Sweet Sensation」で歌い出し部分のマイクがONになっていなかったというトラブルが発生したことを受け、ここでその部分だけやり直すという異例の流れがあり、りえしょん自身はアカペラで歌う気だったのに、奏者の皆さんが快く演奏を買って出てくれたことで正に本編ラストのプレイバックが完成したのが素敵でした(このエピソード、りえしょんの魔法で皆の記憶から消されたはずなんですが…(爆)。昼の部でも「Baby, My First Kiss」の2番の入りを間違って、この記憶も消されました(笑))。
アンコール最後は昼公演と夜公演で曲が変わり、昼は「帰れない場所へ」、夜は「願うは、幸せでありますように」。どちらも凄く好きな曲だったので嬉しかったのですが、特に「願うは~」の方は昨年のライブで聴けることを期待していた中でお預けになった新曲でもあったので、ここでこうして聴くことが出来たこと、そして夜の部らしくゆったりと綺麗にクロージングしたことで「大人な時間」を味わったという強い印象を残してくれました(^^)。とにかくりえしょんの凛とした声が染み渡り、感無量と言えるものでした。
歌い終えてからは、今日のコンサートを一緒に創ってくれた大嵜さん、バンドの方々、コーラスの方、奏者の皆さんへお礼を述べつつ紹介してお見送り。最後に残ったりえしょんが最後の挨拶をして、深く一礼をして舞台袖へ。こうして、りえしょん初のオーケストラライブは大成功と言える余韻を残して終了しました。公演時間1時間40分ほどではありましたが、体感はもっと短く感じるくらいに充実感のある、でも「もっと聴きたかった」という欲も溢れてしまうほどに素敵な公演でした(*^^*)。
次回の”梨の季節”までお別れとなってしまいますが、また新たな体験が待っていると思えば今から楽しみが溢れて来てしまいます。それくらいに、自分にとってのりえしょんのステージは唯一無二。他で替えが利かないステージ。公演サイクルが長かろうと、その分「聴きたい!」という魔力をチャージして”その時”が来るのを待ち続けたいと思います!
素晴らしい公演を創り上げた、関係する全ての方々に心からの感謝を。
【付録:セットリスト】
- 水色のファンタジー
- 戻れない旅
- 夜明けの恋
- Baby, My First Kiss
- はじまりの場所
- Bright~Prologue
- Bright
- 硝子の扉
- レクイエム -Requiem-
- ドキドキの風
- Sweet Sensation
(アンコール)
- Graceful
- 昼) 帰れない場所へ
夜) 願うは、幸せでありますように
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